【ポイント】 一湊タンク下No.2
【水温】 18.5℃
【透明度】 5m
【海況】 凪ぎ
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 14:27-16:03
【潮まわり】 07:11 213cm 満潮 / 13:40 4cm 干潮 / 19:54 212cm 満潮 / 大潮(月齢:0.7)
【日の出・日の入】 日出05:55 日没18:42
今日は午後から海へ行った。
先日はエントリーするなり、水中がニチリンクラゲに占拠されていて驚いたのだが、今日はさらに驚かされた。。。
何やら最悪の潮が入り込んでいるようで、海は1年に1-2回あるか?ないか?の最悪の状態。。。(・・;)
透明度5m、何やら水中は植物性のプランクトンが凄くてドロドロ状態。
伊豆なんかでは今の時期、海の中が緑色になると聞いているのだが、もう少しでそんな感じになりそうなくらい。。。(-_-;)
いつもなら透明度が悪くても一応海は薄く青いのだが、今日はもう青さはまったくなかった。
これは沖に出ても同じで、今日はゼロ戦に行きたかったのだが、何か迷いそうで止めた。(笑)
昨日まで鹿児島大学の本村教授とその学生さんたちが来店していた。
本村さんからは毎回、いろいろと魚の情報を聞くのだが、今回もかなり面白い話を仕入れた。
アオスジテンジクダイには2型がいるらしいのだ。
というか、もう2年くらい前から本村研究室の学生さんが研究していて、屋久島でも標本が取れているという。。。
えっ???マジ!?
なぜにスグに教えてくれなかったの~!!!(・・;)
という事で、今日は昨日の夜からこれをホームグラウンドで確認したくてワクワクしていたのだ!(笑)
僕は昔から珍しい魚や新しい種類(未記録種&未記載種)にはそれほど強い興味が湧かないのだが、ごくごく普通に見られる魚で”実は”2型がいる!とか2種以上が混同されている!という話が大好きで、そういう話を聞くと、いてもたってもいられなくなるのだ。(笑)
前者は特にその海に潜り込んでいなくても、そういう目さえ持っていれば意外に見つかるものなのだが、後者は普通種と言えども軽視せず、普段からかなりじっくり海を生物を観察していないと気づけない事なので、それに気づけなかった事が実は悔しくて、悔しくてたまらないのだ。(^^;;
今回のアオスジテンジクダイもまったくのノーマークだったので、かなり悔しい。。。(笑)
聞くところによると、国内でアオスジテンジクダイ(学名:Apogon aureus)と言っているものの中には、かなりの頻度でApogon fleurieuという種類が混じっているようなのだ。
過去には屋久島魚類調査でも採取されていて、他には薩摩硫黄島、鹿児島などで標本が採られているらしい。
その違いを聞いてみると、水中観察で分かるのは尾柄部の黒い帯がハッキリしているか?ボヤけているか?という事だけらしい。。。(^^;;
当然、他に様々な形質上の違いがあるらしいのだが、水中で分かるのはそこだけだそうだ。
う~ん。。。どうしても魚の場合、その色や模様は濃くなったり、薄くなったりするのはよくある事なので、その識別点はかなりキビシイ気がする。。。(^^;
環境や棲み分け、社会行動などから見分けるしかないかも。。。と一抹の不安を抱えながら、ポイント内のアオスジテンジクダイを見て回った。
ホームグラウンド・一湊タンク下にはアオスジテンジクダイが常時コミュニティを作っている場所は、全部で5ヶ所あるのだが、この透明度の悪さで1ヵ所(ゼロ戦)は諦め、さらにもう1ヶ所はなぜか1匹も見当たらなかったので、結局3ヶ所を見て回った。
どこのコミュニティでも今はみんな繁殖期に入っていて、オスは口の中に卵をくわえている個体が多く見られた。
結論から言うと、基本的にアオスジテンジクダイしか(つまり1種類しか)いないような気がするんだけど。。。(・・;)
尾柄部の黒い帯が薄っすらしている子もいたのだけど、暗がりに入ったりすると黒い帯はクッキリ状態に。(笑)
ちなみにこの子は他の個体から追い立てられたりしていたのが、ちょっと気になる。。。
ただ、1ヵ所のコミュニティだけ明らかに黒い帯がハッキリした帯になっていない子がいた。
その子を明らかなアオスジテンジクダイと並べて撮ってみると、やや体全体の色合いもくすんだ暗い色合いだったりするのだけど、これの事。。。???
群れ全体、社会行動をしばらく観察してみたけど、そこからは種類の違いはまったく感じられなかった。
完全に他の個体と共存していて、追い立てられたり、仲間外れになっていたりという事は一切なかった。(・・;)
う~ん。。。もう少し見ないと分からないなぁ。。。
明日もちょっと観察を続けてみたいと思う。
ゼロ戦も行かないとなぁ。。。透明度が回復してくれないかなぁ。。。
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ちょっとショックな事もあった。
一番浅いアオスジテンジクダイのコミュニティがある場所には、僕が屋久島に来るずっとずっと前から直径2m以上の大きなテーブル状のミドリイシサンゴがあって、それはこのポイントのメインエリアのシンボル的な要素も持っていたのだが、それが岩から剥がれ、水底に思い切り落ちていた。。。(・・;)
落ちても幸いなことに表を向いているので、まだまだしばらくは生き続けるとは思うけど、これ。。。どうしたものか。。。
放置したままだとやっぱり、そのうちに死ぬのかな。。。
うーん、、、(◎_◎;)