カテゴリー: 一湊タンク下No.1

えっ?コガシラベラの雄相が雌相に!?

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 20.8℃
【透明度】 25m
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 14:34-17:01
【潮まわり】 09:34 209cm 満潮 / 15:31 76cm 干潮 / 中潮(月齢:3.4)
【日の出・日の入】 日出07:13 日没17:25

今日は午後からエントリー。
昨日、スタッフが長期休暇に入ったので、今日から僕は毎日1人でダイビング。。。
今まではスタッフがいたので、実はかなり潜水時間をセーブしていて、だいたい100-120分くらいの潜水時間だったのだが、1人潜りになった途端、予想通り潜水時間に歯止めが効かなくなってる~!!(笑)

ヤクシマイワシの群がり
ヤクシマイワシの群がり
1ヶ月前くらいからエントリー口付近にヤクシマイワシ+α(メアジか何かの幼魚なども含む)が群れていたのだが、ここ3-4日でその数がもの凄く膨れ上がり、エントリー口付近を毎回埋め尽くしている。
昨日から透明度も良いので、こりゃワイドだな。。。とは思ったけど、今日は目的もあったため、ひとまず外へ出た。

コッカレルラスの喧嘩!
コッカレルラスの喧嘩!
今日の目的はコガシラベラの観察だったので、潮通しの良い鼻先に一気に移動する予定が途中で面白いものを見つけてしまって、立ち往生。。。(笑)
コッカレルラスのオス2匹が何やら一発触発のムード。。。
1匹のオスの周りを、もう1匹のオスがすべてのヒレを拡げてグルグル回ってる。
真ん中のオスはそれに合わせて真ん中でやっぱりグルグル回ってる。
真ん中のオスはヒレは閉じているのだけど、何かあったらスグにでも飛びかかりそうな感じ。。。

こりゃスグに喧嘩だ!!と感じ、もしかしたら噛み付き合いが見られるかも!!!と色めいた。
というのも、このコッカレルラスはよく噛み付き合いが見られる(らしい)オハグロベラの仲間なのだが、これまでそのような行動は見たことがなかった。
この種類は噛み付き合いはしないのかな。。。とは諦めていたけど、今日はかなり緊迫状態だったので、ちょっと期待しちまった。。。(笑)

30分くらい観察していたけど、結局、噛み付くどころか、接触もないまま、真ん中のオスが勝ってしまった。。。(・_・;
勝敗のキーとなるのは大きさよりも体色の派手さのような気がする。
仕切りにヒレを拡げていた負けた方のオスは、自分を大きくは見せていたけど、色合いがちょっと地味過ぎ。。。対する勝った方のオスは最初から最後まで顔のあたりは黄色く染まり、何本も縞が出ていて、いつもは地味なベラなのに、今日はギンギンだった。(笑)

負けた方のオスはそそくさと逃げていった。。。

その後、急いで鼻先へ。。。

2008年発行の「日本の海水魚 (山溪ハンディ図鑑)」くらいから、ベラの仲間とブダイの仲間に関しては雄と雌ははっきり表記せず、「雄相」、「雌相」と言うようになってきた。
それはこれらの仲間がメスで産まれてオスに性転換する二次オスと産まれながらのオスである一次オスがいる魚が多く、一次オスに関しては最初は見た目がまったくメスと同じだったりするし、二次オスも非繁殖期はメスの体色でいたりするので、外見では雌雄の区別がつかないのだ。
派手な体色を表す「オス」は分かるにしても、「メス」はまず外見では分からない。
なので、”オスのような外見”という意味で「雄相」、”メスのような外見”という意味で「雌相」と言っているわけだ。
つまり、生殖上のオス・メスを言っているわけではないのだ。

これは僕ら現地ガイドがそのホームグラウンドの図鑑を出すのであれば、行動から雌雄はだいたい個体レベルで分かっているので、はっきり図鑑に「雄」、「雌」と書けるのだが、各地で写真を撮り歩き、あとで現物ではなく”写真”を見ながら整理する場合は、「雄相」、「雌相」とするしかないのだ。

そんな感じで雌雄を体色からは判断できない種類もベラには多い。
特にニシキベラ属の魚はその傾向が強いのだが、そんな中でもコガシラベラはオスの体色が非繁殖期でも褪めないので、少なくとも二次オスは体色で判断できると思っていたのだが、一昨晩、大先輩のガイドさんと電話で話をしていて、「コガシラベラもオスの体色からメスの体色にコロコロ変わるよ」と聞き、そんなハズはないと思いつつ、早速、確認してみる事にしたのだ。

僕のホームグラウンド・一湊タンク下ではコガシラベラのペア産卵は見られるのだが、群れ産卵は見たことがない。
コガシラベラの群れ産卵はもう少し沖の方のポイントでは盛んにやっているのだが、なぜかここでは見たことがないのだ。

この辺のボス14cm
この辺のボス14cm
この辺の2番手オス12cm
この辺の2番手オス12cm
ここには大きなオスが二匹いて、一匹は体格も大きく、体色も濃い。
もう一匹はやや体色が薄いけど、体はそれなりに大きい。
最初はこの二匹をずっと一時間くらい追っていたのだが、体色はまったく変わらない。。。
この時間は産卵時間帯ではないので、興奮色(もっと体色が濃くなる)も出していないし、通常時の体色になると思うのだが、体色は変わる気配もない。
いや~やっぱりコガシラベラのオス(二次オス)は体色は変わらないよ~と思いつつ、ふと視界に入った一見メスっぽい子の体色が何か変だ。。。(・_・;

しばらくそいつを追ってみると、たまに体色が濃くなる時があるのだが、その時の体色がオスに近い色なのだ。
すぐに褪めてしまうのでなかなかその体色を写真に撮れないのだが、多分、この事を言っているのかもしれない。。。
そこからはずっと、この変な体色のオス?(メス?)を追い続けた。
下2枚は同一個体です。

コガシラベラのおかま11cm
コガシラベラのおかま11cm
メスに成り切ってるおかまちゃん11cm
メスに成り切ってるおかまちゃん11cm

しかし、追いかけ始めてからはなかなかオスの体色にはならなくなってしまい、確実に証拠を押さえることはできなかった。。。(ーー;)
これは推測なのだが、体色が雄相から雌相へ、雌相から雄相へとコロコロ変わるのは一次オスだけ(しかも単なる興奮色)なのではないのだろうか?
もしくは二次オスから性転換を抑制されているメスか。。。

いずれにしても完全な二次オスは体色は(雌相には)変わらないと思うのだけど、これはちょっと産卵時間帯(つまり興奮状態の時)に見てみないと何とも言えないな。。。と思った。
明日はちょっとコガシラベラの産卵狙いかな。。。!!

成魚雌相だけどサイズは幼魚!3cm
成魚雌相だけどサイズは幼魚!3cm
コガシラベラのメス11cm
コガシラベラのメス11cm
途中でこんな子にも出会った。
サイズは幼魚サイズ(しかも周囲の幼魚よりも一段と小さい)なのに、完全なメス体色の子!!
追い立てたりしても、全然体色は褪めない。(右側の写真の一番下の子)
一番上の典型的な幼魚(こちらは4cmくらい)と比較して欲しい。。。

成魚メスでさえも追い立てたり、通常時の体色は幼魚体色に近い色になったりするのに。。。(左側の写真)


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むむむ。。。海が急に良くなってきた?

【ポイント】 一湊タンク下No.1/一湊タンク下No.2
【水温】 21.2℃/20.8℃
【透明度】 30m~
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 10:20-11:20/12:30-13:30
【潮まわり】 08:58 214cm 満潮 / 14:49 78cm 干潮 / 中潮(月齢:2.4)
【日の出・日の入】 日出07:13 日没17:24

今日は久々のファンダイビングのゲスト。。。
昨日までの3日間は大きく時化て、昨晩の時点では今日もダメかなぁ。。。とか思ったけど、何とか凪ぎた!!(^^)

浅場はかなり濁っていたけど、-12m以深はメチャ、クリアーな海だった。
下手すると30m以上はありそうな透明度だった。

今日は僕の水温計(ダイブウォッチ)が電池切れでゲストのダイコンの表示を頼りに水温を記した。
いつもの基準でいくと(僕のダイブウォッチだったら)22-23℃はあったのではないか?と思えるほど、底の方は温かかった。
年始を前に黒潮が寄ってきた???

暖かく透明度が良かっただけでなく、久しぶりにホシススキベラの産卵を観察。
時間は13:15頃。
水温が下がってからは活性が落ちていたからか、ベラ類の産卵もなかなか見ることはなかったのだが、久々に分かりやすい産卵と求愛だった。
-12m付近の岩礁と砂地の際の辺りで、4-5匹のメスを従えて順々に産卵していった。

ハナヒゲウツボ
ハナヒゲウツボ
クダヤギクモエビ
クダヤギクモエビ


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ヒラベラとハゲヒラベラの幼魚探し

【ポイント】 一湊タンク下No.2
【水温】 22.5℃
【透明度】 20m
【海況】 時化つつある。。。
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 13:30-15:17
【潮まわり】 05:20 191cm 満潮 / 10:57 100cm 干潮 / 16:31 204cm 満潮 / 中潮(月齢:26.9)
【日の出・日の入】 日出07:10 日没17:21

今日は午後からスタッフと海へ。。。

またまた西高東低冬型の気圧配置になりつつあり、今日は朝から北西の風が吹き、寒い。。。(・_・;
もう海はかなり時化てるんだろうな。。。と思ったけど、行ってみるとそれほど時化てはいなかった。
しかし、ダイビング中にみるみる時化ていき、エクジットする頃にはかなりの豹変っぷり!
スタッフはかなり勉強になっただろうな。。。(笑)

今日はワケあってちょっとヒラベラとハゲヒラベラの成長ステージを再調査する事にした。
前にもやっていて、しかもその後も継続観察しているので、この両種の幼魚~若魚はだいたい分かっているつもりなのだが、あるゲストが屋久島で撮ったこれらの幼魚の写真を見たあのランドール博士が「未記載かも?」とか言っちゃってる上に、そのうちの1枚は「新属かも?」とか言っちゃってるもんだから(笑)、あらためて確認することに。。。(=o=;)
「いや~さすがにそれはねーよ。。。俺、ちゃんと成長過程を観察してるもん。。。俺が正しい!」とは思いつつも、ちょっと興味が湧いてきて、もう一度チェックしてみる事にした。

特に幼魚ステージを沢山見たかったのだが、いや~さすがにこの時期は厳しかった。。。(^^;)
この時期は産卵観察も厳しいけど、幼魚観察も厳しいっ!
ことごとく興味の芽を潰され、じゃー冬は海で何すればいいんだ?と思わなくもない。(笑)

結局、ハゲヒラベラは写真のステージくらいの子(約10cm)が限界で、それ以上小さな子はなかなか見つからなかった。
ヒラベラに至っては、若魚さえ見つからなかった。。。
一説ではヒラベラは他のテンス類と比べても成長がメチャ速いらしいので、幼魚~若魚のステージが見られるのは夏~秋の一時期だけなのかもしれない。

ハゲヒラベラの若魚
ハゲヒラベラの若魚
ハゲヒラベラの成魚
ハゲヒラベラの成魚

ハゲヒラベラもヒラベラも屋久島では-20m付近の砂地で見られるテンス類の最優占種。
成魚はウジャウジャいるので、ちょっと時期を外しても多少は幼魚が残っていても良さげな気もするけど。。。

イトベラのオス???
イトベラのオス???
ゼロ戦付近で今年ずっと見られているイトベラのうちの1匹がメチャ大きくなって、今やTPオスなのでは?というくらいに成長している。
イトベラは伊豆なんかではごくごく普通に見られ、どちらかというと温帯種なのだと思うけど、屋久島ではめったに見られない稀種だ。(笑)
多分、沖縄なんかでもめったに見られないのではないだろうか?
と言うことはほぼ南限???と思いたいところなのだけど、意外に台湾にいたりするから怖い。


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性転換中の子の立ち位置は?

【ポイント】 一湊タンク下No.2
【水温】 22.5℃
【透明度】 20m
【海況】 凪ぎ
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 14:32-16:34
【潮まわり】 09:51 100cm 干潮 / 15:37 196cm 満潮 / 中潮(月齢:25.9)
【日の出・日の入】 日出07:10 日没17:21

今日はスタッフが休みの日だったので、午後から僕1人で海へ。。。
天気もあまり良くなかったのだけど、風がないからか気温はそれほど低くなく、少なくとも入る時は寒くなかった。

ラブリ~♪(^^)ウイゴンベのチビ
ラブリ~♪(^^)ウイゴンベのチビ
今日は昨日とほぼ同じ時間に入って、アオスジオグロベラの産卵観察を目的に沖へ。。。
沖の斜面に着き、さてアオスジオグロベラのハレムを確認しようか。。。と思ったのだが、スグに近くにいたウイゴンベの超可愛いチビに釘付けになってしまった!!!
チョコンと岩の上に乗っかっていてメチャ可愛い♪(^^)
成魚に比べて尾ビレの下葉が長~く伸びているのが素敵!

アオスジオグロベラのオス(ハレムのボス)
アオスジオグロベラのオス(ハレムのボス)
アオスジオグロベラのメスたち
アオスジオグロベラのメスたち
今日も昨日と同じような場所にオス1匹、メス数匹がかたまっていた。
しかし、メスのお腹はまったく大きくなく、オスの求愛もほとんど見られなかった。
あれっ。。。?(^_^;)
どう考えても産卵する気配はこれっぽちもなかった。

それでも雌雄を追いながら写真を撮っていたら、このハレムの面積がなんとなく分かった!

だって、カメラを構えながら追っていたら、同じ場所を何回もグルグル回らされたんだもん!!(笑)
テリトリーの大きさは思いの外、狭くて多分15m四方くらい。
明らかなオスが1匹に、メスは十数匹いるようだ。

アオスジオグロベラの性転換中の子
アオスジオグロベラの性転換中の子
他に1匹、オスに性転換中だと思われる子が混じっていた。
オスにしては薄~いTP体色なのだが、メスのように鼻先は白くなっている。。。

この性転換中のメス(オス??)をここのハレムのボスが会うたびに、威嚇するかと思いきやまったくそれはなかった。
一緒になってエサを漁っていた。

メスは割と近づきやすいのだが、オスはなかなか寄らせてはくれない。。。
しかし、このオカマさんはもっと寄らせてくれず、なかなか近くで観察させてくれなかったのだが、見た目は写真よりも薄い体色で、遠目ではメスとの違いはあまり感じられないくらい。
バッチリ横位置で撮った写真で見ると単に体色の薄いオス?と思ってしまうかもしれないけど(右写真)、水中ではそうは見えない。
このオカマさんもメスの特徴でもある鼻先の白が、メチャクチャ目立つので、遠くから見るとどう見てもメスなのだ。(笑)

通常はハレム内に新たにオスが出現しそうになると、普通に考えてボスは性転換を抑制しようとすると思うのだが、そんな感じはまったくない。
なぜだろ???

いずれにしてもこのハレムでの産卵を見てみたい!!!
その時、このオカマさんをずっと追ってみたい。。。
なんかストリーキング(ハレム内のボスの女を寝取る行動)しそうな気がするのだけど。。。

アオスジオグロベラのオス(ハレムのボス)
アオスジオグロベラのオス(ハレムのボス)
しかし、これまで屋久島ではアオスジオグロベラ自体はそこら中のポイントにウジャウジャいるのだけど、何せ生息水深が深い上に(-35m以深)、テリトリーが広くて動きが速いので、なかなかオスには寄れず、満足いく図鑑写真が撮れなかった。
でも、秋ぐらいに形成されたここのハレムは撮りやすい!!!(^^)
水深は-30m以浅だし、テリトリーも超狭い。
ようやくオスに寄ってそれなりに満足いく写真が撮れた~!へへへ。。。満足!満足!(^○^)
という事でハレムのボス・オスをもう1枚!(笑)


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アオスジオグロベラの求愛

【ポイント】 一湊タンク下No.2
【水温】 22.2℃
【透明度】 15m
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 14:41-16:36
【潮まわり】 08:34 95cm 干潮 / 14:38 190cm 満潮 / 若潮(月齢:24.9)
【日の出・日の入】 日出07:09 日没17:20

今日は朝からよく晴れ、気持ち的に暖かい。
単純なもので、天気で海へ行くテンションが変わるのは僕も一緖。(笑)

今日も午後からスタッフと海へ。。。
午前中の事務仕事が押してしまって、エントリーは15時近くなってしまった。

特に目的はなかったのだが、沖のイトヒキの里へと泳いだ。
イトヒキではなく、砂地と岩場の際を流してハゼ類を探したけど、これといって目をひく種類は見つからなかった。

アオスジオグロベラが求愛してた
アオスジオグロベラが求愛してた
そのまま通常のダイビング・エリアの方に流していくと、アオスジオグロベラのハレムが。。。
普段はもっともっと沖の方で群れているアオスジオグロベラが、今年は秋ごろから、割と近場で群れているのだ。
オスはたまに大きくヒレを拡げてメスに求愛していた。
もしかして、これから産卵???と思ったが、すでにダイコンがその水深での長居を許してくれず、じっくり観察できなかった。。。
明日も行ってみようかな!

テンスモドキの若魚?
テンスモドキの若魚?
この辺りにはホンテンスモドキ属の一種(幼魚~若魚)がよく見られたのだが、最近はまったく見なくなった。
たまに見かけるのは写真のようなテンスモドキの若魚と思われる子ばかり。。。
このテンスモドキはゼロ戦付近にも多いのだが、ここで見る子たちはどいつも背ビレの軟条に黒斑の列ができている個体を見たことがないのだが、ここで見る子たちはみんな背ビレの軟条に黒斑の列ができている。
別種かな?と思って魚類写真資料データベースを見てみると、この手の子もみんなテンスモドキと同定されている。
何か解せない。。。

抱卵中のホシベニサンゴガニ
抱卵中のホシベニサンゴガニ
ウミカラマツの仲間を覗くと、ホシベニサンゴガニが抱卵中だった。
白い卵はとても新鮮な感じだった。
傍らにはオスもいて、一夫一妻状態。
通常はブラシ状のウミカラマツの仲間によく着くカニなのだが、屋久島ではよく混みいったウミカラマツの仲間にもよく着いている。


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バブの効力

【ポイント】 一湊タンク下No.2
【水温】 21.8℃
【透明度】 15m
【海況】 時化
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 14:24-16:10
【潮まわり】 07:16 82cm 干潮 / 13:36 187cm 満潮 / 長潮(月齢:23.9)
【日の出・日の入】 日出07:09 日没17:20

ガオォー!!!
ガオォー!!!
まだ凪ぎない。。。
ゲストが帰って週明けの月曜日はいつも凪ぎるのに。(笑)
こうして少しづつ、冬の「週末は必ず時化る」という悪循環から脱してくれればいいのに。。。
って言っても、週末にゲストがいるわけじゃないから、どうでもいい話ではあるのだけど。(笑)

海の中は見た目よりもウネっていて、撮影中も体の固定が大変なくらい。
今日は「海なし」でも良かったかな。。。と思わなくもない。(^_^;)

今日はスタッフと午後から海へ。
嫁さんに頼まれて入浴剤のバブをロクハンの中に忍ばせてエントリーした。
ちょうど時を同じくして、富戸のダイバーと青海島のダイバーから「バブをロクハンの中に忍ばせて入るとカイロみたいで温かい」という話を聞き、僕よりも嫁さんが興味を持ち、本当に温かいのか試してみて!と言うのだ。。。
つーか、自分で試せって。。。あんたダイバーやん。。。(笑)

添加物の多い市販のバブはもろに環境破壊のような気がしなくもないので(笑)、嫁さんお手製の重曹とクエン酸で作った無添加バブをロクハンの中に忍ばせた。
そしたら。。。
温かい!!!w( ̄▽ ̄;)w!!

クリーニング中。。。
クリーニング中。。。
実際はバブを水に入れると約1.5℃水温が下がると聞いていたので(笑)、せいぜいアワのおかげで「温かいような気がする。。。」程度のものかと思っていたのだが、超温かい!!
これはもうカイロを入れて潜っているようなものではないか!
周囲の水も温めているようで、写真撮影時に頭を下げたような無理な格好をすると、その温まった海水がロクハンの中で上昇し気持ちいい。(^^)

それから凄いのが、こんなんスグに溶けちゃうでしょ。とか思っていたのだが、僕の2時間程度のダイビングでも全然溶けない。
上がる直前もまだちょっと残ってるし。。。

いや~スゲーなこれ。
ただ。。。エクジットして、バブを当てていた辺りの皮膚を見ると。。。赤くなってる!!!
そう僕は皮膚が超弱いのを忘れていた!


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クロヘリイトヒキベラの喧嘩

【ポイント】 お宮前/一湊タンク下No.1
【水温】 22.1℃/22.2℃
【透明度】 15m
【海況】 やや時化気味
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 9:28-10:39/11:51-13:01
【潮まわり】 06:08 65cm 干潮 / 12:37 189cm 満潮 / 小潮(月齢:22.9)
【日の出・日の入】 日出07:08 日没17:19

日曜日は常連さんが高速船の最終便で帰るのが常なので、午前中2本ペースで潜る。
夏場は最終便が16:15なのだが、冬季は15:45。
たった30分だけど、この差は大きく、冬季の日曜日はちょっと慌ただしくなる。。。

スミレナガハナダイ、オスのバリ婚
スミレナガハナダイ、オスのバリ婚
今日はボートでGさんのリクエストの1つだった、スミレナガハナダイの擬似産卵狙い。
スミレナガハナダイは定期的に今日も擬似産卵を繰り返していたが、やる頻度が前回よりも少なく、撮影はかなり困難だった。
ゲストも難しい。。。!と言っていたけど、安心してくれ~!!!今日はさすがに厳しい。。。
もっと頻繁にやってくれないと、さすがに撮りにくいと僕も思った。

2本目はSさんのリクエストでトモシビイトヒキベラのオスの婚姻色狙い。
たまにしかヒレをひろげてくれず、婚姻色もたま~に浮き出てくるくらいでイマイチ活性がなかった。
これもちょっと撮りにくいかも。。。(^_^;)
だいたい、すでにもう繁殖期じゃないだけに、この辺は厳しいよ~

そのあと、面白いものが見れた。
同所ではトモシビイトヒキベラと一緖にクロヘリイトヒキベラも群れているのだが、そのうちの2匹が急に喧嘩を始めた!!
噛み付き合いの喧嘩で、口と口で噛み付き合ったり、横っ腹を噛み付いたり。。。
かなり長い時間、喧嘩を繰り返していた。
他の個体が混じっても、やっぱり同じ個体同士の喧嘩。。。(^_^;)

過去にケラマハナダイやキンギョハナダイなんかでもよく見かけたのだが、イトヒキベラの仲間で見るのは初めて!!
うぉ~!!!これもフィッシュアイで最短まで寄って撮れたらカッコイイ写真になるのに。。。!!

どういうタイミングで、どういう原因でこんな喧嘩になるのだろうか。。。?
すげ~不思議。
ハナダイでは下位のオス連中でよく噛み付き合いの喧嘩が見られるのだが、やっぱり、同様にベラでは一次オス同士が喧嘩するのかな?

噛み付き合い!!
噛み付き合い!!
威嚇し合う!
威嚇し合う!

横っ腹にも噛み付いた!
横っ腹にも噛み付いた!
ガンガンぶつかる死闘!
ガンガンぶつかる死闘!


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まだまだ繁殖期のベラ多し。。。

【ポイント】 吉田/一湊タンク下No.1
【水温】 21.8℃/21.8℃
【透明度】 30m
【海況】 やや時化気味
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 9:05-10:21/11:27-13:09
【潮まわり】 08:20 209cm 満潮 / 14:02 98cm 干潮 / 中潮(月齢:16.9)
【日の出・日の入】 日出07:04 日没17:17

ベラKさんの最終日。
ようやく北西の風がおさまり、今日はそれなりに海は凪ぎた。
一番ベラKさんをお連れしたかった吉田も今日は何とか入ることができた。(そうはいっても、ここはまだやや時化気味)
透明度もグーンと上がって30m近い視界だ。

吉田は何の変哲もない広い台地で、時期になると海藻が覆い茂り、徐々に勾配が下がる緩い傾斜地だ。
いろいろなベラがここにはいるのだが、「屋久島ならでは」とも言えるようなベラ類も多い。

ニューギニアベラは屋久島だとたいていどこのポイントでも見られ、そのほとんどはしっかりとしたハレムを形成しているため、産卵も見られる。
すでに繁殖期ではないので、興奮色などはなかなか見られないが、ヒレをバシッと開いたオスが撮れてKさんも満足したようだった。

このポイント一番の「屋久島ならでは」ベラはウスバノドグロベラだ。
今現在、国内では確実に見られる場所は皆無と聞いている。
屋久島でも見られるのは今現在はこの吉田だけで、大きなオスを中心とする十数匹のハレムがあって、やはりここで産卵も見られる。

ここには前もKさんを連れてきたことがあったので、ウスバノドグロベラにカメラを向ける事ないのだが、割と小さな若魚がいたので一応数枚シャッターを切ってくれた。(笑)
不思議なことに、これよりも小さな幼魚が全然見つからない!
何か他の魚と勘違いしているのかな。。。(・_・;

ニューギニアベラのオス
ニューギニアベラのオス
ウスバノドグロベラの若魚
ウスバノドグロベラの若魚

最後の1本はKさんと相談して一湊タンク下に戻り、砕波帯でのキヌベラ狙い。
それとトモシビイトヒキベラのヒレ全開だ。

トモシビイトヒキベラも屋久島には多いベラで、ハレムも各ポイントにあって、繁殖期(初夏)だったらヒレ全開は結構、普通に撮れる。
しかし、なぜかKさんのベラ・ファイルのトモシビイトヒキベラのオス写真は元気のない子。。。
多分、たまたま時期が悪かったのだろうが、もうすぐ出版だったら、もう間に合わないだろうと僕もKさんも思っていたのだが、運良く求愛(威嚇??(^_^;))してた!

水深1-2mの砕波帯を縦横無尽に動き回るキヌベラは、その生息環境と動きの速さ、大きさ(1m近い)で撮影難易度は超上級。
しかし産卵間近なのか、同じような場所をずっとウロウロしていた上に、僕とスタッフが両端をブロックしていたので、何とか近くで撮影することができた。

この2種に関してはKさんもかなり満足していたので、僕もちょっと嬉しかった。(^^)

トモシビイトヒキベラのオス
トモシビイトヒキベラのオス
キヌベラのオス
キヌベラのオス

帰りに様々なベラの求愛や産卵を見かけた。
ムシベラ、ホンソメワケベラ、セジロノドグロベラ、コガシラベラ(ペア産卵)、まだまだ様々なベラ類が繁殖しているようだ。

Kさんのリクエストの中にはホホスジモチノウオの老成魚も入っていたのだが、このベラっていったいどれくらいの大きさまで成長するのか知らないため、どれが老成なのかよく分からない。。。(^_^;)
このベラ自体は屋久島でも沢山見られ繁殖もしているのだが、下記写真の子くらいが最大サイズ(30-40cm)だ。
最大どれくらいのサイズになるのだろうか。。。教えて!南の島のエライ人!(笑)

下右は和名のないモチノウオ属のベラ。
英名では「スレンダーマオリーラス」と呼ばれているのだが、この子も屋久島ではよく見かけるベラだ。
そうは言っても、サイズはせいぜい10cmくらいまで。
多分、若魚のステージで、流れモノなのだと思う。
有効分布ではないのだと思う。
これも最大どれくらいのサイズになるのだろうか。。。教えて!南の島のエライ人!(笑)

ホホスジモチノウオの成魚
ホホスジモチノウオの成魚
スレンダーマオリーラス
スレンダーマオリーラス

ミツバモチノウオの若魚
ミツバモチノウオの若魚
さて、リクエスト・リストに載っている屋久島での撮影が可能な普通種の中で、最後まで残っってしまったのがミツバモチノウオの老成魚だ。(笑)
結局、今日は会えず、仕方なく若魚やメスのステージなどを何枚か撮ってもらいお茶を濁す。。。(^_^;)

さてKさんのベラ図鑑がメチャクチャ楽しみだ!(^^)


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アカテンモチノウオの寝床

【ポイント】 一湊タンク下No.2/一湊タンク下No.1
【水温】 22.0℃/22.0℃
【透明度】 10m~
【海況】 凪ぎ
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 14:07-15:05/15:53-17:20
【潮まわり】 07:46 206cm 満潮 / 13:26 101cm 干潮 / 18:50 211cm 満潮 / 大潮(月齢:15.9)
【日の出・日の入】 日出07:04 日没17:17

ベラリストKさんの3日目。。。
Kさんは毎回リクエストのベラ・リスト(撮りたいベラの種名だけでなく雌雄・成長ステージを記したもの)を事前に送ってくれるのでガイドはしやすいのだが、残っているのが撮りにくい大型のベラ類が多く、今回の海況はちょっとキツイ。。。
なぜなら大型のベラはガンガン逃げる上に、ある程度距離を置いて撮らないとならないので当然、透明度が良く、明るい方がいいのだ。
でも、今日も浅場はかなりの濁り。。。(・_・;

沖に出るとそれなりにクリアーにはなるので、まずはゼロ戦付近の砂地へ。

ハゲヒラベラの幼魚
ハゲヒラベラの幼魚
ハゲヒラベラの成魚
ハゲヒラベラの成魚

砂地ではハゲヒラベラの産卵が見られた。
雌雄はしばらくもつれ合ったのちに、2mくらい上昇して放卵放精した。
時間は14:20くらい。
まだ産卵をしているとは思わなかったのでちょっとビックリした。

ホシテンスの黒化個体
ホシテンスの黒化個体
この砂地には昔「クロテンス」と呼ばれていたテンスの仲間(現在はホシテンスに分類されてる)が沢山見られる。
ゼロ戦から一番近いところで見られるクロテンスは真っ黒いまま、ずっと20cmくらいの状態が続いていたのだが、なんかちょっとでかくなってきた気がしていたのだが、実際に写真に撮ってみると背中に黒い点が入り始め、全体的に真っ黒とは言えないような状態になっていた。
これ、本当にこのまま白っぽいホシテンスの成魚になるのかな。。。?(・_・;

イトベラ
イトベラ
砂地にはキスジキュウセンがそこら中で見られるのだが、今年はそこに屋久島では決して多くは見られないイトベラが2匹混じっている。
多くの時化を経てもまだ生きていて、今日も元気に泳ぎ回っていた。
成魚にならねーかな~

今日は午後から2本だったので、2本目はもう半分ナイトのような状態。。。(^^;)
狙いはリクエストのリスト中にあるアカテンモチノウオ老成魚やホホシジモチノウオ老成魚、ミツバモチノウオ若魚~成魚など大きなニセモチノウオの仲間なのだが、この辺は屋久島にはメチャ多いのだけど、何しろ撮りにくいため、Kさんもこれまでの屋久島では全然撮れなかった。
今回はマンツーマンなので、アシストしてバッチリ撮ってもらいたいと思っているのだけど、濁りと暗さでちょっと自信が。。。(ーー;)

アカテンモチノウオの成魚メス
アカテンモチノウオの成魚メス
しかし、上がる直前に何とも撮りやすいアカテンモチノウオの成魚がいてくれた!!
老成ではないのが残念だが、30cm以上はありそうな立派な成魚。
しかも、いつもはスグに逃げるか、岩穴の中にスーと入ってしまうのだが、目の前でガンガンとヒレを拡げてくれ、ある場所からまったく逃げない!!
逃げてもまたその場所に戻ってくるので、何かおかしいなぁ。。。と思っていたら、しばらくするとそのまったく離れようとしない場所の岩にピタッと逆立ち状態に魚体を寝かせ静止してしまった。。。
完全に岩と同化した状態でまったく動かないのだが、これってもしかして寝た???(笑)

ミツバモチノウオの成魚オス
ミツバモチノウオの成魚オス
ミツバモチノウオの成魚オスは厳しかった。。。
一湊タンク下にも2匹ぐらい80cm以上はありそうな立派な老成オスが棲んでいるのだが、こいつは警戒心が強すぎて全然寄れない。
撮れても必ず後ろ姿。。。
でも、あとで写真を見せてもらったら、前向きの子が写っていたので、「今日はバッチリじゃないですか~!!!」とKさんに言ったら、横位置じゃなきゃダメらしい。。。(-o-;
何とかして、こいつをバッチリ撮る方法はないかなぁ。。。と考え、思いついたのがアカテンモチノウオみたいに寝ている子を探せば良いのでは?と思い、最後の数分は寝ているミツバモチノウオ探し。。。(笑)
結局は見つからなかったのだが、あの巨体。。。いったい、どこで寝てるんだろ?(ーΩー )ウゥーン

ムナテンベラの成魚オス
ムナテンベラの成魚オス
一昨日、元浦でムナテンベラの若魚オスを撮ったのだが、今日は巨大な成魚を撮ってもらった。
昨日、何気にそのKさんのベラ図鑑の写真入り原稿を見ていたら、普通種・ムナテンベラのオスとして青い成魚が載っていたので(伊豆諸島、紀伊半島、四国などではこれが成魚オス)、こりゃ灰色の「本当の」成魚オスを見せねば!!と思い、密かに探していたのだが、Kさん自分で見つけてた。。。(笑)
でも、かなり興奮していて「何じゃこりゃー!!!」と驚いていた。
地味ぃ~で沢山いるムナテンベラの「本当の」成魚オスに興奮できる人もめったにいない。(笑)


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ベラリストK氏のベラ好きっぷり。

【ポイント】 一湊タンク下No.1/お宮前
【水温】 21.9℃/21.9℃
【透明度】 10m~
【海況】 時化気味
【天候】 雨
【潜水時間帯】 11:01-12:39/14:54-16:04
【潮まわり】 07:12 200cm 満潮 / 12:51 103cm 干潮 / 18:15 208cm 満潮 / 大潮(月齢:14.9)
【日の出・日の入】 日出07:03 日没17:17

ベラ好きK氏の2日目。
一層湾内は昨日よりは凪ぎたけど、相変わらず寒く、天気もイマイチ。
朝からK氏と「テンション下がるよね~」と話していた。(笑)

海は凪ぎたとは言っても、まだまだ瀬端はウネウネ状態で、天気が悪さと透明度の悪さとが合わさって水中はナイトダイビングのように暗~い。。。(ーー;)
K氏には失礼だが今日もあまり良い写真は撮れていないだろうな。。。と想像していたが、どれもクォリティーの高い素晴らしい写真ばかりだった。
いやいや、マジすげー。

K氏は来年ベラ図鑑を出版する予定なのだが、彼の撮るベラの図鑑写真はほんと凄い。
こんな凄いベラの写真を撮るセンスのある人はそうそういないのではないだろうか?とマジで思う。
僕なんかはデジタルなのだからバンバン連写気味でシャッターを押して撮るのだが、K氏は違う。
最初にうちに来た時はなかなかシャッターを切らないので、あれ?ピントが合わないのかな。。。とか思っていたのだが、全然違っていた。
K氏はベラがただ撮れれば良いというワケではなかったのだ。

ミツボシモチノウオの若い子
ミツボシモチノウオの若い子
オハグロベラ属の一種(和名なし)の若魚
オハグロベラ属の一種(和名なし)の若魚

「ヒレが全開である事」を重視して撮る。。。ここまでは多くのダイバーが意識している事だと思うのだが、彼はさらに出版する図鑑用にすべてのベラをできるだけ左頭にくるようにして撮る事を意識しているため、ベラが左頭の状態になるまでカメラを構えたままシャッターを切らないのだ。(当然、いっこうに左頭にならなければシャッターは切るのだが、相当のレア種、相当バッチリ撮れた写真ではない限り、図鑑には不採用となる可能性が高いみたい。。。)

さらに魚も目玉はキョロキョロと動くのだが、この目玉の向く位置にも拘っているようなのだ。(笑)
最もベラが可愛く見える目玉の位置というものがあるようで、そこに目玉が向くまでじっと待っているのだ。
さらにさらに背ビレや尻ビレ、尾ビレだけでなく、胸ビレの位置にも気を遣っているみたいで、胸ビレの模様が綺麗に出るような位置にも拘っていた。

そんな感じなので、60-90分のダイビングで撮る枚数は少ないのだが、これがすべてバッチリな写真なのが凄い!!!
下左写真のムシベラのオスなんて、1枚しかシャッター切ってないし。。。(^^;;
なのにこのクォリティ!

ムシベラのオス
ムシベラのオス
マナベベラ老成オス
マナベベラ老成オス

出版も間近なので、これまで撮ったすべてのベラ写真を種別にファイルにして持ってきてくれたのだが、これがまたビックリするくらいの種数!
さらに正直、ベラの図鑑というか写真集みたいなものかな。。。と思っていたのだが、幼魚(幼魚だけでも数ステージに分かれてる!!)から若魚、成魚(オスメス)に至るまで様々なステージの子まで揃っていた!
今回はすべて自分1人の撮影である事に拘り、また国内で記録のある種類に絞る事で、できるだけ多くのステージを入れる事を重視したいようだ。
それでも相当大きな図鑑になるぞ。。。これ。。。(・_・;

いや~ちょっと驚いた。
僕もいつか屋久島の魚図鑑を出したいなぁ~と思っていて、今現在でも1000種近い図鑑用の写真を撮っているので、そろそろ。。。とか思っていたのだが、K氏のこの拘りや超クォリティの高い写真を見ていると、すべて撮り直しかな。。。と思ってしまった。(・_・;

ムナテンベラダマシ(yg)
ムナテンベラダマシ(yg)
オグロベラのメス
オグロベラのメス


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乙女の憂鬱。。。

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 22.1℃
【透明度】 ~10m
【海況】 時化気味
【天候】 雨
【潜水時間帯】 14:37-16:23
【潮まわり】 06:04 184cm 満潮 / 11:37 108cm 干潮 / 17:06 198cm 満潮 / 大潮(月齢:12.9)
【日の出・日の入】 日出07:02 日没17:17

いや~西高東低の冬型が決まり始めていて、陸も海も完全に冬の状態。。。
昨日は午前中に潜ってオトメベラの産卵が見られなかったので、今日は午後から潜ってみた。
しかし海は時化始めていて、透明度は10m以下のニゴニゴ状態。
砂や浮遊物がかなり舞っていた。
見渡しがまったく利かない海で完全にヤル気を失い(だって全然、見渡せないんだもん。。。)、先日見つけたシャコガイの仲間に着くセホシウミタケハゼをずっと撮っていた。1時間半ぐらいずっと。(笑)
1回撮り始めたら、ハマってしまった。。。(・_・;
構図をいろいろ変えたり、ボケ味を見ては一喜一憂し、ずっと。
アホでしょ?(笑)

それくらい、今日の海は透明度が悪く、そして暗かった。
ウネリも凄いし。。。
でも、マクロの接写だったらニゴニゴは関係ない!(^_^;)

pic1
pic1
pic2
pic2
pic3
pic3

尾ビレの先端が切れたオトメベラ
尾ビレの先端が切れたオトメベラ
ちなみに今日はそんな状況だったので、ほとんどオトメベラを観察していないのだが(笑)、東地区に着いてスグに見つけたのは昨日も見られた尾ビレの上葉が切れている子(多分、メスだと思う)だった。
オトメベラの中にはたまにこんな感じで尾ビレが切れているような子を見かける。

オトメベラの雌雄はオスが真っ青になっていない時は、メスとの違いは分かり難い。。。
しかし、明らかに違うのは雄はその体のサイズが大きい事とそしてもう一つは尾ビレの先端が長く伸びている事だ。
この子はこの東地区ハレムで2番目に大きな子(多分、メス)なのだが、そう考えるとこいつはいつまで経ってもハレムのボスにはなれないな。。。と思った。(笑)

そんな事を考えていたら、クマノミなどのようにオトメベラもハレムのボスがナンバー2を常に監視し、性転換が起こらないように抑制しているのかな?とちょっと思った。
だとしたらちょっと面白い。(^_^)

明日はもっと時化そうだ。(ーー;)


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乙女の祈り。。。(なんじゃそりゃ?)

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 22.3℃
【透明度】 15m
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 10:11-12:28
【潮まわり】 06:04 184cm 満潮 / 11:37 108cm 干潮 /17:06 198cm 満潮 / 大潮(月齢:12.9)
【日の出・日の入】 日出07:02 日没17:17

昨日の観察でまだオトメベラが繁殖しているような気がしたので、今日は産卵を狙って午前中にエントリーした。
通常(シーズン中)、オトメベラは屋久島では午前10持くらいから正午にかけての時間帯に産卵が見られることが多いのだ。
しかも、シーズン中はほぼ毎日。

ハレムのボスがやや青味を帯びた時
ハレムのボスがやや青味を帯びた時
結論から言うと、産卵行動はまったく見られなかった。
雄は全然婚姻色(眩しいくらいに真っ青な体色)になっていないし、派手な求愛もほとんど見られなかった。
もうひとつの目的である「チビのくせに婚姻色になる子」も当然、見つからなかった。。。(ーー;)

もう繁殖期は終わったのか、たんにピークは過ぎているので毎日は産卵していないのか、はたまた季節に応じて産卵時間をスライドさせているのか。。。

ハレムのボスの普段の体色
ハレムのボスの普段の体色
ひとまず今日は産卵は見られなかったけど、東地区のハレムのボスである二次オスを2時間以上ストーカーしていたので、彼のテリトリーと囲っている雌相の数はだいたい把握できた。
二次オスはある一定の範囲を巡回しているようで、必ず決まった場所にいる雌相の子たち(10-12匹)をチェックして回っているようだった。
その範囲は思いの外狭く、だいたいバレーボール・コート1枚分くらいではないだろうか?
継続観察は割としやすいかも。

ほんとごくごくたま~に雌に求愛らしき行動をとるのだが、その時だけ多少青味を強めるのだが、それ以外の時の体色は雌とさほど変わらない。。。
ただ明らかに体が突出して大きく(15-18cmはある)、尾ビレの先端が長い事、そして興奮色が褪めていても頭部にやや青味が残る事で簡単に「あんたボスでしょ?」と分かるのだけど。(笑)

求愛?脅し?ハレムのボスのムチャぶり
求愛?脅し?ハレムのボスのムチャぶり
たまに雌相の子に体の側面を寄せるようにして上から迫るのだが(右写真参照)、シーズン中のように頻繁に行うわけではなく、また執拗に行なっているわけでもない。
これは求愛なのか脅しなのかわからないが(笑)、すべての雌相の子に行なっているわけではないようなので、その辺にこの雌相の子が一次雄なのか?雌なのか?を見分ける術があるかもしれない。。。

さっきから「雌相」という言葉を連呼しているけど、この「雌相」というのは”雌のような体色”くらいの意味で、決して繁殖活動を行う上でのメス(♀)の事を言っているわけじゃない。

典型的な”雌相”=雌か?雄か?は写真からは分からない
典型的な”雌相”=雌か?雄か?は写真からは分からない
このオトメベラは産まれながらの雄である一次オス(体色はメスとほぼ同じ体色)と雌から性転換する二次オス(雌相とは異なる派手な体色=大抵はハレムのボスとなる)がいる事が知られている。
つまり、ここで言う雌相には繁殖活動を行う上でのメス以外に一次オスも含んでいるのだ。
外見上ではこの一次雄と純粋な雌を見分ける術は今のところない。
これを見分けるためには産卵時の行動(動き)を見るしかないと思っているのだが、こりゃ、これを確認できるのは来年かな。。。(・_・;

やや青味がかった雌相の子(10cmくらい)
やや青味がかった雌相の子(10cmくらい)
ところで、このオトメベラを含むニシキベラ属の繁殖には間男(ボスが雌とペア産卵している時に横から出てきてどさくさに紛れて精子をかける雄)の存在は知られているのだが(僕は見たことがないけど。。。)、スニーカー(ボスのテリトリー内で隠れてコソコソと雌を奪ってペア産卵する雄)というのはまだ聞いたことがないし、見たこともない。

屋久島のように、群れ産卵は見られず、しっかりとしたテリトリーを持ってペア産卵のみが行われるような環境では、もしかしたらアカササノハベラやムナテンベラのように間男やスニーカーがいるかもしれない。。。

上が典型的な雌相の子、下がやや青味がかった子
上が典型的な雌相の子、下がやや青味がかった子
いるのならぜひ見てみたい!!!
で、それが多分「チビのくせに婚姻色になる子」だと睨んでいるのだが、今日は見つからなかった。
しかし、普段から通常の雌相の子よりもやや青味がある子はちらほら見られる。

「え~!!!これって単に写真の露出の違いじゃないの?ストロボの光が届いていないのでは?」と言われかねないので(笑)、2匹が一緖に写っている写真も一応掲載しておく。

って言うか、これも分かり難いか。。。(・_・;
現場で見ると特に顔のあたりに薄っすら青味がかかっているんだけど。。。

この青味の強い子たちは繁殖時にはスニーキングしていそうな気がするのだけど。
今現在、常識のように言われているニシキベラ属の繁殖生態(これがどんなモノなのかはまたの機会に。。。(^_^;))が、生息数や生息環境の違いでまったく違うものになっているような気がして、何かワクワクしてくる。(^^)


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オトメベラの屋久島での社会構造

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 22.2℃
【透明度】 15m
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 14:48-16:40
【潮まわり】 05:24 174cm 満潮 / 10:55 108cm 干潮 / 16:31 192cm 満潮 / 中潮(月齢:11.9)
【日の出・日の入】 日出07:01 日没17:17

今日も午後から海へ。。。

メスとして産まれオスに性転換する「二次オス」と産まれながらのオスである「一次オス」とが存在する種類で、ペア産卵と群れ産卵、2つの産卵方法があるベラにはニシキベラやオトメベラ、コガシラベラ、ホンベラなどがいるのだけど、最近この連中が僕の中で熱い。(笑)

この手のベラは一般的に、TP体色(オス特有の派手派手体色)の二次オスがペア産卵をして、IP体色(メスと同じ地味地味体色)の一次オスが群れ産卵を行う事が知られている。
当然、ことはそれほど単純ではなく、環境によってはこの2つの産卵方法が入り乱れてゴチャゴチャになったりもする。

ただ、そうは言ってもペア産卵のオス:メスの比は「1:1」、群れ産卵のオス:メスの比は「多数:1」が普通だと思っていたのだが、和歌山や高知の同業者の話ではオトメベラやニシキベラの当地での群れ産卵はオス:メスの比が「1:多数」だという。。。
何とオスメス比が逆らしいのだ。(ーー;)

また、久米島・エスティバンの川本さんが、オトメベラにメスや一次オスのサイズの子の体色がIPからTPに変わったという話をされていたのだが、よくよく考えると屋久島でもたまに若魚サイズの子が真っ青なTP体色になっているのをたまに見かける事を思い出した。
今まで考えたこともなかったのだけど、そう言えばこいつらって一体何者なん?(ーー;)
一次オスなの?二次オスなの?それともまさかのメスなの?(笑)

こんな感じで普通種なのによく考えると何だか謎だらけのオトメベラの生活史。。。
場所(環境や地域)によって、状況(生息数やオスメス比)によって、産卵方法が大きく変わるのは想像できるが、生活史までもが違うのではないだろうか?と思ったわけだが、まずは屋久島でのオトメベラの社会構造を調べてみようと思った。

ちなみに屋久島ではオトメベラの群れ産卵は不思議と見たことがない。
あまり潮通しの良いポイントに僕自身が行かないからかもしれないけど、今現在、潜っているポイントでは今のところ見たことはない。

屋久島では基本的にオトメベラはペア産卵が主流だ。
大きなTPオスが1匹いて、メスを10匹くらい囲っているハーレムが、例えば僕がよく入るホームグラウンドの一湊タンク下には4つくらい(3つかも?)ある。
お互いのテリトリーがハッキリ分かれていて、平和なペア産卵をしているという印象だ。

最近はまったく真っ青なTPオスを見ていなかったので、もう繁殖期は終わったのかな?と思っていたけど、注意してTPオスをよく見てみるとそれなりに青っぽくはなって、メスも引き連れて泳いでいた。
もしかしたら午前中にまだ産卵をしているかもしれない。。。
ただ、午後の時点では、ちょっとでもメスから離れると真っ青な体色は褪せて、メスと同じような体色にスグに戻ってしまった。
特に追い掛け回しているとスグに褪める。。。(笑)

(下2枚は同一個体)

やや興奮色の西地区の二次オス(18cm)
やや興奮色の西地区の二次オスA(18cm)
興奮色が醒めた西地区の二次オス(18cm)
興奮色が醒めた西地区の二次オスA(18cm)

(下2枚は同一個体)

やや興奮色の東地区の二次オス(18cm)
やや興奮色の東地区の二次オスB(18cm)
興奮色が醒めた東地区の二次オス(18cm)
興奮色が醒めた東地区の二次オスB(18cm)

二次オスが引き連れていた巨大なメス?(15cm)
二次オスが引き連れていた巨大なメス?(15cm)
ちなみにこのTPオスが引き連れているのは多分、間違いなくメスだと思うのだが、中には先頭を行く立派なTPオスとそれほどサイズは変わらない子がよく含まれている。
TPオスの体色が褪めると、どちらがハーレムの主なのか分からなくなってしまうくらい。

今年、伊豆でもオトメベラの産卵が見られているようだが、何とTPオスの大きさがたった10cm!!
これは屋久島ではどのメスよりも小さく、若魚サイズと言ってもいいくらいの大きさだ。

逆に言うと屋久島の若魚やメスが伊豆に行ったら間違いなくハレムのボスになれると思う。。。(笑)

しかし、すでに5-6cmくらいから幼魚時の背ビレの斑紋は消えてしまうらしいので、間違いなく成魚であることは確かなようだ。
ちなみに屋久島では8cmくらいでもまだ背ビレの斑紋はクッキリ残っている。

背ビレにまだ黒斑の跡が残る若魚(8cm)
背ビレにまだ黒斑の跡が残る若魚(8cm)
典型的なメスの色彩(10cm)
典型的なメスの色彩(10cm)

今日、一番探していたのが、川本さんの言う、ミニTPオス(?)だ。
全然見つからなかったのだが、もうエアがカスカス状態のエクジット直前に1匹見つけた!!!
体長は10cm程度なのに真っ青!
撮りたかったけど、撮れなかった~!!!!
だって、マジでエアがカスカスなんだもん。。。いつもこのパターンが多いなぁ。。。(ーー;)

明日は午前中に潜って、産卵とこのチビTPを狙ってみる予定。

屋久島では稀なオウギチョウチョウウオ
屋久島では稀なオウギチョウチョウウオ
ウスサザナミサンゴ群落のすぐ近くで屋久島では稀なオウギチョウチョウウオの若魚を見つけた。
これっていつ入り込んだんだろ?
気づかなかった!!!


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モニタリング1000サンゴ調査 一湊タンク下

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 22.5℃
【透明度】 15m
【海況】 やや時化気味
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 14:07-15:59
【潮まわり】 07:52 94cm 干潮 / 14:23 181cm 満潮 / 長潮(月齢:8.9)
【日の出・日の入】 日出06:59 日没17:16

今日はようやく晴れた!!
ここ1週間、天気は連日の雨で、海も時化気味の状態が続き、真冬の屋久島を思わせるような状況だった。
環境省のモニタリング1000(サンゴ)におけるホームグラウンド・一湊タンク下の調査をずっとやりたかったのだが、ワイド撮影が必要なこともあってなかなか実施できずにいた。
まだ多少は透明度が悪そうな感じがしたけど、今日は思い切って実施する事にした。

毎日、ウネウネの海でマクロ三昧な日々が続いていたので、ワイド自体が久しぶり!!(^^)
やはり多少は濁りがあって、ちょっとした浮遊物も浮いていたけど、調査目的の撮影ならまったく問題なし!!

被度調査などはほとんどスタッフに任せ、僕は毎年定点撮影している調査範囲内の数箇所を順番に回りながら撮影する。。。
以下は左側が昨年(2010年)、右側が今年(2011年)のサンゴの様子。
ほぼ同じ位置から撮っているのだが、何かちょっと狂ったみたい。。。
まっ、いっか。。。(^_^;)

2010年 ハナガタサンゴの仲間が群集する-6m付近
2010年 ハナガタサンゴの仲間が群集する-6m付近
2011年 ハナガタサンゴの仲間が群集する-6m付近
2011年 ハナガタサンゴの仲間が群集する-6m付近

このブログでも何回も言っていたけど、一湊タンク下の浅場中心付近に位置するウスサザナミサンゴとハナガタサンゴ類が群落するエリアは年々、荒廃しつつある。
原因はポイント全体の泥化だと僕は思っているのだが、ハナガタサンゴ類に関しては明らかに華やかさは落ちていて、死んだ箇所も毎年少しづつ増えていっている。
今年はさらに昨年死んだ箇所に大きな海藻が生えているのを良く見かける。
これは写真からもよく分かる。

2010年 ハナガタサンゴの仲間1
2010年 ハナガタサンゴの仲間1
2011年 ハナガタサンゴの仲間1
2011年 ハナガタサンゴの仲間1

2010年 ハナガタサンゴの仲間2
2010年 ハナガタサンゴの仲間2
2011年 ハナガタサンゴの仲間2
2011年 ハナガタサンゴの仲間2

2010年 ハナガタサンゴの仲間3
2010年 ハナガタサンゴの仲間3
2011年 ハナガタサンゴの仲間3
2011年 ハナガタサンゴの仲間3

上記の写真3枚からはあまり変化を感じないかもしれないけど、これは撮影ポイントが悪いせい。
もう少し上層から全体を俯瞰するような撮り方で撮らないと、推移が分かり難いな。。。と思った。
来年からはもう数カ所、上層から全体を俯瞰できる撮影ポイントを増やそうと思う。

年々、荒廃していくのが目に見えて分かるハナガタサンゴ類に対し、ウスサザナミサンゴは割と泥に強いと思っていたのだが、今年は大きく荒れた。
シーズン前の冬の時化で大きく壊された群落は、シーズン中はずっとそのまま推移。
このウスサザナミサンゴ群落は3年前にボートのアンカーを引きづって大破させてから、一度復活しつつあって安心していたのだが、やっぱりあの影響で弱くなってるのかな。。。(・_・;
もう少し観察を続けたい。

2010年 ウスサザナミサンゴ群落
2010年 ウスサザナミサンゴ群落
2011年 ウスサザナミサンゴ群落
2011年 ウスサザナミサンゴ群落

2010年 ミドリイシの仲間
2010年 ミドリイシの仲間
2011年 ミドリイシの仲間
2011年 ミドリイシの仲間

ミドリイシ類は割と元気だ。
白化サンゴもいくつか目にしたが、これは真夏の高水温のせいではなく、ここ最近、水温の低下時に白化したもの。
1年に1回、モニタリング1000の時にしかそのポイントに入らない方が調査員を務めるエリア(全国には結構あるみたい)だと、この辺の判断を誤る気がする。。。(^_^;)
僕らのようにほぼ毎日のように入り観察しているモニタリング・エリアと1年に1回調査のためにしか入らないモニタリング・エリアとでは当然、精度も大きく変わってくる。
環境省は、まさかこれを比較材料にするつもりだろうか。。。怖い。。。(・_・;

僕はほぼ毎日のように入り観察しているモニタリング・エリアと1年に1回調査のためにしか入らないモニタリング・エリアとでは、例え後者を科学的な物の見方ができる方(例えば学者さんとか。。。)が担当していたとしても、やはり前者の精度にはとうてい足元にも及ばないと思う。

全国すべての調査ポイントに誰かしら毎日入るようにするのは実質無理な話なので、こうした精度の違いは仕方がない。
でも「仕方がない」で済ませてしまうのではなくて、やり方はいくらでもあるような気がする。

全国には毎日のようにそのポイントに潜り、状況を時間軸で正確に把握している現地ダイビング・ガイドは沢山いる。
こうしたガイドを組織化して調査を行うことだって、可能な気がする。

よくモニタリング1000は続けることに意味がある、と言われているけど、地元に密着した現地ガイドのような人間なら、年に1回調査のために足を運ぶのとは訳が違って継続性はさらに高まる気がする。
しかもデータは正確。
年に1回調査のために足を運ぶ方には労力的に大変だと思われるもっともっと高度な調査内容でも低い労力でこなせると思う。
なぜなら毎日入っている訳だから、調査日前にはある程度、簡単な調査項目は終わってしまっているようなものだからだ。

毎年思うのだけど、モニタリング1000って年に1回調査のためだけに足を運ぶ方向きの調査方法だな。。。ってつくづく思う。


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テンション低っ!

【ポイント】 一湊タンク下No.2
【水温】 22.6℃
【透明度】 20m~
【海況】 やや水面バシャバシャ
【天候】 雨
【潜水時間帯】 14:36-16:26
【潮まわり】 05:46 60cm 干潮 / 12:31 186cm 満潮 / 18:52 99cm 干潮 / 小潮(月齢:6.9)
【日の出・日の入】 日出06:57 日没17:16

今日も朝から雨でテンション低め。。。(笑)
昨日はやや北側に触れていた北東の風で一湊湾内はやや時化気味だったけど、今日は完全に北東になったようで湾内はまずまずの凪ぎ。
午後から重い足どりで海へ。(笑)

すごく暗いんだけど、何だかんだ言って透明度はあまり悪くないんじゃないかと思う。
よく見れば30m先も何となく見えているような気が。。。

水温が下がると、アオチビキが湾内に群れ単位で入り込んでいるのがよく見られるようになる。
これって繁殖が関係しているのではないかなぁ。。。とか思ったりしたけど、それらしい行動はまだ見ていない。
好奇心旺盛な魚で、ダイバーが近づくとみんなで寄ってきて怖い。。。(笑)

どんどん魚の活性が下がりつつあるけど、八放サンゴの仲間は元気でどれもみんな盛んに摂餌している。
そこに何か目玉のある生物(つまり魚や甲殻類。。。笑)が着いていないかな。。。と探すのだが、なかなか見つからない。(ーー;)

ボクヲマモリタマエ
ボクヲマモリタマエ
フトヤギの仲間
フトヤギの仲間


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D300が返ってきたけど。。。

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 23.0℃
【透明度】 20m
【海況】 時化気味
【天候】 雨
【潜水時間帯】 14:53-16:30
【潮まわり】 11:36 193cm 満潮 / 17:42 102cm 干潮 / 小潮(月齢:5.9)
【日の出・日の入】 日出06:56 日没17:16

修理に出していたD300が返ってきた。

今日は朝から大雨だ。
こんな日はテンションが低い。(^^;;

ホシゾラワラエビ
ホシゾラワラエビ
エントリーさえすれば海の中では楽しい事が待っていて、結局、長潜りになる事が多いのが常なのだが、今日は正直イマイチだった。
原因はカメラの視度が狂っていたこと。
修理から返ってきたカメラは設定がメチャクチャ変えられていて、一番困ったのが視度が変わっていた事だ。
ピントがまったく見えねぇー(ーー;)
さすがに水中でハウジングの外から視度は調整できない。

今日は折からの悪天で水中は真っ暗。。。
ただでさえ視界が悪いのに、ピントが見えない状況に水中でイライラ。。。(笑)

自然の中でイライラしているともう全然ダメ。
いつもはフレンドリー(に見える)魚たちも僕のイラつきを感じるのかメチャ逃げていく。

こんな時はエアーも早くて(笑)、14Lを背負っていて90分ギリギリもったという感じ。(・_・;


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冬の風物詩・テングダイ

【ポイント】 横瀬/一湊タンク下No.2
【水温】 23.1℃/23.3℃
【透明度】 20m/20m
【海況】 凪ぎ
【天候】 雨
【潜水時間帯】 9:33-10:23/11:30-12:31
【潮まわり】 04:06 19cm 干潮 / 10:46 202cm 満潮 / 16:42 101cm 干潮 / 中潮(月齢:4.9)
【日の出・日の入】 日出06:55 日没17:16

Kさん夫妻の最終日。
結局、天気には恵まれなかったけど、海況は3日間とも最高によかった!!(^^)
連日、ベタ凪ぎだし、この時期としては透明度もまずまず。
Kさん夫妻も十分に楽しんで頂けたようで、本当に良かった~!!!
次回はぜひベストシーズンの屋久島の海に潜ってもらいたいな。。。

1本目はもしかしたら今年最後になるかも知れない横瀬へ。。。
やはり水温が下がってからの横瀬には例年通りテングダイが現れる。
テングダイは冬の風物詩だ。

3匹のテングダイが定位置で浮いていて、そこに屋久島では稀なトサヤッコのハーレム。
何か伊豆諸島の海みたい。(笑)
コガネスズメダイとヒマワリスズメダイの混在っぷりも凄かった。

2本目はタンク下の沖へ。
この時期になってもヤクシマキツネウオのオスは婚姻色バリバリだ。
というか、ほぼ1年中、ヤクシマキツネウオのオスは求愛しているのが面白い。
幼魚が見られるのは初夏だけなのに。。。ほんと不思議だ。


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スミレナガハナダイの産卵???

【ポイント】 一湊タンク下No.3/お宮前/一湊タンク下No.1
【水温】 22.8℃/22.7℃/22.8℃
【透明度】 30m/30m/25m
【海況】 凪ぎ
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 9:38-10:24/11:32-12:35/14:15-15:17
【潮まわり】 09:59 212cm 満潮 / 15:49 98cm 干潮 / 中潮(月齢:3.9)
【日の出・日の入】 日出06:55 日没17:17

Kさん夫妻の2日目。。。
今日からはホームグラウンドの一湊湾内をご案内。

2本目のお宮前ではスミレナガハナダイの産卵行動(らしきもの)が激しかった。
オスはバリバリの婚姻色で繰り返しメスとお腹を合わせて産卵する。

この光景はナゼかよく午前中(10:00-12:00くらい)に見られるのだが、精子の白い濁りなどはまったく見られないので、本当に産卵しているかどうかはちょっと分からない。
でも、確実にメスも積極的にお腹を合わせてきており、行動だけを見ていると間違いなく産卵。。。(・_・;
しかし、通常ハナダイの仲間は夕方に産卵する種類が多く、メスのお腹もそれほど膨れてはいないので、多分、擬似なのだと思うけど。。。

仮に擬似だとしたら何の理由があるんだろ?
メスにも嫌がっている雰囲気はなく、他のオス(合計3匹いる)との抗争激しい。
試しに夕方に見てみたいのだが、なかなか機会がない。。。(^_^;)

それにしても25℃以下の低水温時のスミレナガハナダイのオスの婚姻色は歌舞伎役者のような隈取り模様が凄くて撮影意欲をそそる。
久々に徒歩でお宮前エントリーしようかな。。。


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また風邪ひいた。。。

【ポイント】 一湊タンク下No.1/一湊タンク下No.1
【水温】 24.1℃/24.1℃
【透明度】 20m/20m
【海況】 凪ぎ
【天候】 雨
【潜水時間帯】 11:40-12:56/14:27-15:50
【潮まわり】 05:24 212cm 満潮 / 11:16 84cm 干潮 / 17:00 220cm 満潮 / 中潮(月齢:27.3)
【日の出・日の入】 日出06:50 日没17:18

冬季の貴重なお客様、常連Gさんとマンツーマンで一湊タンク下三昧。
「ホームグラウンドの海を持って繰り返しそこを潜るのが好き」
「鹿児島の海にこだわりを持っている」
 
Gさんとはそういうダイビングに関する感覚が似ている。

今日も自然な感じで一湊タンク下に2本だ。
そしてエアが無くなるまで潜る。
いつもの僕のプライベート・ダイビングとあまり変わらない。。。(^^;)
しかも、僕もカメラを持たせてもらっているし。(笑)

僕もGさんもいつも同じポイントを潜るわけだから、大きな刺激や変化がなくても楽しめるのだけど、そうは言っても、今日のタンク下は何か刺激が少なすぎた。(笑)
1本目は深場に、2本めは浅場で遊んだのだが、何となく魚影が薄く感じた。。。

変化といえばエントリー口付近にアジの仲間とトウゴウイワシの仲間がたまっていた事くらい。
何やらウジャウジャたまっていた。

何か水面休息中からゾクゾクと寒気がして関節がだるい。。。
帰ってから体温計を当ててみると、やっぱり熱が上がってた。
また風邪をひいたっぽい。。。マジかよ。。。(・_・;

-25m以上での優占種・ダンダラダテハゼ
-25m以上での優占種・ダンダラダテハゼ
まだよく見られるカメンタマガシラ(yg)
まだよく見られるカメンタマガシラ(yg)

ヤジリハゼ
ヤジリハゼ
エントリー口付近には何やら小魚がたまっていた
エントリー口付近には何やら小魚がたまっていた


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白化したイソギンチャク

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 24.7℃
【透明度】 30m
【海況】 凪ぎ
【天候】 雨
【潜水時間帯】 10:16-11:54
【潮まわり】 06:46 69cm 干潮 / 13:33 189cm 満潮 / 19:54 96cm 干潮 / 小潮(月齢:23.3)
【日の出・日の入】 日出06:46 日没17:19

今日も朝から雨。。。
でも相変わらず、水中は透明度も良くて明るい。
エントリーした途端にそれまで憂鬱だった気持ちが吹き飛ぶ!(笑)

現在、自宅&ショップを建設中なので、コンセントやライトの位置を決めたり、壁の材質や色などいろいろと決めなきゃならないことが沢山あるため、いつものようにダラダラと長潜りしているのもマズイな。。。という事で、今日は午前中に12Lタンクで100分を超えないダイビングを心がけた。(^^;)

浅場をじっくり散策したのだが、特にこれといった発見もなく、あっという間にエアが無くなった。
やっぱ、もう僕は14Lじゃないとダメだな。。。(笑)

白化したサンゴイソギンチャクをバックに。。。
白化したサンゴイソギンチャクをバックに。。。
今年は通常の一湊タンク下エリアにはサンゴはもちろん、イソギンチャクの白化はあまり見られなかったのだが、普段あまり行かない砂地のど真ん中にあるちょっとしたパッチリーフにあるイソギンチャクが綺麗に白化していた。
こういう場所の白化って、多分、よく砂が被ったりする事によるストレスで白化するのだと思う。
イソギンチャクの白化は大抵、数ヶ月もすると元に戻るのであまり心配していない。
もしろ、クマノミ撮影の背景にはちょうど良い感じ。。。(笑)


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D200を復活させる。。。

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 24.1℃
【透明度】 15m
【海況】 凪ぎ
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 14:35-16:13
【潮まわり】 04:37 41cm 干潮 / 11:25 193cm 満潮 / 17:16 114cm 干潮 / 小潮(月齢:21.3)
【日の出・日の入】 日出06:45 日没17:20

とうとうD300が電源を入れてもうんともすんともいわなくなってしまった。。。(・_・;
至急、Nikonに修理に出し、ハウジングの台座を変えてD200を復活させた。
パネルの操作はまったくできないけれど、シャッタースピードと絞りは変えられるし、シャッターは押せる!
ラッキー♪

。。。と思っていたら、今度はストロボ(Z-240)が1台水没している事が判明。。。(-o-;
こちらも予備で持っていたD-2000に変えて、何とか午後から海へ。

何だか、ここ数日、ロクハンは破るし、カメラは壊れるし、ストロボを水没させるし、調子が悪い。
一応、今年は本厄なんだから。。。この程度なら良かったじゃん!と自分を納得させる。(笑)

海は完全に黒潮からは大きく離れた海。
時化てもいない、雨も降っていないのに透明度はガタ落ちだ。

ヒレミジカネジリンボウ(笑)
ヒレミジカネジリンボウ(笑)
今日は特に理由もなくずっとキビナゴに巻かれ続けながら一気に沖に出た。
今年は屋久島では珍しいヤシャハゼやヒレナガネジリンボウが見られる-30m付近にはあまり行かなかったので、久々にその辺を散策した。
無事にヒレナガネジリンボウはいたのだが、ヒレが長くねぇ~!!!(笑)
ヒレが切れたヒレナガネジリンボウは昨年もいたのだけど、これって同一個体???
でもヒレは再生するだろうから、別の個体なのかな。。。
ヒレナガネジリンボウ
ヒレナガネジリンボウ
ちなみにこちら(右)が普通のヒレナガネジリンボウ。
今日も(ヒレ健在の子は)1匹だけ出ていたのだが、こちらは警戒心が強かった。。。(^_^;)
ヤシャハゼも探したけど、こちらは全然見つからない。
もういなくなっちゃったかな。。。

地味な初記録・ヒメオニハゼ
地味な初記録・ヒメオニハゼ
代わりに意外にも屋久島では初めて見るヒメオニハゼに出会った。
一応、初記録だ。
実はオニハゼだと思って撮っていたのだが、帰ってからヒメオニハゼだと気づいた。(笑)
北は伊豆から南は西表島まで日本各地で見られるハゼなのに、やっぱりこの手の共生ハゼは屋久島には少ない。。。

地味だけど背ビレの棘が伸長しているのはちょっとカッコイイ。(^^)

結局、この水深に長くいすぎて、帰りは一気にエントリー口に帰るはめに。

夜の街へ繰り出す(笑)
夜の街へ繰り出す(笑)
夜のネオン街(笑)
夜のネオン街(笑)
最近、ニッポンウミシダの仲間に着くバサラカクレエビ、いや、バサラカクレエビのいるニッポンウミシダの仲間によくカメラを向ける。
ボカすと触手の先端の黄色が綺麗なのだ。
あ~でもない、こ~でもないと、いろいろ撮ってみるのだが、いまひとつ想像している絵が撮れない。。。
なぜならこのウミシダがある場所は浅く、よくウネリに翻弄されるからだ。(^_^;)
それとバサラカクレエビの目がよく黄色く飛んでしまう。。。
かと言って、これ以上暗くしたら、まるでネオン街を思わせるウミシダの触手先端の黄色が綺麗に出てくれないのだ。(・_・;
ムード歌謡やナツメロが合いそうな1枚を撮りたいのだけど。(笑)


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ロクハンがすべて破れた~!!!

【ポイント】 一湊タンク下No.2/一湊タンク下No.1
【水温】 24.3℃/24.3℃
【透明度】 20m
【海況】 凪ぎ
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 9:22-10:24/11:28-12:36
【潮まわり】 09:05 211cm 満潮 / 14:44 109cm 干潮 / 中潮(月齢:18.3)
【日の出・日の入】 日出06:42 日没17:22

Fさんの2日目。
週末のゲストが去り、今日はマンツーマンで午前中に2本。。。

もうどんどんダイバーが少なくなっていく。
ほぼ貸切状態の一湊タンク下でビーチからエントリー。
依然として浅場にはキビナゴがもの凄い群がりを形成していて、目の前が真っ暗になるくらい。。。
それをオキザヨリなどが頻繁にアタックしていた。

今日はいつもタンク下で見られる小型アオウミガメに3個体出会ったのだが、そのうちの2個体が交わっているのに遭遇した。
1匹は後ろから抱きつくような感じで、まるで交尾を迫っているようだった。
2匹ともまだ若く、季節的にも産卵期ではないので、実際に交尾する事はないだろうけど、一種の求愛だろうか。。。(^_^;)

水温はかなり下がってきているが、今日も夏の魚、ツムブリの大群が入り込んでいた。

そろそろ新しいロクハンを購入しようかなぁ。。。と思っていたのだが、昨日、ヘタレから大きく破き、今日は過去に着ていた薄いロクハンを着用した。
ところが、こちらも1本目終了の際にこちらも大きく破き、2本目は右肩がほぼ取れかかった状態でエントリー。
さすがに寒かった。。。(・_・;
ロクハンの最後は必ず右肩の付け根が貼り合わせ部分から破れる傾向がある。。。(さらにもう1枚のロクハンもまったく同じ箇所が大きく破れた状態で放置してある。)

しかし、ヤバいな~
直してもまたスグに破れそうだ。
帰ってから早速、新しいロクハンを注文した。
早く来ないかな。。。(^_^;)


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今日は撮りやすかったアオスジオグロベラ

【ポイント】 一湊タンク下No.2/一湊タンク下No.1
【水温】 24.6℃/24.5℃
【透明度】 ~20m
【海況】 やや水面バシャバシャ
【天候】 雨
【潜水時間帯】 11:01-12:34/14:12-16:08
【潮まわり】 07:54 214cm 満潮 / 13:37 102cm 干潮 / 19:09 221cm 満潮 / 大潮(月齢:16.3)
【日の出・日の入】 日出06:40 日没17:23

今日は超常連のShimontyさんとマンツーマン。
Shimontyさんは月2回のペースで屋久島に通ってくれていたのに、今年は月1回ペースに落ちてる。。。(笑)

ハナヒゲウツボ
ハナヒゲウツボ
アオスジオグロベラ
アオスジオグロベラ
彼女のリクエストはオヤビッチャの「シリテン・タイプ」だったのだが、1本目はガイド様のリクエストで(笑)沖へ出た。
最近、行っていなかったイトヒキの里の調査をしたかったのだが、降り立った広い斜面はナゼか魚影が薄い。。。(・_・;
唯一、アオスジオグロベラの雌雄がそこら中で見られ、いつもは撮りにくいオスが今日はかなり撮りやすい状態で見られたりした。

それにしてもピンテールやツキノワはどこに行ったんだろ。。。?
あまりにも広い斜面なので、群れている場所の特定が大変だ。
透明度の悪さや暗さのせいもあって、さらに大変。。。(・_・;

シリテン・タイプの若魚群れ
シリテン・タイプの若魚群れ
2本目は浅場でオヤビッチャの「シリテン・タイプ」を観察。。。
いつもの事だけど、自分で「シリテン・タイプ」をリクエストしておきながら、最近浅場に異常に溜まっているキビナゴをマクロで撮っている、訳のわからないShimontyさん。。。(・_・;
いつもはキビナゴの大群れに興奮してライトを振り回している僕を、冷めた目で見ているくせにナゼに今日はキビナゴ???とか思いながらも、僕は僕で勝手に「シリテン・タイプ」の更なる把握に努めた。(笑)

先日のログではこの「シリテン・タイプ」はオヤビッチャと完全に混じって泳いでいると言ったが、何と今日は「シリテン・タイプ」の若魚が1つの群がりを作っていた。
成魚は相変わらずオヤビッチャに混じっているようにしか見えなかったが、若魚は同タイプ同士で5-6匹キッチリ固まって群れていたのにはビックリ。
やっぱり別種なのか???(ーー;)

ただ、みんな側線上の鱗の数は2枚なのだが、尾ビレに2つの黒点はなく、横帯の1本目は胸ビレの後方を突き抜けていない子も多いので、本当に「シリテン・タイプ」なのか不安になる。。。
同サイズのオヤビッチャの若魚が周りにあまりいなかったので、比べようがない。。。

ってか、こいつらオヤビッチャ???(ーー;)

タンク下では数は少ないヒトスジギンポ
タンク下では数は少ないヒトスジギンポ
小パッチでヒトスジギンポを見つけた。
一湊タンク下だとあまり数は多くなく、新しい個体を見つけたのは久しぶり。


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評判のいいクリーニング屋さん

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 24.4℃
【透明度】 20m
【海況】 やや時化気味
【天候】 雨
【潜水時間帯】 10:02-12:34
【潮まわり】 06:50 209cm 満潮 / 12:38 96cm 干潮 / 18:12 217cm 満潮 / 大潮(月齢:14.3)
【日の出・日の入】 日出06:39 日没17:24

今日も雨。。。
北東の風は思いの外、強く、多少の北東には強いはずの一湊タンク下もかなり水面がバシャバシャしていた。

あと、雨続きという事もあって、水面直下には淡水が溜まってもの凄く白く濁っており、水中はかなり暗い。
今日は最初、シリテンをまた追いかけようと考えていたのだが、暗すぎてスグにヤル気が失せた。

クリーニング・ステーションの若きCEO?
クリーニング・ステーションの若きCEO?
いや!バイトくんだったみたい。。。(笑)
いや!バイトくんだったみたい。。。(笑)
一湊タンク下の-12m付近にあるナガレハナサンゴの群落の上には評判のいいクリーニング屋さんがある。
潮通しの良い鼻先近くにあるからか、この辺一帯では最もお客さんの数は多く、いつも賑わっている。
しかし、ここにはホンソメワケベラは1匹しかおらず、しかも立派な成魚ではなく、小さな若魚なのが驚きだ。
そう。。。彼は若くして独立し、1人自営でクリーニング屋を営み、口コミでどんどんお客さんの数は増えていき、今では地域一番店の座に君臨している。

でも。。。そんなはずはない!!
大学出たての若造がたった1人でここまで大きなクリーニング・ステーションを営めるはずはないっ!
何か悪さをして儲けているに違いない!!(笑)

その悪事を暴こうと僕は店の前に張り付いて一部始終を観察することにした。
すると、いつものようにニセカンランハギやタテジマキンチャクダイ、カンランハギなどがワラワラと集まってきた。
体というのは本当に嘘がつけない正直者だ。
彼らは気持ちよくなると途端に体色が変わるので、気持ちの良さを隠すことはできない。。。

ニセカンランハギをクリーニングするエビたち
ニセカンランハギをクリーニングするエビ
当然、若き起業家がクリーニングを始めると体色が変わるワケだが、なぜかその隣りの魚まで体色が変わってる。。。
よ~く見ると、クリーナーはこの若き起業家だけではなかった!!
無数のニセアカホシカクレエビがカンランハギたちの体にへばり付き、クリーニングをしている!

というか、もしかしてこの若き起業家って、社長じゃなかった???えっ??(笑)
このナガレハナサンゴの群落は昔からあって、ニセアカホシカクレエビも沢山着いていた事を考えると、むしろ、経営主体はこのエビたちなのではないか?
そう。。。ここはニセアカホシカクレエビたちの共同企業体だったのだ。
若き起業家だと思っていたホンソメワケベラの若造はある日突然、ガテン系求人誌を見て応募してきたバイト君だったのだ!(゚д゚)!


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シリテンスズメダイ(仮称)の生息状況と考察

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 24.5℃
【透明度】 20m
【海況】 凪ぎ
【天候】 雨
【潜水時間帯】 14:04-16:47
【潮まわり】 06:17 202cm 満潮 / 12:07 94cm 干潮 / 17:46 213cm 満潮 / 大潮(月齢:13.3)
【日の出・日の入】 日出06:38 日没17:25

雨水が入り込んでいるからだろうか?
水温がとうとう24℃台になってしまった。。。(・_・;

今日は雨だった事もあり、ホームグラウンドの一湊タンク下には釣り人はまったくおらず、心置きなくシリテンスズメ(仮称)調査ができた!(笑)
ただ雨で水面直下が白く濁り、サーモクラインも入り込み、よく群れ全体が水面直下に泳ぎ上がるオヤビッチャ観察にはちとキツイ。。。(^^;)
それから3時間近くずっと、カメラを構えた姿勢で泳ぎながらオヤビッチャの群れを追っていたので、首が痛い。。。
最大水深6.7mなのでエアーもなかなか減らず、いつもはエアー切れでエクジットするのに、今日は首の痛さと寒さで上がった。(笑)

以下の記事は6日、8日の記事を参照して下さい。(続き物です)
11月6日 まさか全部、シリテンスズメダイ(仮称)なのか?(・_・;).
11月8日 オオヒレテンスモドキの産卵.

じっくり一湊タンク下のオヤビッチャの群れを観察してみたのだが、「まさか、すべてがシリテンスズメダイ(仮称)なのでは?」という予想は外れていた。
やっぱり、ほとんどはオヤビッチャで、シリテンスズメダイ(仮称)らしき子は全体の5%にも満たないくらいに思えた。
成魚に関しては確認できたのは3匹くらいで、あとの大きめの子はみんなオヤビッチャだった。

シリテン・タイプの成魚(典型例)
シリテン・タイプの成魚(典型例)
オヤビッチャ(成魚)
オヤビッチャ(成魚)

シリテンスズメダイ(仮称)らしき子を見分けるために僕自身が目安にしたのは次の4つだ。

1. 体が全体的に淡い黄色である事(背中の黄色が下の方まで薄く広がっており体の半分以上が黄色く見える)
2. 尾ビレに2つの黒点がある事
3. 1本目の横帯が胸ビレの後ろを通り抜ける事
4. 側線の上の鱗は2列である事

シリテン・タイプの成魚(点が薄い例)
シリテン・タイプの成魚(点が薄い例)
ただ、2~4の識別点は近くでかなり良く見ないと分からないため、最初はまず1の条件だけに当てはまるオヤビッチャを探し、そのあと2~4の識別点を確認するという手法をとった。
その結果、1の識別点だけでほぼ99%シリテンらしき子を選別できたようだ。
そう。。。シリテンスズメダイ(仮称)だとするタイプのオヤビッチャは、基本的に体全体が黄色いのだ。(オヤビッチャは背中だけ濃い黄色で体の白い部分とクッキリ分かれている)
これは遠目で見ても分かる識別点だ。

ある程度サイズのある成魚に関してはこの4つの識別点はすべて合致していた。

問題は一回り小さな幼魚~若魚のステージのようだ。
下の写真を見比べてもらうと分かるのだが、若魚サイズになると2つのタイプ(シリテン・タイプとオヤビッチャ・タイプ)はクリソツだ。
なぜならオヤビッチャの若魚は黄色い部分が成魚よりもやや薄目であり、よりシリテン・タイプに似るからだ。
おまけにシリテン・タイプの若魚はそのほとんどが尾ビレに2つの黒い点はない。。。(^^;)

シリテンの若魚(側線の上が広い子)
シリテンの若魚(側線の上が広い子)
オヤビッチャ(若魚)
オヤビッチャ(若魚)

さらにオヤビッチャの成魚の体の横帯はやや青みががっていたりするのだが、若魚は黒っぽい子も多く、下の写真を見比べれば分かるのだが、この辺もシリテンとよく似ている(シリテンの横帯はオヤビッチャほど青味がない)。
ちなみに下の2枚はほとんど同じ種類に見えるかも知れないけど、側線の上の鱗の列数を数えれば明らかに違う。(左のシリテン2列、右のオヤビッチャ3列)

シリテンの若魚(横帯が黒い子)
シリテンの若魚(横帯が黒い子)
オヤビッチャ(シリテン似)
オヤビッチャ(シリテン似)

シリテンの若魚(横帯が胸ビレで止まった子)
シリテンの若魚(横帯が胸ビレで止まった子)
というわけで、このオヤビッチャの2型が別種か?という事についてなのだが、正直、僕の中ではまだなんとも言えない。。。
なぜなら左のような子もいたりするからだ。

側線の上の鱗の数は明らかに2列なのだが、1本目の横帯はオヤビッチャと同じように胸ビレの手前で切れているような子もいたりするからだ。(笑)
いろいろなタイプの子が見つかれば、見つかるほどオヤビッチャという魚は変異が多く現れる種類で、遺伝的な多様性が高い魚であるだけなのかもしれないからだ。

また、体側の横帯や尾ビレの黒点、体の色など、色や斑紋に関する違いは、他の魚でもよく言われるように個体差があらわれやすい。
なので、最も信頼がおける確実な識別点は、「側線の上の鱗の数」だと思うのだが、これとて???な子をたまに見かける。

例えば下の2枚は同じ個体を裏と表で撮った写真だ。
左側の写真(魚の左側面)を見ると、尾ビレに2つの黒点はないものの、1本目の横帯が胸ビレの後ろを通り抜け、側線の上の鱗は2列である事から、シリテン・タイプの若魚だと即答できるのだが、右側の写真(魚の右側面)の側線の上の鱗の列数を数えると何かちょっと悩んでしまう。。。
そう、、、この子、左側面と右側面で鱗の大きさが違うんだもん!!!(爆笑)
しかも、3列に見えるんだけど。。。気のせい?(^^;;

シリテンの若魚(左面)
シリテンの若魚(左側面)
シリテンの若魚(右面)
シリテンの若魚(右側面)

まぁ~生き物というのは1匹で生きているわけではなく必ず社会というものがあるわけで、常に他の仲間とのつながりの中で、互いに関わり合いながら社会行動を行なって生きている。
なので、こういうのは1個体1個体別々に写真を見て形態や斑紋の違いを検討して分類する事には何か違和感が。。。(^_^;)
下手すると何の意味もないのではないか?とさえ個人的には思ってしまう。。。
そもそも、フィッシュウォッチング的にそんなの全然面白くないしね。。。(笑)

こういう形態での分類は研究者の方々に任せ、僕は社会行動を観察することで分類していきたいと常々思っている。
なので、あとはこいつらの産卵行動を観察してみたい。。。
本当に産卵生態がまったく違うのか?オヤビッチャと確実に繁殖隔離されているのか?(今のところ完全に混泳しているので、繁殖隔離が行われていることがちょっと信じがたい。。。(^^;;)その辺を来春に観察してやる~!!!
楽しみ♪(^^)

今、屋久島ではオヤビッチャ類の繁殖期は完全に終わっているようなので、取りあえずシリテン・タイプとオヤビッチャ・タイプの2型が群れて混泳している様子を可能な限りマクロで撮ってみた。
あとから検索等でシリテンスズメダイ(仮称)を調べる方のために3-4枚貼っておきま~す!
こんな感じで混泳していて、それぞれがこんな風に見えます。。。(屋久島では)

シリテン・タイプはオヤビッチャ・タイプに比べて、”背中の黄色が下の方まで薄く広がっており体の半分以上が黄色く見える事”に注目!

左からオヤビッチャ、シリテン
左からオヤビッチャ、シリテン
左からオヤビッチャ、シリテン
左からオヤビッチャ、シリテン

左からシリテン、オヤビッチャ、オヤビッチャ
左からシリテン、オヤビッチャ、オヤビッチャ
左からシリテン、ロクセン、オヤビッチャ
左からシリテン、ロクセン、オヤビッチャ


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う~釣り人ウゼー

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 25.3℃
【透明度】 15m
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 14:25-17:14
【潮まわり】 05:01 187cm 満潮 / 10:56 91cm 干潮 / 16:51 202cm 満潮 / 中潮(月齢:11.3)
【日の出・日の入】 日出06:36 日没17:26

昨日、家族で外食をしたのだが、何やら当たってしまったようで、夫婦で下痢気味&気持ち悪い。。。(・_・;)
今日はモニ1000の口永良部のサンゴ調査の予定だったのだが、これはスタッフ1人で参加させ、僕は午前中は寝てた。
午後になって起きだして、1人で一湊タンク下へ。。。

今日は例のシリテンスズメダイ(仮称)を調べるために、一湊タンク下のオヤビッチャ全体を1匹1匹見てみようと思ってエントリー。
早速、群がりを見つけて追い始めたのだが、何か様子がおかしい。。。
通常、オヤビッチャたちはある一定の場所で群れていて、あまり動き回らないのだが、突然群れ全体がダッシュして消えてしまう。。。(・_・;)
追いかけてみると、エントリー時には気づかなかったのだが、どうも釣り人がいるようで、仕掛けが投下されるたびに奴らはダッシュしてその場所に向かってしまうのだった。

当然、釣り人が竿を垂れている周囲には近寄れないので、何もできない。。。
しばらく遠巻きに待っていて、釣り人が竿を上げると近づいて撮影を始める。。。するとスグにまた奴らは次に餌が投下された方面へ一気にダッシュ!!!
う~!!!全然、観察できね~!!!!

釣り人ウザイ!!
早く帰ってくれ~!!!

多分、釣り人は釣り人で、「魚が散っちゃうから早くダイバーは上がってくれ~!」と思っているのかも知れないけど、それはまったく逆だ。
「魚が集まっちゃってしょうがない(普段の行動じゃなくなる)から早く釣り人は帰ってくれ~!」
これが真実。。。(笑)

途中で諦めて、いろいろ撮影しながら釣り人の帰りを待つことに。。。

口の中をクリーニングされるシロブチハタ
口の中をクリーニングされるシロブチハタ
ハナキンチャクフグをクリーニングするニセアカホシカクレエビ
ハナキンチャクフグをクリーニングするニセアカホシカクレエビ

クリーニング開始!!
クリーニング開始!!
気持ちよくなって真っ白に!
気持ちよくなって真っ白に!
ホホスジモチノウオは普段、ダイバーが近づくと、当然どんどん逃げてしまうのだが、クリーニング中はずっと目の前で無防備な姿を晒す。
クリーニングが進むとどんどん気持ちよくなるのか体が真っ白に。。。(・_・;)
まるで灰のように真っ白に燃え尽きた矢吹ジョー状態。(笑)

結局、釣り人は最後まで居座っていたようで、じっくりオヤビッチャに寄れるような状況になった頃には日は落ち始め、周囲は暗くなり始めていた。
こりゃ明日だな。。。(・_・;)


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まさか全部、シリテンスズメダイ(仮称)なのか?(・_・;)

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 25.3℃
【透明度】 20m
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 13:54-16:04
【潮まわり】 10:08 90cm 干潮 / 16:20 198cm 満潮 / 若潮(月齢:10.3)
【日の出・日の入】 日出06:36 日没17:27

オドリハゼ
オドリハゼ
午前中の高速船で帰るゲストを送ったあと、午後からスタッフと1本。
今日は夏のような1日でよく晴れていたのに、ダイビング中に雨が降ったようでエクジットすると空は厚い雲に覆われていて、路面はかなり濡れていた。。。(・_・;

先日、スタッフが「これぞまさにシリテンスズメ(仮称)!」という1枚を撮ってきた。(⇒やくしまにあー♪  » Blog Archive » あ、シリテン!
聞いてみるとこいつは単独で泳いでいたらしい。。。

Abudefduf caudobimaculatusは、1939年に石垣島で取れた1個体から記載され、尾ビレの2つの黒点から和名は”シリテンスズメダイ”と名付けられた。
しかし、その後このスズメダイはオヤビッチャのシノニム(同物異名)だとされ、今に至るわけだが、2003年の日本魚類学会年会で沖縄美ら海水族館の研究者の方々が、オヤビッチャには産卵形態の違う二種類がいて、これが混同されているのではないか?やっぱりAbudefduf caudobimaculatusはシノニムなどではなく有効種なのではないか?という発表があった。
現在はまだ研究の途中で、学術的には依然として”シリテンスズメダイ(Abudefduf caudobimaculatus)”はシノニムとされたままだ。

これを知ったスズメダイ好きのダイバーたちが、水中観察からやっぱりオヤビッチャはよく見ると2種が混じっている!と言い始めた。
当然、僕もホームグラウンドの一湊タンク下でオヤビッチャだと思っている連中をじっくり観察して、シリテンスズメ(仮称)を探しまくった。
「沖縄で見てきたよ~」というスズメダイ好きのゲストたちから聞くところによると、その識別点は「尾ビレに小さな黒い点が2つある」という事と「体の横帯の1本目が胸ビレ付け根の後方を通る」という事。
いや~探したよ。。。尾ビレに小さな黒い点が2つあるヤツを。。。必死でね。。。(笑)

しかし、たまに見かける尾ビレに小さな黒い点が2つある(ように見えなくもない)連中を探しては、他の近隣にいる連中と比較する。。。
でも、点(らしきもの)がある事以外は、何ら他のまわりにいる連中と変わらない。。。(・_・;)
それで思ったのが、「いやいやいや。。。こんな識別点、当てにならない!!そもそもシリテンスズメダイ(仮称)なんて存在しないのでは。。。?(・_・;)シノニム!シノニム!」だと思い、そもそも何でも種類を分けてしまうのは良くない!これくらいの差異なら変異の範囲内だろ。。。生き物には遺伝的多様性があるのは当然だくらいの事を思っていた。(笑)

シリテンスズメダイ(仮称)?
シリテンスズメダイ(仮称)?
ゲストがいなくなった今日は早速、その場所に行ってみると、やっぱり単独でこいつは泳いでいて、シリテンスズメ(仮称)の特徴である尾ビレの2つの黒点がハッキリあって、体の横帯の1本目が胸ビレ付け根のハッキリ後方を通っていた。
帰ってからPCで確認したシリテンスズメ(仮称)の最大の識別点である側線上方の鱗の横列数2(オヤビッチャは3)というのも合致。

ここまでキッチリ、シリテンスズメ(仮称)らしい子は初めて出会った。
「でもなぁ。。。(ーー;)」
疑心暗鬼になりながらしばらく近隣にいる連中(周りの連中は尾ビレに2つの黒点なんてまったくないのに、それ以外の部分はこの子とまったく一緖!)と比較しながら観察していたのだが、イマイチ納得がいかない。
見た目は「似てる」どころか、他の周りの連中とまったく同じ魚にしか見えないのだった。

しかし家に帰ってから、突然、閃いた!!
まさか、ここ(一湊タンク下の-5m~-6m付近に群れている子たち)にいる連中はすべてがシリテンスズメダイ(仮称)なのでは??(・_・;)
それなら納得がいく!!

シリテンスズメ(仮称)の特徴である尾ビレの2つの黒点や体の横帯の1本目が胸ビレ付け根のハッキリ後方を通る事は絶対条件ではなく、むしろ屋久島ではその特徴がない子の方が多かったりして!
両種は産卵形態が違うという話からも何となく思い当たる節もある。。。

お隣「クレーン下」で観察できるオヤビッチャの産卵床はテトラの壁面に大きなドギツイ紫色の卵を広範囲に産みつけるのだが、これはちょっと覗き込めば全体がハッキリ見渡せる。
なのに一湊タンク下の-5m付近で見るオヤビッチャ(?)たちの卵は岩の天井面に産み付けている事が多く、産卵床全体が非常に観察しにくいのだ。。。

また考えてみると、一湊タンク下の-5m付近で見るオヤビッチャ(?)たちはクレーン下で見る連中(大型でドギツイ体色)よりも全体的に小型で、体色も淡い気がしなくもない。。。(笑)
背中の黄色い部分は綺麗なグラデーションで体全体に広がっているため、体色も淡いクリーム色に見えるのだ。
そのクセ、体の横帯はロクセンスズメダイのようにクッキリしている。。。

これらの事は「まさか一湊タンク下浅場の連中全部がシリテンスズメダイ(仮称)なのでは。。。?」と思った時にあとで「思い返してみればそんな気がする。。。」という程度のヒジョーに怪しい認識なので(笑)、ちょっとこれをしっかり調べてみる必要があるかも。。。


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結局、ずっとまともにガイドしていない。。。(笑)

【ポイント】 横瀬/一湊タンク下No.1
【水温】 25.2℃/25.4℃
【透明度】 20m/20m
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 10:15-11:38/13:37-14:47
【潮まわり】 09:06 88cm 干潮 / 15:41 193cm 満潮 / 長潮(月齢:9.3)
【日の出・日の入】 日出06:35 日没17:27

今日もガイドで2本。
1本目は相変わらず、入さんと同業者の至くんと横瀬の深場調査。。。

いつもは行かない方向(より沖側)に振ってみたのだが、中層から見るその風景はイマイチ面白そうに見えなかったので、結局いつも行く辺りで着底。。。
そのままフジイロサンゴアマダイやオキナワサンゴアマダイ、ヤノダテハゼやズグロダテハゼが沢山いる広場で、いつも通りの散策。。。

スジクロユリハゼの若魚
スジクロユリハゼの若魚
永田ではよく見られるスジクロユリハゼも一湊湾内には割と少ない。
超巨大な子も見られたりするのだが、今日は未成熟な若い個体に1匹会っただけだった。
適度にヒレを拡げてくれて、なかなか良いコだった。(^^)

イシガキハタの成魚
イシガキハタの成魚
今日はかなり凪ぎていたので、いつもはウネリがスゴイ浅根の上も快適だった。
ハコベラやクギベラなどが産卵準備に入っていて、求愛が激しかった。

-3m付近の波当たりの激しい場所で見慣れないハタを見つけた。
暗くてよく見えなかったので一瞬、カンモンハタかと思ったが、撮ってみるとイシガキハタだった。
普段潜っている静かな湾内性のポイントである一湊タンク下では見ないハタだ。
一応、初確認。
こういうポイントには結構いるのだと思うけど。。。

午後からは人数も増え、一湊タンク下でのんびり1本。
入さんは砂地に放置。。。(^^;)

結局、今回は入さんをまともにガイドしていないんですけど。。。(一緖に遊んでいただけ??(笑))


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二兎追う者は一兎も得ず

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 25.7℃
【透明度】 25m
【海況】 凪ぎ
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 8:44-10:53
【潮まわり】 05:22 50cm 干潮 / 12:20 191cm 満潮 / 18:11 126cm 干潮 / 小潮(月齢:6.3)
【日の出・日の入】 日出06:32 日没17:30

もう一度、シマキンチャクフグの産卵を観察するために、今日は朝早く起きて、先日よりも40分早くエントリーした。
エントリー直後にハナキンチャクフグが喧嘩していたけど、これは数枚撮って華麗にスルー。(笑)
心のなかで「二兎追う者は一兎も得ず。。。」を繰り返しながら。。。

ハナキンチャクフグの喧嘩
ハナキンチャクフグの喧嘩
ハナキンチャクフグの喧嘩
ハナキンチャクフグの喧嘩

よくシマキンチャクフグのオスが見られるエリアに直行すると、早速、怪しいオス・メスのペアが。。。
前に産卵を観察した時と同じように、短い海藻が生えた岩肌を整えるメスとそれにまとわりつく若いオス。
しばらくこのペアを追っていたけど、1時間近くたってもいっこうに産卵しない。。。
そのうちにメチャいい色を出した大きな老成オスが現れ、心のなかで「二兎追う者は一兎も得ず。。。」を繰り返しつつも思わず、こっちに観察対象をチェンジ!
これが大失敗だった。。。
このオスはいい色を出しているだけで、全然メスには出会わない。(・_・;
途中で諦めて、元々観察していたペアのもとに戻ると、これがなかなか見つからない。

ノコギリハギの求愛
ノコギリハギの求愛
そのうちに良い感じのノコギリハギのペアを発見!!
またまた、こちらに観察対象を移し、しばらく追っているとメチャメチャ遠くに移動していく。。。
いや~これを追って何ごともなかったら、大失敗じゃないか!!!
心のなかで「二兎追う者は一兎も得ず。。。」を繰り返しながら、また元の場所に戻って先ほどのペアを探した。(笑)

結局、先ほどのペアは見つからず、その周辺をウロウロしていたら、別のシマキンチャクフグのペアを発見!
心のなかで「二兎追う者は一兎も得ず。。。」を繰り返しながら(笑)、これを追い続けた。

相変わらずヒレナガスズメダイの攻撃を受けながらも、メスは産卵床を均し、オスはこれに追随。
しかし,いっこうに産卵が始まらないまま、またまた1時間が経過。。。

そして飽き始めた頃、ようやく10持24分に産卵!
またまた何の前触れもなく、急に産卵を始めたものだから慌てた!慌てた!
何と僕のいる位置からだと後ろ向きで雌雄がピッタリくっついた。
産卵はやはり10秒ほどで終わってしまったのだが、同属のキタマクラで見られるような白濁のようなものは一切見られなかった。

産卵終了後はやっぱりメスだけが残り、しばらく産卵床にお腹をくっつけたまま動かない。
彼女には悪いけど、今日は産卵床をじっくり観察して卵を探してみた。。。
でも、やっぱり卵らしきものは一切見当たらなかった。
キタマクラでは卵は肉眼でも見えるらしいのだが、おかしい。。。
本当に産卵だったのか、相変わらず自信がなくなる。。。(・_・;

産卵間近のシマキンチャクフグのペア
産卵間近のシマキンチャクフグのペア
シマキンチャクフグの産卵
シマキンチャクフグの産卵


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クリーニングされていないただの顔。。。(-o-;

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 25.7℃
【透明度】 30m
【海況】 凪ぎ
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 9:19-11:27
【潮まわり】 10:13 216cm 満潮 / 15:58 112cm 干潮 / 中潮(月齢:4.3)
【日の出・日の入】 日出06:31 日没17:32

今日はようやく朝から潜れる日!
約10日くらい前で止まっていたシマキンチャクフグ、ハナキンチャクフグ、ニシキカワハギ、ヌリワケカワハギなどの繁殖行動調査がやっと再開できる~!!と喜んでいたのに、思わず寝坊してしまった!!!
で、9時を大きく過ぎてからエントリー。。。
これらの魚は特に午前中の早い時間帯にのみ産卵するというわけではないのだけど、早い時間帯のほうが可能性はグッと高まる気がするのだ。
さらにやつらの行動範囲はメチャ広いので、少しでも早くエントリーしてまずは個体を押さえなければならない。
なので、できれば8持前にはエントリーしたかったのだが、朝が弱い僕には無理かも。。。(・_・;

一応、ポイント内をくまなく回って、これらの魚をチェックしてみたけど、シマキンチャクフグやハナキンチャクフグでメスを巡るオス同士の喧嘩などは見られたが、メスにはまったく産卵する気配はなかった。
う~ん。。。やっぱり、もっと早い時間に入らないとダメかもしれない。

クリーニング中のサザナミヤッコ
クリーニング中のサザナミヤッコ
前半の1時間はほとんどカメラを構える事なく、ずっと魚たちを追っていたのだが、後半はホンソメワケベラのクリーニングばかりにカメラを向けていた。
狙いはクリーニングを受ける魚の表情のどアップとクリーナーを一緒に写すこと。
つまり、言い方を変えると綺麗な魚の顔の模様を背景にしてホンソメワケベラを撮りたいのだ。
しかも黒抜きで。

これはずっと前からよく狙っている絵なのだけど、未だに満足いくものは撮れていない。。。
今日も300枚くらいシャッターを切っているけど、毎度のことながらあまり気に入った写真が撮れなかった。

クリーニング中のニセカンランハギ
クリーニング中のニセカンランハギ
構図や魚の向きが悪かったり、遠過ぎてクリーニングを受ける魚の顔の模様が綺麗に出ていなかったり、寄れてもクリーナーであるホンソメワケベラがナイスな位置にいなかったり。。。(・.・;)
そもそも、クリーニング中の魚は寄れそうで意外に寄れない。
あまり寄り過ぎるとスグに逃げてしまう。

ということで、今日は準主役(ホンソメワケベラ)不在の状態の2枚。(一応、2枚ともホンソメのクリーニング中なんだけど。。。)
つまり、ただの顔のどアップ!(笑)
これで目玉か口のあたりにホンソメワケベラがぶら下がっていればなぁ。。。

寄ってくるソウシハギ
寄ってくるソウシハギ
普段の一湊タンク下ではあまり見られないのだが、2週間くらい前から浅場に3匹のソウシハギが居座っている。
近づくと、向こうから興味をもって寄ってくる。
しかも、ぶつかりそうなくらいまで寄ってくるから、ちょっと怖い。。。(・.・;)
なんだ。。。こいつら。。。怖すぎだろ。。。
冷水塊の時に寄ってきて、ずっとダイバーのうしろを亡霊のようについてくるヨリトフグみたい!

今日は魚の顔のどアップ共演でした~!!!(^○^)


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先日、すっかり忘れていた事。。。

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 25.7℃
【透明度】 25m
【海況】 凪ぎ
【天候】 雨
【潜水時間帯】 13:47-16:03
【潮まわり】 09:22 229cm 満潮 / 15:11 100cm 干潮 / 中潮(月齢:3.3)
【日の出・日の入】 日出06:30 日没17:32

今日はnozatakeさんを港に送ったあと、午後からスタッフと一湊タンク下へ。。。
朝から天気はイマイチだったけど、海は凪ぎ。

メガネウマズラハギの求愛
メガネウマズラハギの求愛
エントリーしてしばらくするとメガネウマズラハギのオスがメスに必至に求愛しているところに出会った。
オスは目の下、頬のあたりを真っ青に染めて、しきりにメスの前に出ては頭の棘をピコピコ振っていた。
たまに砂を尻ビレでパタパタ煽ったりしていたので、これは産卵するかも!と思い、しばらく追っていたけど、そのまま2匹で岩礁の浅所に上がってしまい、そのうちオスの婚姻色も褪めてしまった。。。

さっきまでスタッフに泳ぎ方のアドバイスなどをしていた直後だったので、当然スタッフも興味を持ってこれを観察しているかと思いきや、後ろを振り返るとすでに彼女の姿はなかった。。。(^_^;)
興味や趣向は人それぞれだけど、せめてうちで働くスタッフには動物の生態や行動には興味を持って欲しいなぁ。。。(ーΩー )ウゥーン

ホシゾラワラエビの環境
ホシゾラワラエビの環境
アカホシカニダマシの環境
アカホシカニダマシの環境
「ここに何か着いていたら絵になるのになぁ。。。」と思いつつ、いつもチェックしているオレンジ色のヤギの仲間(?)があるのだが、いつ行ってもホシゾラワラエビくらいしか着いていない。。。(・_・;
しかし昨日、nozatakeさんと潜っている時にここにノコギリハギのチビが着いていた。(^○^)

当然、今日はエントリー後、ここに一直線!
しかし。。。たった一晩でノコギリハギの子はいなくなってしまった!!!マジか~!!!!
仕方なく、今日も全開のポリプをバックにいつも着いているホシゾラワラエビを。。。(^_^;)

————————————-
先日(10/28)、横瀬に潜った際、nozatakeさんの撮った写真をチェックしていると見慣れないカエルウオの仲間が写っていた。
海洋大の村瀬くんに聞いたところ、フタイロカエルウオだと言う。。。
フタイロ!!!
フタイロカエルウオはこれまで屋久島での記録はなく、つまり屋久島初記録になる。
生息も北限になるのではないだろうか。。。?

フタイロカエルウオというと体の前半が濃紺で、後半が黄色く染め分けているギンポを想像していたのだが、どうも体色には3タイプあるようで、この体色は「ストライプドフォーム」と呼ばれ、琉球列島や海外などではよく見られるタイプらしい。。。知らなかった。。。(・_・;
ちなみに体の前半が濃紺で、後半が黄色く染め分けている典型的な体色は「バイカラードフォーム」と呼ばれ、もう1つのタイプは体全体が濃紺の「ユニカラーフォーム」(⇒NR0036312AF.jpg (640×640))が知られている。

ニラミギンポも2つの体色が見られるが、これと同じようにフタイロカエルウオ3タイプには成長過程や性別との関連がまったくないようで、地域的な違いというわけでもないようだ。
ただ、そんな中でも「ストライプドフォーム」の出現頻度は比較的少ないみたい。。。

いずれにしても屋久島初となるフタイロカエルウオが典型的な染め分けタイプ(「バイカラードフォーム」)ではなく、イレギュラーな「ストライプドフォーム」だったのは何とも屋久島らしい気もする。。。(^_^;)

フタイロカエルウオ / ストライプドフォーム
フタイロカエルウオ / ストライプドフォーム
穴の中に入ったフタイロカエルウオ
穴の中に入ったフタイロカエルウオ


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