【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 25.9℃
【透明度】 25m
【海況】 凪ぎ
【天候】 くもり
【潮まわり】 10:26 202cm 満潮 / 15:58 124cm 干潮 / 中潮(月齢:20.3)
【日の出・日の入】 日出06:29 日没17:34
一昨日は台風並みに大きく時化た一湊湾内も、風が北東に変わった昨日1日でかなり凪ぎ、今日はまったく問題ない状況。
水中もなかなか透明度も良く、気持ちのいい海だった。
台風が発生したけど今回は屋久島の下を通る台風なので、通過直前まで一湊タンク下に入れそう。。。
でも、もう漁船はすべて台風つなぎを済ませてしまったので、ボートは出せないけど。。。(笑)
それよりも今回の台風は通り過ぎた後の返しの北西が過ごそう。。。凪ぎている今のうちに楽しんでおこう。。。(^。^;)
今日は午後から1人で一湊タンク下へ。
毎年、冬季は何かテーマを決めてそればかりやっている事が多いのだが、この冬はガラスハゼとウミショウブハゼの仲間をやってみようかな。。。と漠然と思っていたところに、伊豆のガイド仲間がこの仲間に嵌っていると知り、僕もかなり具体的に興味が湧いてきた。
ガラスハゼの仲間はどれも似ているから写真を見て、検索図鑑の記述と照らし合わせても何かよく分からない。。。
で、あきらかに違う要素として、宿主や水深などの環境を考えたが、これも実は微妙だったりする。
ある程度の棲み分けは必ずあるとは思うのだけど、今のところそれもまだ良く分からない。。。(-o-;
でも明らかに違うなぁ。。。と前々から思っていたのが卵とその産み方(パッチの作り方)、そしてコミュニティの形態だ。
特に卵の大きさが明らかに違うガラスハゼの仲間は完全に別種だと分かるくらい生態が違うのだ。
先日(⇒ガラスハゼに嵌ってます。。。(笑))のガラスハゼは主にムチカラマツに着く種類で卵の1粒1粒も大きく、決まった産卵床に必ず密にビッシリ産みつける。
ちなみにこの種類は体も太めで牙も鋭く怖い顔。
体側には様々な点々が散在していて、鞍上の横帯もしっかりある。
今日はこの種類はいつも定点観察している2箇所を周ったが、どちらも卵はなく、さらに一方は1匹もいなくなってしまい、もう一方も2匹いたはずなのだが、1匹になってしまった。。。(写真)
どうも産卵期が終わったのではないかと感じる。
その証拠に以前は5cmくらいはあった産卵床(ポリプを殺して作る)が、ムチカラマツの自然修復によって2cmくらいになっちまった!!(^。^;)
この産卵床を始めてみたときはガラスハゼの野郎、酷いことをするもんだなぁ。。。とか思ったものだが、ムチカラマツは毎年必ずこのように自分で修復して冬季には何事もなかったかのように産卵床が消えてしまうのだから何か凄い。。。
自然はそんなに柔じゃないのだ。(どっかで聞いた事があるようなセリフ。。。(^^;;)
さらにこの種類は多くの場所で産卵期はペアで生活している場合が多い気がする。
クマノミのように大きな成魚が2匹いて、あとは一回り以上小さな子だったりする場合が多い。
これに対して、よく長いリュウキュウミゾヤギ(?)に着いているガラスハゼがいるのだが(写真)、こちらは透明な子が多く、体も細めで全体的に弱弱しいイメージ。(笑)
体の大きさこそ、前者とあまり変わらないのだが、何か線の細いガラスハゼなのだ。
こいつらの卵は超小さい粒粒。。。
かなり成熟して卵に目玉が見えるようになっても(写真)、小さいのであるのに気づかないくらい。
前者のムチカラマツに産み着ける種類の卵とはだいぶ大きさが違い、卵の大きさも前者の2-3倍はありそうだ。
さらに産み方も1ヶ所に密に集中して産みつけるような感じではなく、まばらな感じ。
1つのパッチも密度も薄い。。。
着いている宿主もスベスベなミゾヤギだからか、ムチカラマツのような産卵床を事前に作る必要もなく、どこでも産む事ができるからなのかもしれない。。。
ただ、どこでも自由に産んでいるわけでもなく、ある一定の区画以外には卵は見当たらないので、「特定の産卵エリア」は決まっているのかもしれないけど。
また、このガラスハゼはペアでいる事は稀で大抵は複数匹で1本のリュウキュウミゾヤギに棲んでいるようだ。
雌雄の構成などコミュニティの状況はよく分からないのだが、ハーレム(=オス1匹、メス数匹)っぽくは見える。
ムチカラマツにつくガラスハゼとは違って、産卵期はまだまだ続いているようで、至るところでこの卵が見られた。
こんな感じでとりあえずこの2種はある程度の、見分けはつきそうだ。
他のガラスハゼはこれから集中して見ていくつもりなのだけど、同じように生態で見れたら楽しいのになぁ。。。と思う。
でも、これからの季節は繁殖期も終わりつつあり、なかなかきびしいのだけど。。。(^^;)