「Parasite Lovers(寄生虫愛好家)」への道は遠い。。。(笑)

【ポイント】 春田浜
【水温】 20.8℃
【透明度】 15m
【海況】 凪ぎ(北部は大時化)
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 14:35-16:10
【潮まわり】 12:40 92cm 干潮 / 18:08 218cm 満潮 / 大潮(月齢:28.9)
【日の出・日の入】 日出07:11 日没17:22

アカハチハゼの若魚
アカハチハゼの若魚
今日も一湊湾内はかなり時化ていたので、思い切って島の南東面にある春田浜へ。。。
西高東低冬型の気圧配置になると、この辺が一番凪ぎるのだ。

ただ、海はこの辺の海はちょっと面白味に欠けるのが難点。。。(笑)
横にあるタイドプールや汽水域は面白いのだが、ダイビングポイントとしての春田浜は正直ファンダイビングのポイントとしてはイマイチなのだ。(^_^;)
それでも北部の海が全滅したときの体験ダイビングには重宝するので、スタッフに覚えさせる目的でここにエントリーした。

アオスジガンガゼに着くガンガゼエビ
アオスジガンガゼに着くガンガゼエビ
水中はそれほど揺れてはいなかったのだけど、底質が砂泥という事もあって、ちょっと手を着くと砂泥が舞う!舞う!!
これといった魚もいなくて、最後にはずっと作品作りに没頭。。。(笑)

水温が下がり始めて、テンジクダイ類などに寄生虫が着いているものを多々見るようになってきた。
このポイントにはスミツキアトヒキテンジクダイ群れていて撮影中はまったく気づかなかったのだが、帰ってきてから寄生虫が着いている個体が多いのに気がついた。
ウオノエが頭部に貼り付いたスミツキアトヒキテンジクダイや、穴の奥にいて何だかよく分からなかったので集中して何枚もシャッターを切ったテンジクダイの仲間にもウオノエが着いていた。
いや~もうそういう季節か。。。
屋久島では水温の下がり際や、浮遊物の多い水温の上がり際(黒潮がもう少しで接岸する時期)に寄生虫は増える傾向がある。

しかし、現場ではまったく気づかなかったところに、「Parasite Lovers(寄生虫愛好家)」への道は、まだまだ遠く険しいな。。。と思わなくもない。(笑)

スミツキアトヒキテンジクダイに寄生虫
スミツキアトヒキテンジクダイに寄生虫
???に寄生虫
???に寄生虫


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ヒラベラとハゲヒラベラの幼魚探し

【ポイント】 一湊タンク下No.2
【水温】 22.5℃
【透明度】 20m
【海況】 時化つつある。。。
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 13:30-15:17
【潮まわり】 05:20 191cm 満潮 / 10:57 100cm 干潮 / 16:31 204cm 満潮 / 中潮(月齢:26.9)
【日の出・日の入】 日出07:10 日没17:21

今日は午後からスタッフと海へ。。。

またまた西高東低冬型の気圧配置になりつつあり、今日は朝から北西の風が吹き、寒い。。。(・_・;
もう海はかなり時化てるんだろうな。。。と思ったけど、行ってみるとそれほど時化てはいなかった。
しかし、ダイビング中にみるみる時化ていき、エクジットする頃にはかなりの豹変っぷり!
スタッフはかなり勉強になっただろうな。。。(笑)

今日はワケあってちょっとヒラベラとハゲヒラベラの成長ステージを再調査する事にした。
前にもやっていて、しかもその後も継続観察しているので、この両種の幼魚~若魚はだいたい分かっているつもりなのだが、あるゲストが屋久島で撮ったこれらの幼魚の写真を見たあのランドール博士が「未記載かも?」とか言っちゃってる上に、そのうちの1枚は「新属かも?」とか言っちゃってるもんだから(笑)、あらためて確認することに。。。(=o=;)
「いや~さすがにそれはねーよ。。。俺、ちゃんと成長過程を観察してるもん。。。俺が正しい!」とは思いつつも、ちょっと興味が湧いてきて、もう一度チェックしてみる事にした。

特に幼魚ステージを沢山見たかったのだが、いや~さすがにこの時期は厳しかった。。。(^^;)
この時期は産卵観察も厳しいけど、幼魚観察も厳しいっ!
ことごとく興味の芽を潰され、じゃー冬は海で何すればいいんだ?と思わなくもない。(笑)

結局、ハゲヒラベラは写真のステージくらいの子(約10cm)が限界で、それ以上小さな子はなかなか見つからなかった。
ヒラベラに至っては、若魚さえ見つからなかった。。。
一説ではヒラベラは他のテンス類と比べても成長がメチャ速いらしいので、幼魚~若魚のステージが見られるのは夏~秋の一時期だけなのかもしれない。

ハゲヒラベラの若魚
ハゲヒラベラの若魚
ハゲヒラベラの成魚
ハゲヒラベラの成魚

ハゲヒラベラもヒラベラも屋久島では-20m付近の砂地で見られるテンス類の最優占種。
成魚はウジャウジャいるので、ちょっと時期を外しても多少は幼魚が残っていても良さげな気もするけど。。。

イトベラのオス???
イトベラのオス???
ゼロ戦付近で今年ずっと見られているイトベラのうちの1匹がメチャ大きくなって、今やTPオスなのでは?というくらいに成長している。
イトベラは伊豆なんかではごくごく普通に見られ、どちらかというと温帯種なのだと思うけど、屋久島ではめったに見られない稀種だ。(笑)
多分、沖縄なんかでもめったに見られないのではないだろうか?
と言うことはほぼ南限???と思いたいところなのだけど、意外に台湾にいたりするから怖い。


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性転換中の子の立ち位置は?

【ポイント】 一湊タンク下No.2
【水温】 22.5℃
【透明度】 20m
【海況】 凪ぎ
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 14:32-16:34
【潮まわり】 09:51 100cm 干潮 / 15:37 196cm 満潮 / 中潮(月齢:25.9)
【日の出・日の入】 日出07:10 日没17:21

今日はスタッフが休みの日だったので、午後から僕1人で海へ。。。
天気もあまり良くなかったのだけど、風がないからか気温はそれほど低くなく、少なくとも入る時は寒くなかった。

ラブリ~♪(^^)ウイゴンベのチビ
ラブリ~♪(^^)ウイゴンベのチビ
今日は昨日とほぼ同じ時間に入って、アオスジオグロベラの産卵観察を目的に沖へ。。。
沖の斜面に着き、さてアオスジオグロベラのハレムを確認しようか。。。と思ったのだが、スグに近くにいたウイゴンベの超可愛いチビに釘付けになってしまった!!!
チョコンと岩の上に乗っかっていてメチャ可愛い♪(^^)
成魚に比べて尾ビレの下葉が長~く伸びているのが素敵!

アオスジオグロベラのオス(ハレムのボス)
アオスジオグロベラのオス(ハレムのボス)
アオスジオグロベラのメスたち
アオスジオグロベラのメスたち
今日も昨日と同じような場所にオス1匹、メス数匹がかたまっていた。
しかし、メスのお腹はまったく大きくなく、オスの求愛もほとんど見られなかった。
あれっ。。。?(^_^;)
どう考えても産卵する気配はこれっぽちもなかった。

それでも雌雄を追いながら写真を撮っていたら、このハレムの面積がなんとなく分かった!

だって、カメラを構えながら追っていたら、同じ場所を何回もグルグル回らされたんだもん!!(笑)
テリトリーの大きさは思いの外、狭くて多分15m四方くらい。
明らかなオスが1匹に、メスは十数匹いるようだ。

アオスジオグロベラの性転換中の子
アオスジオグロベラの性転換中の子
他に1匹、オスに性転換中だと思われる子が混じっていた。
オスにしては薄~いTP体色なのだが、メスのように鼻先は白くなっている。。。

この性転換中のメス(オス??)をここのハレムのボスが会うたびに、威嚇するかと思いきやまったくそれはなかった。
一緒になってエサを漁っていた。

メスは割と近づきやすいのだが、オスはなかなか寄らせてはくれない。。。
しかし、このオカマさんはもっと寄らせてくれず、なかなか近くで観察させてくれなかったのだが、見た目は写真よりも薄い体色で、遠目ではメスとの違いはあまり感じられないくらい。
バッチリ横位置で撮った写真で見ると単に体色の薄いオス?と思ってしまうかもしれないけど(右写真)、水中ではそうは見えない。
このオカマさんもメスの特徴でもある鼻先の白が、メチャクチャ目立つので、遠くから見るとどう見てもメスなのだ。(笑)

通常はハレム内に新たにオスが出現しそうになると、普通に考えてボスは性転換を抑制しようとすると思うのだが、そんな感じはまったくない。
なぜだろ???

いずれにしてもこのハレムでの産卵を見てみたい!!!
その時、このオカマさんをずっと追ってみたい。。。
なんかストリーキング(ハレム内のボスの女を寝取る行動)しそうな気がするのだけど。。。

アオスジオグロベラのオス(ハレムのボス)
アオスジオグロベラのオス(ハレムのボス)
しかし、これまで屋久島ではアオスジオグロベラ自体はそこら中のポイントにウジャウジャいるのだけど、何せ生息水深が深い上に(-35m以深)、テリトリーが広くて動きが速いので、なかなかオスには寄れず、満足いく図鑑写真が撮れなかった。
でも、秋ぐらいに形成されたここのハレムは撮りやすい!!!(^^)
水深は-30m以浅だし、テリトリーも超狭い。
ようやくオスに寄ってそれなりに満足いく写真が撮れた~!へへへ。。。満足!満足!(^○^)
という事でハレムのボス・オスをもう1枚!(笑)


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アオスジオグロベラの求愛

【ポイント】 一湊タンク下No.2
【水温】 22.2℃
【透明度】 15m
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 14:41-16:36
【潮まわり】 08:34 95cm 干潮 / 14:38 190cm 満潮 / 若潮(月齢:24.9)
【日の出・日の入】 日出07:09 日没17:20

今日は朝からよく晴れ、気持ち的に暖かい。
単純なもので、天気で海へ行くテンションが変わるのは僕も一緖。(笑)

今日も午後からスタッフと海へ。。。
午前中の事務仕事が押してしまって、エントリーは15時近くなってしまった。

特に目的はなかったのだが、沖のイトヒキの里へと泳いだ。
イトヒキではなく、砂地と岩場の際を流してハゼ類を探したけど、これといって目をひく種類は見つからなかった。

アオスジオグロベラが求愛してた
アオスジオグロベラが求愛してた
そのまま通常のダイビング・エリアの方に流していくと、アオスジオグロベラのハレムが。。。
普段はもっともっと沖の方で群れているアオスジオグロベラが、今年は秋ごろから、割と近場で群れているのだ。
オスはたまに大きくヒレを拡げてメスに求愛していた。
もしかして、これから産卵???と思ったが、すでにダイコンがその水深での長居を許してくれず、じっくり観察できなかった。。。
明日も行ってみようかな!

テンスモドキの若魚?
テンスモドキの若魚?
この辺りにはホンテンスモドキ属の一種(幼魚~若魚)がよく見られたのだが、最近はまったく見なくなった。
たまに見かけるのは写真のようなテンスモドキの若魚と思われる子ばかり。。。
このテンスモドキはゼロ戦付近にも多いのだが、ここで見る子たちはどいつも背ビレの軟条に黒斑の列ができている個体を見たことがないのだが、ここで見る子たちはみんな背ビレの軟条に黒斑の列ができている。
別種かな?と思って魚類写真資料データベースを見てみると、この手の子もみんなテンスモドキと同定されている。
何か解せない。。。

抱卵中のホシベニサンゴガニ
抱卵中のホシベニサンゴガニ
ウミカラマツの仲間を覗くと、ホシベニサンゴガニが抱卵中だった。
白い卵はとても新鮮な感じだった。
傍らにはオスもいて、一夫一妻状態。
通常はブラシ状のウミカラマツの仲間によく着くカニなのだが、屋久島ではよく混みいったウミカラマツの仲間にもよく着いている。


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バブの効力

【ポイント】 一湊タンク下No.2
【水温】 21.8℃
【透明度】 15m
【海況】 時化
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 14:24-16:10
【潮まわり】 07:16 82cm 干潮 / 13:36 187cm 満潮 / 長潮(月齢:23.9)
【日の出・日の入】 日出07:09 日没17:20

ガオォー!!!
ガオォー!!!
まだ凪ぎない。。。
ゲストが帰って週明けの月曜日はいつも凪ぎるのに。(笑)
こうして少しづつ、冬の「週末は必ず時化る」という悪循環から脱してくれればいいのに。。。
って言っても、週末にゲストがいるわけじゃないから、どうでもいい話ではあるのだけど。(笑)

海の中は見た目よりもウネっていて、撮影中も体の固定が大変なくらい。
今日は「海なし」でも良かったかな。。。と思わなくもない。(^_^;)

今日はスタッフと午後から海へ。
嫁さんに頼まれて入浴剤のバブをロクハンの中に忍ばせてエントリーした。
ちょうど時を同じくして、富戸のダイバーと青海島のダイバーから「バブをロクハンの中に忍ばせて入るとカイロみたいで温かい」という話を聞き、僕よりも嫁さんが興味を持ち、本当に温かいのか試してみて!と言うのだ。。。
つーか、自分で試せって。。。あんたダイバーやん。。。(笑)

添加物の多い市販のバブはもろに環境破壊のような気がしなくもないので(笑)、嫁さんお手製の重曹とクエン酸で作った無添加バブをロクハンの中に忍ばせた。
そしたら。。。
温かい!!!w( ̄▽ ̄;)w!!

クリーニング中。。。
クリーニング中。。。
実際はバブを水に入れると約1.5℃水温が下がると聞いていたので(笑)、せいぜいアワのおかげで「温かいような気がする。。。」程度のものかと思っていたのだが、超温かい!!
これはもうカイロを入れて潜っているようなものではないか!
周囲の水も温めているようで、写真撮影時に頭を下げたような無理な格好をすると、その温まった海水がロクハンの中で上昇し気持ちいい。(^^)

それから凄いのが、こんなんスグに溶けちゃうでしょ。とか思っていたのだが、僕の2時間程度のダイビングでも全然溶けない。
上がる直前もまだちょっと残ってるし。。。

いや~スゲーなこれ。
ただ。。。エクジットして、バブを当てていた辺りの皮膚を見ると。。。赤くなってる!!!
そう僕は皮膚が超弱いのを忘れていた!


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クロヘリイトヒキベラの喧嘩

【ポイント】 お宮前/一湊タンク下No.1
【水温】 22.1℃/22.2℃
【透明度】 15m
【海況】 やや時化気味
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 9:28-10:39/11:51-13:01
【潮まわり】 06:08 65cm 干潮 / 12:37 189cm 満潮 / 小潮(月齢:22.9)
【日の出・日の入】 日出07:08 日没17:19

日曜日は常連さんが高速船の最終便で帰るのが常なので、午前中2本ペースで潜る。
夏場は最終便が16:15なのだが、冬季は15:45。
たった30分だけど、この差は大きく、冬季の日曜日はちょっと慌ただしくなる。。。

スミレナガハナダイ、オスのバリ婚
スミレナガハナダイ、オスのバリ婚
今日はボートでGさんのリクエストの1つだった、スミレナガハナダイの擬似産卵狙い。
スミレナガハナダイは定期的に今日も擬似産卵を繰り返していたが、やる頻度が前回よりも少なく、撮影はかなり困難だった。
ゲストも難しい。。。!と言っていたけど、安心してくれ~!!!今日はさすがに厳しい。。。
もっと頻繁にやってくれないと、さすがに撮りにくいと僕も思った。

2本目はSさんのリクエストでトモシビイトヒキベラのオスの婚姻色狙い。
たまにしかヒレをひろげてくれず、婚姻色もたま~に浮き出てくるくらいでイマイチ活性がなかった。
これもちょっと撮りにくいかも。。。(^_^;)
だいたい、すでにもう繁殖期じゃないだけに、この辺は厳しいよ~

そのあと、面白いものが見れた。
同所ではトモシビイトヒキベラと一緖にクロヘリイトヒキベラも群れているのだが、そのうちの2匹が急に喧嘩を始めた!!
噛み付き合いの喧嘩で、口と口で噛み付き合ったり、横っ腹を噛み付いたり。。。
かなり長い時間、喧嘩を繰り返していた。
他の個体が混じっても、やっぱり同じ個体同士の喧嘩。。。(^_^;)

過去にケラマハナダイやキンギョハナダイなんかでもよく見かけたのだが、イトヒキベラの仲間で見るのは初めて!!
うぉ~!!!これもフィッシュアイで最短まで寄って撮れたらカッコイイ写真になるのに。。。!!

どういうタイミングで、どういう原因でこんな喧嘩になるのだろうか。。。?
すげ~不思議。
ハナダイでは下位のオス連中でよく噛み付き合いの喧嘩が見られるのだが、やっぱり、同様にベラでは一次オス同士が喧嘩するのかな?

噛み付き合い!!
噛み付き合い!!
威嚇し合う!
威嚇し合う!

横っ腹にも噛み付いた!
横っ腹にも噛み付いた!
ガンガンぶつかる死闘!
ガンガンぶつかる死闘!


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南部へ逃げる。。。

【ポイント】 平内/湯泊
【水温】 22.4℃/22.0℃
【透明度】 15m/15m
【海況】 やや時化気味
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 12:40-14:05/15:15-17:06
【潮まわり】 05:11 46cm 干潮 / 11:43 193cm 満潮 / 18:01 79cm 干潮 / 小潮(月齢:21.9)
【日の出・日の入】 日出07:08 日没17:19

今週末は冬季、うちの家計を支えてくれている超常連のお二人が来島~(^^)
でも、やっぱり週末は冬型の気圧配置となり、今日も一湊湾内は大時化。

今日は最初から一湊には行かず、南部へ。。。
ゲストと南部に行くのは久しぶりだ。

寒く、厚い雲がかかっていて暗~い北部とは逆に南部は太陽が照っていて明るい♪
水温はあまり変わらないけど、そんな陽気だと何か暖かく感じた。

1本目の平内は実に2007年の3月15日以来の5年ぶり!w( ̄▽ ̄;)w!!
泳いで沖に出たけど、久々過ぎてちょっと怖かった。。。実際、帰りはちょっと迷ったし。(笑)

久々に見たピグミーシーホース(笑)
久々に見たピグミーシーホース(笑)
沖はやっぱりやや潮がかかっていて、さらに泳ぎが多過ぎてちょっとバテた。
ここには大きなウミウチワがあるのだが、確か赤かったはずなのだが、今日は黄色かった。。。あれ???(・_・;
ウミウチワって色変わるの???
ずっと入っていなかったから、勘違いかな。。。?(笑)

帰りにアカササノハベラの産卵を観察。
時間は13:41。
昔から伝統的に産卵している根で今も変わらず産卵していた。
3-4匹のメスと次々に産卵していった。

タテガミカエルウオのメス
タテガミカエルウオのメス
2本目はもっとのんびり潜ろうという事で湯泊へ。
ここは屋久島では珍しいミドリイシが群生するサンゴ・ポイントで、この中に棲むコバンハゼの仲間がいろいろいるという記憶だったのだが、何か全然いなかった!!

ここでもアカササノハベラの産卵が見られた。
時間は15:49。
メスの数は少なく、たった1匹だった。

この2人の常連さんが来ると僕も完全に遊びモードになってしまう。。。
もうガイドというよりは、僕もカメラを持って勝手に遊んでるって感じだもん。(-o-;

先日、みなべの同業者がウミシダに着くタスジウミシダウバウオの写真をFacebook上に上げていて、いいな。。。メルヘンだな。。。と思っていたのだが、タイミングよく見つけた!!
ウミシダの種類はちと違うけど、タスジウミシダウバウオが着いているのに遭遇した。

絞りを開放にしたり、やや絞ったりしながらいろいろ撮った。
ウミシダの先端の黄色がボケると美しいのだけど(下2枚の写真はともに絞り値F4)、どうも僕はある程度背景にもピントが合っていないと気持ち的にスッキリしないようで、一番お気に入りの1枚はF8くらいの絞り値のやつ。(それでもいつもよりかなり開けているんだけど。。。笑)
絞って撮ることを「おっさん撮り」というそうなのだけど(^_^;)、僕はやっぱりおっさんだったようだ。

1/125  F4
1/125  F4
1/125  F4
1/125  F4


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ついに見つけた!シリテン・タイプの群れ!!

【ポイント】 元浦
【水温】 22.6℃
【透明度】 15m
【海況】 大時化
【天候】 雨
【潜水時間帯】 14:28-16:28
【潮まわり】 04:22 28cm 干潮 / 10:55 198cm 満潮 / 17:00 85cm 干潮 / 小潮(月齢:20.9)
【日の出・日の入】 日出07:07 日没17:19

またまた冬型の気圧配置。。。
何か週末ごとに真冬のような状態になり、その都度、時化て寒いという悪循環にハマってしまったような感じ。
明日からゲストが来るのに、超最悪。。。(ーー;)

今日の一湊湾内はまたまた大きく時化て、エントリー可能なのは元浦のみ。
透明度こそまずまずだったけど、こことて中はかなりウネっていた。
今日は「海なし」でも良かったかも。。。(^^;)

でも、発見もあった!!!!

オヤビッチャのシリテン・タイプ
オヤビッチャのシリテン・タイプ
ついに元浦でオヤビッチャのシリテン・タイプの”群れ”が見つかった!!
目測で30-40匹くらいの群れ。
いきなり2匹、大きなシリテン・タイプの成魚がいたので追いかけてみると、そこにはオヤビッチャの群れが。。。
1匹1匹確認すると、なんとどいつもこいつもシリテン・タイプ!!!
一応、確認のためにランダムに写真を撮っていったのだが、家に帰ってPCで拡大して側線上方の鱗の列数を数えるとやっぱりどれもシリテン・タイプだった。

これまでここで体験ダイビングをするお店は皆、「オヤビッチャで~す!(^^)」と紹介していると思うのだが、もしシリテン・タイプが別種であるなら、これはすべて間違っていたことになる。(笑)
しかし、実はそういう訳でもないのだ。。。
先日、元浦に潜った時にもオヤビッチャの群れに出会ったのだが、この時はみ~んな確かにオヤビッチャ・タイプだったのだ。

ど、どういう事???
2種がそれぞれ別々の群れを作って、元浦の狭いエリアで棲み分けているのか???(ーー;)

シリテン・タイプの興奮色(褪めかけ)
シリテン・タイプの興奮色(褪めかけ)
今は繁殖期ではないと思うのだが、今日は数匹、興奮色の子も見かけた。
また、今日は追い詰めると岩の下に逃げ隠れてしまう子も多かった。

それから僕はシリテン・タイプは体色で見分けているのだが(オヤビッチャ・タイプは背中のみ黄色い、シリテン・タイプ体全体がクリーム色)、帰ってからPCで確かめてみても、すべての個体が尾ビレの付け根に2つの黒い点は無かった。
今後、シリテンスズメダイが復活したとしても(一時、1つの種として認められていた時代もあったシリテンスズメダイは現在、オヤビッチャのシノニム(同物異名)扱い)、”シリテン”の和名はどうなの。。。?と思わなくもない。。。(・_・;


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冬のゼロ戦

【ポイント】 一湊タンク下No.3
【水温】 23.4℃
【透明度】 20m
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 10:14-12:11
【潮まわり】 10:12 204cm 満潮 / 16:07 89cm 干潮 / 中潮(月齢:19.9)
【日の出・日の入】 日出07:06 日没17:18

もう完全に新しいロクハンに衣替えしたのは失敗だった。
水温は例年通りの状態に戻り、陸上も晴れていて暖かかったので、今日はまったく寒くなかった。
これだったらまだヘタッたロクハンでも十分にいける!!
年を明けてから、これからまだまだ水温は落ちるので、取りあえず今は我慢しなきゃ!!(^^;)

ツムブリの群れ
ツムブリの群れ
今日は午前中に海へ。
昨日のワイドを外すのが面倒臭くて、そのままエントリー。
またツバメウオの成魚群れ狙いで漁礁に行ってみたのだが、今日も大きな成魚群れは見られなかった。
徐々に集まっていくような雰囲気はあり、帰りも寄ったけど、結局全然集まらなかった。。。(^^;)

代わりに中サイズのツムブリの群れが通過した。。。

冬のゼロ戦
冬のゼロ戦
ゼロ戦は夏に比べると全然、魚影は薄いのだけど、今日はそれなりにまとまっていて賑やかに感じた。
ここの群がりはクロホシイシモチが中心でで、キンメモドキの群がりがメインの漁礁とは対照的。
夏場の最盛期にはこの写真の20-30倍くらいの魚が群がり、ゼロ戦のフレームを完全に隠してしまうくらいなのだが、今はハッキリゼロ戦のフレームやプロペラが姿を現している。

ゼロ戦のアザハタ
ゼロ戦のアザハタ
この時期になって、ゼロ戦を襲撃する回遊魚も少なくなり、また訪れるダイバーも少なくなったからか、アザハタたちもかなりのんびりしているように見えた。
伸び伸びと羽を伸ばしていると言うか。。。ダラけているというか。。。(^^;)
激しい動きが全然見られない。
おかげで迫力のある写真が全然撮れねぇー!(笑)


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ツバメウオの若魚群れ

【ポイント】 一湊タンク下No.3
【水温】 22.9℃
【透明度】 20m
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 14:19-15:57
【潮まわり】 09:32 208cm 満潮 / 15:21 92cm 干潮 / 中潮(月齢:18.9)
【日の出・日の入】 日出07:06 日没17:18

ここのところ、ずっとマクロ・メインだったので、たまにはワイドで。。。天気もいいし!(^^)
とワイドに切り替えて、午後から海へ。

ツバメウオの若魚群れ1
ツバメウオの若魚群れ1
ツバメウオの若魚群れ2
ツバメウオの若魚群れ2
ま~いつもの事だけど、午前中あれほど晴れていた空は、午後になってイマイチの明るさに。(ーー;)
漁礁か?ゼロ戦か?で迷ったけど、取りあえずツバメウオの成魚群れを期待して漁礁へ。。。

成魚の群がりはなかったけど、ブイの根元付近に相変わらず若魚がたまっていた。
秋ぐらいからここにツバメウオの小さな若魚が数匹着き、これが日々どんどん増えていき、今では30匹以上の若魚が群れている。
また成長するに従って、最初はブイの根元付近にいた連中もどんどん上方に上がってきていて、今は水底から10m近い位置で群れている。
これがこのまま成魚になって上に上がっていき、よく水面直下で群れている成魚の群れに加わっていくのだな。。。と何となく想像。

キンメモドキの大群!
キンメモドキの大群!
例年、この時期はクロホシイシモチの成魚が大量に着く漁礁には、今年はキンメモドキが圧倒的に多く、密集度も凄い。
ここにもゼロ戦同様のアザハタを中心とする生態系が出来上がりつつあるのだが、このアザハタが大きく動くたびに左右に大きくキンメモドキたちも動く。

何かまた水温が23℃くらいまで上がってる。
せっかく新しいロクハンにしたけど、もう少し古いロクハンで頑張れるかも。。。!
新しいロクハンはできれば本当に寒い1-3月のために取っておきたい!!!


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ウスバノドグロベラの幼魚はいづこ。。。

【ポイント】 吉田
【水温】 22.7℃
【透明度】 20m
【海況】 やや波あり
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 14:34-16:15
【潮まわり】 08:55 210cm 満潮 / 14:40 95cm 干潮 / 中潮(月齢:17.9)
【日の出・日の入】 日出07:05 日没17:18

ゲストが帰ると海凪ぎる。。。
これはよくある事なのだけど、今日は天気も完全に回復して晴天!海(一湊湾内)もベタ凪ぎだった。

今日は昨日見つけた紫色のシライトイソギンチャクをバックにクマノミを撮ろうと吉田にエントリー。
吉田はまだちょっと小波が残っていてEM/EXは大変だった。。。^^;

行ってみると何か昨日よりも色が褪せているようにも感じ、どう撮ってみても何か思いの外、綺麗な背景にはならずガッカリ。。。
撮っているうちに根元の方はあまり青くない(普通のシライトイソギンチャクのい色)事に気づいたりして、結局数枚撮ってスグ止めた。(笑)

途中からずっと探しているのだけど、なかなか見つからないウスバノドグロベラの幼魚探しに切り替えた。
吉田は希少種とされるウスバノドグロベラの大繁殖地なのだ。

威嚇?求愛?
威嚇?求愛?
成魚は相変わらず沢山いて、求愛だか、威嚇だか分からないような行動はよく目についた。
こいつらの産卵時間は僕の観察例では、だいたい11-12持くらいの時間帯だ。
今日は午後から入ったので、すでに産卵は終わってしまっているのだろう。。。お腹の大きなメスは見当たらなかった。

ウスバノドグロベラの立派なオス
ウスバノドグロベラの立派なオス
何やら大きめのオス(らしき個体)が数匹いるように感じるのだが、テリトリーを分けている感じはまったくない。
お互いが出会っても喧嘩をする様子もない。
社会構造はハレムだとは思うのだけど、何かよく分からない。。。調べてみたいけど、テリトリーが大きすぎて、しかも目印になるような岩などが少ないので、なかなか難しいかも。。。(^_^;)

4cmくらいの若魚
4cmくらいの若魚
幼魚らしい幼魚は結局見つからず、今日見かけた最小サイズは4cmくらいの若魚。
もっともっと小さい子を探しているのだが、時期的に厳しいかな。。。
ノドグロベラの仲間だから、やはりフラフラとゴミのように生息しているのだろうか。。。?(ーー;)

カンザシヤドカリ
カンザシヤドカリ
結局、あまりシャッターを切らずに浅場まで帰ってきてしまったので、ブログ用にカンザシヤドカリの仲間を数枚撮ってエクジット。
ブログ用に何か撮らなきゃ!と焦ってカメラを向けるのがカンザシヤドカリの仲間。
おかげでカンザシヤドカリの写真ストックが山のようにたまっていく。。。(笑)


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まだまだ繁殖期のベラ多し。。。

【ポイント】 吉田/一湊タンク下No.1
【水温】 21.8℃/21.8℃
【透明度】 30m
【海況】 やや時化気味
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 9:05-10:21/11:27-13:09
【潮まわり】 08:20 209cm 満潮 / 14:02 98cm 干潮 / 中潮(月齢:16.9)
【日の出・日の入】 日出07:04 日没17:17

ベラKさんの最終日。
ようやく北西の風がおさまり、今日はそれなりに海は凪ぎた。
一番ベラKさんをお連れしたかった吉田も今日は何とか入ることができた。(そうはいっても、ここはまだやや時化気味)
透明度もグーンと上がって30m近い視界だ。

吉田は何の変哲もない広い台地で、時期になると海藻が覆い茂り、徐々に勾配が下がる緩い傾斜地だ。
いろいろなベラがここにはいるのだが、「屋久島ならでは」とも言えるようなベラ類も多い。

ニューギニアベラは屋久島だとたいていどこのポイントでも見られ、そのほとんどはしっかりとしたハレムを形成しているため、産卵も見られる。
すでに繁殖期ではないので、興奮色などはなかなか見られないが、ヒレをバシッと開いたオスが撮れてKさんも満足したようだった。

このポイント一番の「屋久島ならでは」ベラはウスバノドグロベラだ。
今現在、国内では確実に見られる場所は皆無と聞いている。
屋久島でも見られるのは今現在はこの吉田だけで、大きなオスを中心とする十数匹のハレムがあって、やはりここで産卵も見られる。

ここには前もKさんを連れてきたことがあったので、ウスバノドグロベラにカメラを向ける事ないのだが、割と小さな若魚がいたので一応数枚シャッターを切ってくれた。(笑)
不思議なことに、これよりも小さな幼魚が全然見つからない!
何か他の魚と勘違いしているのかな。。。(・_・;

ニューギニアベラのオス
ニューギニアベラのオス
ウスバノドグロベラの若魚
ウスバノドグロベラの若魚

最後の1本はKさんと相談して一湊タンク下に戻り、砕波帯でのキヌベラ狙い。
それとトモシビイトヒキベラのヒレ全開だ。

トモシビイトヒキベラも屋久島には多いベラで、ハレムも各ポイントにあって、繁殖期(初夏)だったらヒレ全開は結構、普通に撮れる。
しかし、なぜかKさんのベラ・ファイルのトモシビイトヒキベラのオス写真は元気のない子。。。
多分、たまたま時期が悪かったのだろうが、もうすぐ出版だったら、もう間に合わないだろうと僕もKさんも思っていたのだが、運良く求愛(威嚇??(^_^;))してた!

水深1-2mの砕波帯を縦横無尽に動き回るキヌベラは、その生息環境と動きの速さ、大きさ(1m近い)で撮影難易度は超上級。
しかし産卵間近なのか、同じような場所をずっとウロウロしていた上に、僕とスタッフが両端をブロックしていたので、何とか近くで撮影することができた。

この2種に関してはKさんもかなり満足していたので、僕もちょっと嬉しかった。(^^)

トモシビイトヒキベラのオス
トモシビイトヒキベラのオス
キヌベラのオス
キヌベラのオス

帰りに様々なベラの求愛や産卵を見かけた。
ムシベラ、ホンソメワケベラ、セジロノドグロベラ、コガシラベラ(ペア産卵)、まだまだ様々なベラ類が繁殖しているようだ。

Kさんのリクエストの中にはホホスジモチノウオの老成魚も入っていたのだが、このベラっていったいどれくらいの大きさまで成長するのか知らないため、どれが老成なのかよく分からない。。。(^_^;)
このベラ自体は屋久島でも沢山見られ繁殖もしているのだが、下記写真の子くらいが最大サイズ(30-40cm)だ。
最大どれくらいのサイズになるのだろうか。。。教えて!南の島のエライ人!(笑)

下右は和名のないモチノウオ属のベラ。
英名では「スレンダーマオリーラス」と呼ばれているのだが、この子も屋久島ではよく見かけるベラだ。
そうは言っても、サイズはせいぜい10cmくらいまで。
多分、若魚のステージで、流れモノなのだと思う。
有効分布ではないのだと思う。
これも最大どれくらいのサイズになるのだろうか。。。教えて!南の島のエライ人!(笑)

ホホスジモチノウオの成魚
ホホスジモチノウオの成魚
スレンダーマオリーラス
スレンダーマオリーラス

ミツバモチノウオの若魚
ミツバモチノウオの若魚
さて、リクエスト・リストに載っている屋久島での撮影が可能な普通種の中で、最後まで残っってしまったのがミツバモチノウオの老成魚だ。(笑)
結局、今日は会えず、仕方なく若魚やメスのステージなどを何枚か撮ってもらいお茶を濁す。。。(^_^;)

さてKさんのベラ図鑑がメチャクチャ楽しみだ!(^^)


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アカテンモチノウオの寝床

【ポイント】 一湊タンク下No.2/一湊タンク下No.1
【水温】 22.0℃/22.0℃
【透明度】 10m~
【海況】 凪ぎ
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 14:07-15:05/15:53-17:20
【潮まわり】 07:46 206cm 満潮 / 13:26 101cm 干潮 / 18:50 211cm 満潮 / 大潮(月齢:15.9)
【日の出・日の入】 日出07:04 日没17:17

ベラリストKさんの3日目。。。
Kさんは毎回リクエストのベラ・リスト(撮りたいベラの種名だけでなく雌雄・成長ステージを記したもの)を事前に送ってくれるのでガイドはしやすいのだが、残っているのが撮りにくい大型のベラ類が多く、今回の海況はちょっとキツイ。。。
なぜなら大型のベラはガンガン逃げる上に、ある程度距離を置いて撮らないとならないので当然、透明度が良く、明るい方がいいのだ。
でも、今日も浅場はかなりの濁り。。。(・_・;

沖に出るとそれなりにクリアーにはなるので、まずはゼロ戦付近の砂地へ。

ハゲヒラベラの幼魚
ハゲヒラベラの幼魚
ハゲヒラベラの成魚
ハゲヒラベラの成魚

砂地ではハゲヒラベラの産卵が見られた。
雌雄はしばらくもつれ合ったのちに、2mくらい上昇して放卵放精した。
時間は14:20くらい。
まだ産卵をしているとは思わなかったのでちょっとビックリした。

ホシテンスの黒化個体
ホシテンスの黒化個体
この砂地には昔「クロテンス」と呼ばれていたテンスの仲間(現在はホシテンスに分類されてる)が沢山見られる。
ゼロ戦から一番近いところで見られるクロテンスは真っ黒いまま、ずっと20cmくらいの状態が続いていたのだが、なんかちょっとでかくなってきた気がしていたのだが、実際に写真に撮ってみると背中に黒い点が入り始め、全体的に真っ黒とは言えないような状態になっていた。
これ、本当にこのまま白っぽいホシテンスの成魚になるのかな。。。?(・_・;

イトベラ
イトベラ
砂地にはキスジキュウセンがそこら中で見られるのだが、今年はそこに屋久島では決して多くは見られないイトベラが2匹混じっている。
多くの時化を経てもまだ生きていて、今日も元気に泳ぎ回っていた。
成魚にならねーかな~

今日は午後から2本だったので、2本目はもう半分ナイトのような状態。。。(^^;)
狙いはリクエストのリスト中にあるアカテンモチノウオ老成魚やホホシジモチノウオ老成魚、ミツバモチノウオ若魚~成魚など大きなニセモチノウオの仲間なのだが、この辺は屋久島にはメチャ多いのだけど、何しろ撮りにくいため、Kさんもこれまでの屋久島では全然撮れなかった。
今回はマンツーマンなので、アシストしてバッチリ撮ってもらいたいと思っているのだけど、濁りと暗さでちょっと自信が。。。(ーー;)

アカテンモチノウオの成魚メス
アカテンモチノウオの成魚メス
しかし、上がる直前に何とも撮りやすいアカテンモチノウオの成魚がいてくれた!!
老成ではないのが残念だが、30cm以上はありそうな立派な成魚。
しかも、いつもはスグに逃げるか、岩穴の中にスーと入ってしまうのだが、目の前でガンガンとヒレを拡げてくれ、ある場所からまったく逃げない!!
逃げてもまたその場所に戻ってくるので、何かおかしいなぁ。。。と思っていたら、しばらくするとそのまったく離れようとしない場所の岩にピタッと逆立ち状態に魚体を寝かせ静止してしまった。。。
完全に岩と同化した状態でまったく動かないのだが、これってもしかして寝た???(笑)

ミツバモチノウオの成魚オス
ミツバモチノウオの成魚オス
ミツバモチノウオの成魚オスは厳しかった。。。
一湊タンク下にも2匹ぐらい80cm以上はありそうな立派な老成オスが棲んでいるのだが、こいつは警戒心が強すぎて全然寄れない。
撮れても必ず後ろ姿。。。
でも、あとで写真を見せてもらったら、前向きの子が写っていたので、「今日はバッチリじゃないですか~!!!」とKさんに言ったら、横位置じゃなきゃダメらしい。。。(-o-;
何とかして、こいつをバッチリ撮る方法はないかなぁ。。。と考え、思いついたのがアカテンモチノウオみたいに寝ている子を探せば良いのでは?と思い、最後の数分は寝ているミツバモチノウオ探し。。。(笑)
結局は見つからなかったのだが、あの巨体。。。いったい、どこで寝てるんだろ?(ーΩー )ウゥーン

ムナテンベラの成魚オス
ムナテンベラの成魚オス
一昨日、元浦でムナテンベラの若魚オスを撮ったのだが、今日は巨大な成魚を撮ってもらった。
昨日、何気にそのKさんのベラ図鑑の写真入り原稿を見ていたら、普通種・ムナテンベラのオスとして青い成魚が載っていたので(伊豆諸島、紀伊半島、四国などではこれが成魚オス)、こりゃ灰色の「本当の」成魚オスを見せねば!!と思い、密かに探していたのだが、Kさん自分で見つけてた。。。(笑)
でも、かなり興奮していて「何じゃこりゃー!!!」と驚いていた。
地味ぃ~で沢山いるムナテンベラの「本当の」成魚オスに興奮できる人もめったにいない。(笑)


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ベラリストK氏のベラ好きっぷり。

【ポイント】 一湊タンク下No.1/お宮前
【水温】 21.9℃/21.9℃
【透明度】 10m~
【海況】 時化気味
【天候】 雨
【潜水時間帯】 11:01-12:39/14:54-16:04
【潮まわり】 07:12 200cm 満潮 / 12:51 103cm 干潮 / 18:15 208cm 満潮 / 大潮(月齢:14.9)
【日の出・日の入】 日出07:03 日没17:17

ベラ好きK氏の2日目。
一層湾内は昨日よりは凪ぎたけど、相変わらず寒く、天気もイマイチ。
朝からK氏と「テンション下がるよね~」と話していた。(笑)

海は凪ぎたとは言っても、まだまだ瀬端はウネウネ状態で、天気が悪さと透明度の悪さとが合わさって水中はナイトダイビングのように暗~い。。。(ーー;)
K氏には失礼だが今日もあまり良い写真は撮れていないだろうな。。。と想像していたが、どれもクォリティーの高い素晴らしい写真ばかりだった。
いやいや、マジすげー。

K氏は来年ベラ図鑑を出版する予定なのだが、彼の撮るベラの図鑑写真はほんと凄い。
こんな凄いベラの写真を撮るセンスのある人はそうそういないのではないだろうか?とマジで思う。
僕なんかはデジタルなのだからバンバン連写気味でシャッターを押して撮るのだが、K氏は違う。
最初にうちに来た時はなかなかシャッターを切らないので、あれ?ピントが合わないのかな。。。とか思っていたのだが、全然違っていた。
K氏はベラがただ撮れれば良いというワケではなかったのだ。

ミツボシモチノウオの若い子
ミツボシモチノウオの若い子
オハグロベラ属の一種(和名なし)の若魚
オハグロベラ属の一種(和名なし)の若魚

「ヒレが全開である事」を重視して撮る。。。ここまでは多くのダイバーが意識している事だと思うのだが、彼はさらに出版する図鑑用にすべてのベラをできるだけ左頭にくるようにして撮る事を意識しているため、ベラが左頭の状態になるまでカメラを構えたままシャッターを切らないのだ。(当然、いっこうに左頭にならなければシャッターは切るのだが、相当のレア種、相当バッチリ撮れた写真ではない限り、図鑑には不採用となる可能性が高いみたい。。。)

さらに魚も目玉はキョロキョロと動くのだが、この目玉の向く位置にも拘っているようなのだ。(笑)
最もベラが可愛く見える目玉の位置というものがあるようで、そこに目玉が向くまでじっと待っているのだ。
さらにさらに背ビレや尻ビレ、尾ビレだけでなく、胸ビレの位置にも気を遣っているみたいで、胸ビレの模様が綺麗に出るような位置にも拘っていた。

そんな感じなので、60-90分のダイビングで撮る枚数は少ないのだが、これがすべてバッチリな写真なのが凄い!!!
下左写真のムシベラのオスなんて、1枚しかシャッター切ってないし。。。(^^;;
なのにこのクォリティ!

ムシベラのオス
ムシベラのオス
マナベベラ老成オス
マナベベラ老成オス

出版も間近なので、これまで撮ったすべてのベラ写真を種別にファイルにして持ってきてくれたのだが、これがまたビックリするくらいの種数!
さらに正直、ベラの図鑑というか写真集みたいなものかな。。。と思っていたのだが、幼魚(幼魚だけでも数ステージに分かれてる!!)から若魚、成魚(オスメス)に至るまで様々なステージの子まで揃っていた!
今回はすべて自分1人の撮影である事に拘り、また国内で記録のある種類に絞る事で、できるだけ多くのステージを入れる事を重視したいようだ。
それでも相当大きな図鑑になるぞ。。。これ。。。(・_・;

いや~ちょっと驚いた。
僕もいつか屋久島の魚図鑑を出したいなぁ~と思っていて、今現在でも1000種近い図鑑用の写真を撮っているので、そろそろ。。。とか思っていたのだが、K氏のこの拘りや超クォリティの高い写真を見ていると、すべて撮り直しかな。。。と思ってしまった。(・_・;

ムナテンベラダマシ(yg)
ムナテンベラダマシ(yg)
オグロベラのメス
オグロベラのメス


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西高東低冬型!典型的な冬の屋久島の海。

【ポイント】 元浦
【水温】 20.9℃
【透明度】 5m~
【海況】 やや時化気味
【天候】 雨
【潜水時間帯】 14:59-16:35
【潮まわり】 06:39 193cm 満潮 / 12:15 106cm 干潮 / 17:40 202cm 満潮 / 大潮(月齢:13.9)
【日の出・日の入】 日出07:02 日没17:17

今年もとうとう西高東低冬型の気圧配置が頻繁にあらわれるようになってきた。。。(・_・;
典型的な冬の到来だ。
今日の屋久島は寒くて、一層湾内も大荒れクローズ。
北部ではエントリーできたのは風裏の元浦だけだった。
しかも、凪ぎとは言えない状況でかなり濁っていた。

久々のゲストは日本有数のベラリストK氏(笑)。
ベラ撮影はある程度、距離がいるので、ま~あまり写真は撮れなかったのでは?と思ったけどさすがK氏!!
枚数は極端に少なかったけど、その状況下でもバッチリ撮っていたのには驚いた。。。(^^;;

元浦は水深が浅いので北西の季節風が強いともの凄く水温が下がる。。。
冷たさも関係するのか、何か魚影が少なく感じた。

ムナテンベラ 若いオス(多分)
ムナテンベラ 若いオス(多分)
カマスベラ
カマスベラ


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乙女の憂鬱。。。

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 22.1℃
【透明度】 ~10m
【海況】 時化気味
【天候】 雨
【潜水時間帯】 14:37-16:23
【潮まわり】 06:04 184cm 満潮 / 11:37 108cm 干潮 / 17:06 198cm 満潮 / 大潮(月齢:12.9)
【日の出・日の入】 日出07:02 日没17:17

いや~西高東低の冬型が決まり始めていて、陸も海も完全に冬の状態。。。
昨日は午前中に潜ってオトメベラの産卵が見られなかったので、今日は午後から潜ってみた。
しかし海は時化始めていて、透明度は10m以下のニゴニゴ状態。
砂や浮遊物がかなり舞っていた。
見渡しがまったく利かない海で完全にヤル気を失い(だって全然、見渡せないんだもん。。。)、先日見つけたシャコガイの仲間に着くセホシウミタケハゼをずっと撮っていた。1時間半ぐらいずっと。(笑)
1回撮り始めたら、ハマってしまった。。。(・_・;
構図をいろいろ変えたり、ボケ味を見ては一喜一憂し、ずっと。
アホでしょ?(笑)

それくらい、今日の海は透明度が悪く、そして暗かった。
ウネリも凄いし。。。
でも、マクロの接写だったらニゴニゴは関係ない!(^_^;)

pic1
pic1
pic2
pic2
pic3
pic3

尾ビレの先端が切れたオトメベラ
尾ビレの先端が切れたオトメベラ
ちなみに今日はそんな状況だったので、ほとんどオトメベラを観察していないのだが(笑)、東地区に着いてスグに見つけたのは昨日も見られた尾ビレの上葉が切れている子(多分、メスだと思う)だった。
オトメベラの中にはたまにこんな感じで尾ビレが切れているような子を見かける。

オトメベラの雌雄はオスが真っ青になっていない時は、メスとの違いは分かり難い。。。
しかし、明らかに違うのは雄はその体のサイズが大きい事とそしてもう一つは尾ビレの先端が長く伸びている事だ。
この子はこの東地区ハレムで2番目に大きな子(多分、メス)なのだが、そう考えるとこいつはいつまで経ってもハレムのボスにはなれないな。。。と思った。(笑)

そんな事を考えていたら、クマノミなどのようにオトメベラもハレムのボスがナンバー2を常に監視し、性転換が起こらないように抑制しているのかな?とちょっと思った。
だとしたらちょっと面白い。(^_^)

明日はもっと時化そうだ。(ーー;)


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乙女の祈り。。。(なんじゃそりゃ?)

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 22.3℃
【透明度】 15m
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 10:11-12:28
【潮まわり】 06:04 184cm 満潮 / 11:37 108cm 干潮 /17:06 198cm 満潮 / 大潮(月齢:12.9)
【日の出・日の入】 日出07:02 日没17:17

昨日の観察でまだオトメベラが繁殖しているような気がしたので、今日は産卵を狙って午前中にエントリーした。
通常(シーズン中)、オトメベラは屋久島では午前10持くらいから正午にかけての時間帯に産卵が見られることが多いのだ。
しかも、シーズン中はほぼ毎日。

ハレムのボスがやや青味を帯びた時
ハレムのボスがやや青味を帯びた時
結論から言うと、産卵行動はまったく見られなかった。
雄は全然婚姻色(眩しいくらいに真っ青な体色)になっていないし、派手な求愛もほとんど見られなかった。
もうひとつの目的である「チビのくせに婚姻色になる子」も当然、見つからなかった。。。(ーー;)

もう繁殖期は終わったのか、たんにピークは過ぎているので毎日は産卵していないのか、はたまた季節に応じて産卵時間をスライドさせているのか。。。

ハレムのボスの普段の体色
ハレムのボスの普段の体色
ひとまず今日は産卵は見られなかったけど、東地区のハレムのボスである二次オスを2時間以上ストーカーしていたので、彼のテリトリーと囲っている雌相の数はだいたい把握できた。
二次オスはある一定の範囲を巡回しているようで、必ず決まった場所にいる雌相の子たち(10-12匹)をチェックして回っているようだった。
その範囲は思いの外狭く、だいたいバレーボール・コート1枚分くらいではないだろうか?
継続観察は割としやすいかも。

ほんとごくごくたま~に雌に求愛らしき行動をとるのだが、その時だけ多少青味を強めるのだが、それ以外の時の体色は雌とさほど変わらない。。。
ただ明らかに体が突出して大きく(15-18cmはある)、尾ビレの先端が長い事、そして興奮色が褪めていても頭部にやや青味が残る事で簡単に「あんたボスでしょ?」と分かるのだけど。(笑)

求愛?脅し?ハレムのボスのムチャぶり
求愛?脅し?ハレムのボスのムチャぶり
たまに雌相の子に体の側面を寄せるようにして上から迫るのだが(右写真参照)、シーズン中のように頻繁に行うわけではなく、また執拗に行なっているわけでもない。
これは求愛なのか脅しなのかわからないが(笑)、すべての雌相の子に行なっているわけではないようなので、その辺にこの雌相の子が一次雄なのか?雌なのか?を見分ける術があるかもしれない。。。

さっきから「雌相」という言葉を連呼しているけど、この「雌相」というのは”雌のような体色”くらいの意味で、決して繁殖活動を行う上でのメス(♀)の事を言っているわけじゃない。

典型的な”雌相”=雌か?雄か?は写真からは分からない
典型的な”雌相”=雌か?雄か?は写真からは分からない
このオトメベラは産まれながらの雄である一次オス(体色はメスとほぼ同じ体色)と雌から性転換する二次オス(雌相とは異なる派手な体色=大抵はハレムのボスとなる)がいる事が知られている。
つまり、ここで言う雌相には繁殖活動を行う上でのメス以外に一次オスも含んでいるのだ。
外見上ではこの一次雄と純粋な雌を見分ける術は今のところない。
これを見分けるためには産卵時の行動(動き)を見るしかないと思っているのだが、こりゃ、これを確認できるのは来年かな。。。(・_・;

やや青味がかった雌相の子(10cmくらい)
やや青味がかった雌相の子(10cmくらい)
ところで、このオトメベラを含むニシキベラ属の繁殖には間男(ボスが雌とペア産卵している時に横から出てきてどさくさに紛れて精子をかける雄)の存在は知られているのだが(僕は見たことがないけど。。。)、スニーカー(ボスのテリトリー内で隠れてコソコソと雌を奪ってペア産卵する雄)というのはまだ聞いたことがないし、見たこともない。

屋久島のように、群れ産卵は見られず、しっかりとしたテリトリーを持ってペア産卵のみが行われるような環境では、もしかしたらアカササノハベラやムナテンベラのように間男やスニーカーがいるかもしれない。。。

上が典型的な雌相の子、下がやや青味がかった子
上が典型的な雌相の子、下がやや青味がかった子
いるのならぜひ見てみたい!!!
で、それが多分「チビのくせに婚姻色になる子」だと睨んでいるのだが、今日は見つからなかった。
しかし、普段から通常の雌相の子よりもやや青味がある子はちらほら見られる。

「え~!!!これって単に写真の露出の違いじゃないの?ストロボの光が届いていないのでは?」と言われかねないので(笑)、2匹が一緖に写っている写真も一応掲載しておく。

って言うか、これも分かり難いか。。。(・_・;
現場で見ると特に顔のあたりに薄っすら青味がかかっているんだけど。。。

この青味の強い子たちは繁殖時にはスニーキングしていそうな気がするのだけど。
今現在、常識のように言われているニシキベラ属の繁殖生態(これがどんなモノなのかはまたの機会に。。。(^_^;))が、生息数や生息環境の違いでまったく違うものになっているような気がして、何かワクワクしてくる。(^^)


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オトメベラの屋久島での社会構造

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 22.2℃
【透明度】 15m
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 14:48-16:40
【潮まわり】 05:24 174cm 満潮 / 10:55 108cm 干潮 / 16:31 192cm 満潮 / 中潮(月齢:11.9)
【日の出・日の入】 日出07:01 日没17:17

今日も午後から海へ。。。

メスとして産まれオスに性転換する「二次オス」と産まれながらのオスである「一次オス」とが存在する種類で、ペア産卵と群れ産卵、2つの産卵方法があるベラにはニシキベラやオトメベラ、コガシラベラ、ホンベラなどがいるのだけど、最近この連中が僕の中で熱い。(笑)

この手のベラは一般的に、TP体色(オス特有の派手派手体色)の二次オスがペア産卵をして、IP体色(メスと同じ地味地味体色)の一次オスが群れ産卵を行う事が知られている。
当然、ことはそれほど単純ではなく、環境によってはこの2つの産卵方法が入り乱れてゴチャゴチャになったりもする。

ただ、そうは言ってもペア産卵のオス:メスの比は「1:1」、群れ産卵のオス:メスの比は「多数:1」が普通だと思っていたのだが、和歌山や高知の同業者の話ではオトメベラやニシキベラの当地での群れ産卵はオス:メスの比が「1:多数」だという。。。
何とオスメス比が逆らしいのだ。(ーー;)

また、久米島・エスティバンの川本さんが、オトメベラにメスや一次オスのサイズの子の体色がIPからTPに変わったという話をされていたのだが、よくよく考えると屋久島でもたまに若魚サイズの子が真っ青なTP体色になっているのをたまに見かける事を思い出した。
今まで考えたこともなかったのだけど、そう言えばこいつらって一体何者なん?(ーー;)
一次オスなの?二次オスなの?それともまさかのメスなの?(笑)

こんな感じで普通種なのによく考えると何だか謎だらけのオトメベラの生活史。。。
場所(環境や地域)によって、状況(生息数やオスメス比)によって、産卵方法が大きく変わるのは想像できるが、生活史までもが違うのではないだろうか?と思ったわけだが、まずは屋久島でのオトメベラの社会構造を調べてみようと思った。

ちなみに屋久島ではオトメベラの群れ産卵は不思議と見たことがない。
あまり潮通しの良いポイントに僕自身が行かないからかもしれないけど、今現在、潜っているポイントでは今のところ見たことはない。

屋久島では基本的にオトメベラはペア産卵が主流だ。
大きなTPオスが1匹いて、メスを10匹くらい囲っているハーレムが、例えば僕がよく入るホームグラウンドの一湊タンク下には4つくらい(3つかも?)ある。
お互いのテリトリーがハッキリ分かれていて、平和なペア産卵をしているという印象だ。

最近はまったく真っ青なTPオスを見ていなかったので、もう繁殖期は終わったのかな?と思っていたけど、注意してTPオスをよく見てみるとそれなりに青っぽくはなって、メスも引き連れて泳いでいた。
もしかしたら午前中にまだ産卵をしているかもしれない。。。
ただ、午後の時点では、ちょっとでもメスから離れると真っ青な体色は褪せて、メスと同じような体色にスグに戻ってしまった。
特に追い掛け回しているとスグに褪める。。。(笑)

(下2枚は同一個体)

やや興奮色の西地区の二次オス(18cm)
やや興奮色の西地区の二次オスA(18cm)
興奮色が醒めた西地区の二次オス(18cm)
興奮色が醒めた西地区の二次オスA(18cm)

(下2枚は同一個体)

やや興奮色の東地区の二次オス(18cm)
やや興奮色の東地区の二次オスB(18cm)
興奮色が醒めた東地区の二次オス(18cm)
興奮色が醒めた東地区の二次オスB(18cm)

二次オスが引き連れていた巨大なメス?(15cm)
二次オスが引き連れていた巨大なメス?(15cm)
ちなみにこのTPオスが引き連れているのは多分、間違いなくメスだと思うのだが、中には先頭を行く立派なTPオスとそれほどサイズは変わらない子がよく含まれている。
TPオスの体色が褪めると、どちらがハーレムの主なのか分からなくなってしまうくらい。

今年、伊豆でもオトメベラの産卵が見られているようだが、何とTPオスの大きさがたった10cm!!
これは屋久島ではどのメスよりも小さく、若魚サイズと言ってもいいくらいの大きさだ。

逆に言うと屋久島の若魚やメスが伊豆に行ったら間違いなくハレムのボスになれると思う。。。(笑)

しかし、すでに5-6cmくらいから幼魚時の背ビレの斑紋は消えてしまうらしいので、間違いなく成魚であることは確かなようだ。
ちなみに屋久島では8cmくらいでもまだ背ビレの斑紋はクッキリ残っている。

背ビレにまだ黒斑の跡が残る若魚(8cm)
背ビレにまだ黒斑の跡が残る若魚(8cm)
典型的なメスの色彩(10cm)
典型的なメスの色彩(10cm)

今日、一番探していたのが、川本さんの言う、ミニTPオス(?)だ。
全然見つからなかったのだが、もうエアがカスカス状態のエクジット直前に1匹見つけた!!!
体長は10cm程度なのに真っ青!
撮りたかったけど、撮れなかった~!!!!
だって、マジでエアがカスカスなんだもん。。。いつもこのパターンが多いなぁ。。。(ーー;)

明日は午前中に潜って、産卵とこのチビTPを狙ってみる予定。

屋久島では稀なオウギチョウチョウウオ
屋久島では稀なオウギチョウチョウウオ
ウスサザナミサンゴ群落のすぐ近くで屋久島では稀なオウギチョウチョウウオの若魚を見つけた。
これっていつ入り込んだんだろ?
気づかなかった!!!


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スミレナガハナダイの擬似産卵

【ポイント】 お宮前
【水温】 22.3℃
【透明度】 20m
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】14:39-16:18
【潮まわり】 09:01 103cm 干潮 / 15:12 184cm 満潮 / 若潮(月齢:9.9)
【日の出・日の入】 日出06:59 日没17:16

今日もよく晴れた。
スタッフの真由がまた風邪で倒れたので、午後から1人で海へ。。。

今日は前から撮りたいと思いつつも場所が場所なだけになかなかカメラを持って入る機会がなかったお宮前へ。
撮りたかったのはスミレナガハナダイのオスが産卵の瞬間に見せるメスへの巻きつきだ。
ハナダイの仲間は産卵の瞬間にオスがメスに絡みつき放卵放精するのだが、たまに海外の写真などでよく見かけるバックを黒く抜いたその瞬間は神秘的で美しい。
特にスミレナガハナダイのオスの婚姻色はドギツく美しいので絵になる。。。

屋久島ではスミレナガハナダイの繁殖期は基本的にすでに終わっていると思われ、通常は初夏の頃がピークだ。
しかし、どうも擬似産卵をほぼ1年中行なっているようなのだ。
先日も午前中のガイド中に産卵行動を見かけたのだが、メスのお腹はまったく膨らんでおらず、産卵時に精子による白濁もまったく見られなかった。
今日は午後の遅い時間にエントリーしたのだが、やっぱり今日も擬似産卵が見られた事から、どうもこれは1日中行なっているようだ。

今日もやっぱり、メスのお腹はまったく膨らんでいない上に、白濁も見られず、同じメスと何度も擬似産卵しているようだ。
それまで静かに摂餌していたオスが何かの拍子にいきなり何匹ものメスと産卵行動を始める。
それは5分くらい続き、ある時ピタっと止まる。
僕の約60分くらいの観察時間中、そのような産卵タイムが2回あった。

単純に考えて、多分、これは定期的に擬似産卵に誘うことにより、メスの性転換を抑制するための行動なのだろうと想像できるが、同じ仲間のケラマハナダイやキンギョハナダイ、フタイロハナゴイなどではここまで明確な産卵行動によるメスへの抑制は見られない。
通常、ハナダイ類のメスへの抑制行動というと、単に求愛を定期的に行うくらいのものだと思うのだが、スミレナガハナダイは完全に産卵と同じ行動をとり、メスもその気になって積極的に体をオスに絡みつけているのが面白い。
つまり、オスの抑制行動に逃げることもせず、メチャ協力的なのだ。(笑)

という訳で、実際の産卵ではなく、擬似ではあるけど産卵の瞬間の雌雄の絡みつきを撮影するのだが、なかなか思うような絵が撮れない。。。(^^;)
よっしゃ!!!と思ってモニターを確認すると後ろ向きだったり、全然巻き付いていなかったり、シャッターを押すのが早すぎてオスがメスに巻き付く前だったり、完璧!!と思うとピントが合っていなかったり。。。(ーー;)
う~ん。。。明日も行こうかな。。。
でも、このポイント、メチャクチャ、エントリーが大変なんだよなぁ。。。(・_・;

ショット1
ショット1
ショット2
ショット2


ショット3
ショット3
ショット4
ショット4


ショット5
ショット5
ショット6
ショット6


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モニタリング1000サンゴ調査 一湊タンク下

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 22.5℃
【透明度】 15m
【海況】 やや時化気味
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 14:07-15:59
【潮まわり】 07:52 94cm 干潮 / 14:23 181cm 満潮 / 長潮(月齢:8.9)
【日の出・日の入】 日出06:59 日没17:16

今日はようやく晴れた!!
ここ1週間、天気は連日の雨で、海も時化気味の状態が続き、真冬の屋久島を思わせるような状況だった。
環境省のモニタリング1000(サンゴ)におけるホームグラウンド・一湊タンク下の調査をずっとやりたかったのだが、ワイド撮影が必要なこともあってなかなか実施できずにいた。
まだ多少は透明度が悪そうな感じがしたけど、今日は思い切って実施する事にした。

毎日、ウネウネの海でマクロ三昧な日々が続いていたので、ワイド自体が久しぶり!!(^^)
やはり多少は濁りがあって、ちょっとした浮遊物も浮いていたけど、調査目的の撮影ならまったく問題なし!!

被度調査などはほとんどスタッフに任せ、僕は毎年定点撮影している調査範囲内の数箇所を順番に回りながら撮影する。。。
以下は左側が昨年(2010年)、右側が今年(2011年)のサンゴの様子。
ほぼ同じ位置から撮っているのだが、何かちょっと狂ったみたい。。。
まっ、いっか。。。(^_^;)

2010年 ハナガタサンゴの仲間が群集する-6m付近
2010年 ハナガタサンゴの仲間が群集する-6m付近
2011年 ハナガタサンゴの仲間が群集する-6m付近
2011年 ハナガタサンゴの仲間が群集する-6m付近

このブログでも何回も言っていたけど、一湊タンク下の浅場中心付近に位置するウスサザナミサンゴとハナガタサンゴ類が群落するエリアは年々、荒廃しつつある。
原因はポイント全体の泥化だと僕は思っているのだが、ハナガタサンゴ類に関しては明らかに華やかさは落ちていて、死んだ箇所も毎年少しづつ増えていっている。
今年はさらに昨年死んだ箇所に大きな海藻が生えているのを良く見かける。
これは写真からもよく分かる。

2010年 ハナガタサンゴの仲間1
2010年 ハナガタサンゴの仲間1
2011年 ハナガタサンゴの仲間1
2011年 ハナガタサンゴの仲間1

2010年 ハナガタサンゴの仲間2
2010年 ハナガタサンゴの仲間2
2011年 ハナガタサンゴの仲間2
2011年 ハナガタサンゴの仲間2

2010年 ハナガタサンゴの仲間3
2010年 ハナガタサンゴの仲間3
2011年 ハナガタサンゴの仲間3
2011年 ハナガタサンゴの仲間3

上記の写真3枚からはあまり変化を感じないかもしれないけど、これは撮影ポイントが悪いせい。
もう少し上層から全体を俯瞰するような撮り方で撮らないと、推移が分かり難いな。。。と思った。
来年からはもう数カ所、上層から全体を俯瞰できる撮影ポイントを増やそうと思う。

年々、荒廃していくのが目に見えて分かるハナガタサンゴ類に対し、ウスサザナミサンゴは割と泥に強いと思っていたのだが、今年は大きく荒れた。
シーズン前の冬の時化で大きく壊された群落は、シーズン中はずっとそのまま推移。
このウスサザナミサンゴ群落は3年前にボートのアンカーを引きづって大破させてから、一度復活しつつあって安心していたのだが、やっぱりあの影響で弱くなってるのかな。。。(・_・;
もう少し観察を続けたい。

2010年 ウスサザナミサンゴ群落
2010年 ウスサザナミサンゴ群落
2011年 ウスサザナミサンゴ群落
2011年 ウスサザナミサンゴ群落

2010年 ミドリイシの仲間
2010年 ミドリイシの仲間
2011年 ミドリイシの仲間
2011年 ミドリイシの仲間

ミドリイシ類は割と元気だ。
白化サンゴもいくつか目にしたが、これは真夏の高水温のせいではなく、ここ最近、水温の低下時に白化したもの。
1年に1回、モニタリング1000の時にしかそのポイントに入らない方が調査員を務めるエリア(全国には結構あるみたい)だと、この辺の判断を誤る気がする。。。(^_^;)
僕らのようにほぼ毎日のように入り観察しているモニタリング・エリアと1年に1回調査のためにしか入らないモニタリング・エリアとでは当然、精度も大きく変わってくる。
環境省は、まさかこれを比較材料にするつもりだろうか。。。怖い。。。(・_・;

僕はほぼ毎日のように入り観察しているモニタリング・エリアと1年に1回調査のためにしか入らないモニタリング・エリアとでは、例え後者を科学的な物の見方ができる方(例えば学者さんとか。。。)が担当していたとしても、やはり前者の精度にはとうてい足元にも及ばないと思う。

全国すべての調査ポイントに誰かしら毎日入るようにするのは実質無理な話なので、こうした精度の違いは仕方がない。
でも「仕方がない」で済ませてしまうのではなくて、やり方はいくらでもあるような気がする。

全国には毎日のようにそのポイントに潜り、状況を時間軸で正確に把握している現地ダイビング・ガイドは沢山いる。
こうしたガイドを組織化して調査を行うことだって、可能な気がする。

よくモニタリング1000は続けることに意味がある、と言われているけど、地元に密着した現地ガイドのような人間なら、年に1回調査のために足を運ぶのとは訳が違って継続性はさらに高まる気がする。
しかもデータは正確。
年に1回調査のために足を運ぶ方には労力的に大変だと思われるもっともっと高度な調査内容でも低い労力でこなせると思う。
なぜなら毎日入っている訳だから、調査日前にはある程度、簡単な調査項目は終わってしまっているようなものだからだ。

毎年思うのだけど、モニタリング1000って年に1回調査のためだけに足を運ぶ方向きの調査方法だな。。。ってつくづく思う。


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テンション低っ!

【ポイント】 一湊タンク下No.2
【水温】 22.6℃
【透明度】 20m~
【海況】 やや水面バシャバシャ
【天候】 雨
【潜水時間帯】 14:36-16:26
【潮まわり】 05:46 60cm 干潮 / 12:31 186cm 満潮 / 18:52 99cm 干潮 / 小潮(月齢:6.9)
【日の出・日の入】 日出06:57 日没17:16

今日も朝から雨でテンション低め。。。(笑)
昨日はやや北側に触れていた北東の風で一湊湾内はやや時化気味だったけど、今日は完全に北東になったようで湾内はまずまずの凪ぎ。
午後から重い足どりで海へ。(笑)

すごく暗いんだけど、何だかんだ言って透明度はあまり悪くないんじゃないかと思う。
よく見れば30m先も何となく見えているような気が。。。

水温が下がると、アオチビキが湾内に群れ単位で入り込んでいるのがよく見られるようになる。
これって繁殖が関係しているのではないかなぁ。。。とか思ったりしたけど、それらしい行動はまだ見ていない。
好奇心旺盛な魚で、ダイバーが近づくとみんなで寄ってきて怖い。。。(笑)

どんどん魚の活性が下がりつつあるけど、八放サンゴの仲間は元気でどれもみんな盛んに摂餌している。
そこに何か目玉のある生物(つまり魚や甲殻類。。。笑)が着いていないかな。。。と探すのだが、なかなか見つからない。(ーー;)

ボクヲマモリタマエ
ボクヲマモリタマエ
フトヤギの仲間
フトヤギの仲間


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D300が返ってきたけど。。。

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 23.0℃
【透明度】 20m
【海況】 時化気味
【天候】 雨
【潜水時間帯】 14:53-16:30
【潮まわり】 11:36 193cm 満潮 / 17:42 102cm 干潮 / 小潮(月齢:5.9)
【日の出・日の入】 日出06:56 日没17:16

修理に出していたD300が返ってきた。

今日は朝から大雨だ。
こんな日はテンションが低い。(^^;;

ホシゾラワラエビ
ホシゾラワラエビ
エントリーさえすれば海の中では楽しい事が待っていて、結局、長潜りになる事が多いのが常なのだが、今日は正直イマイチだった。
原因はカメラの視度が狂っていたこと。
修理から返ってきたカメラは設定がメチャクチャ変えられていて、一番困ったのが視度が変わっていた事だ。
ピントがまったく見えねぇー(ーー;)
さすがに水中でハウジングの外から視度は調整できない。

今日は折からの悪天で水中は真っ暗。。。
ただでさえ視界が悪いのに、ピントが見えない状況に水中でイライラ。。。(笑)

自然の中でイライラしているともう全然ダメ。
いつもはフレンドリー(に見える)魚たちも僕のイラつきを感じるのかメチャ逃げていく。

こんな時はエアーも早くて(笑)、14Lを背負っていて90分ギリギリもったという感じ。(・_・;


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冬の風物詩・テングダイ

【ポイント】 横瀬/一湊タンク下No.2
【水温】 23.1℃/23.3℃
【透明度】 20m/20m
【海況】 凪ぎ
【天候】 雨
【潜水時間帯】 9:33-10:23/11:30-12:31
【潮まわり】 04:06 19cm 干潮 / 10:46 202cm 満潮 / 16:42 101cm 干潮 / 中潮(月齢:4.9)
【日の出・日の入】 日出06:55 日没17:16

Kさん夫妻の最終日。
結局、天気には恵まれなかったけど、海況は3日間とも最高によかった!!(^^)
連日、ベタ凪ぎだし、この時期としては透明度もまずまず。
Kさん夫妻も十分に楽しんで頂けたようで、本当に良かった~!!!
次回はぜひベストシーズンの屋久島の海に潜ってもらいたいな。。。

1本目はもしかしたら今年最後になるかも知れない横瀬へ。。。
やはり水温が下がってからの横瀬には例年通りテングダイが現れる。
テングダイは冬の風物詩だ。

3匹のテングダイが定位置で浮いていて、そこに屋久島では稀なトサヤッコのハーレム。
何か伊豆諸島の海みたい。(笑)
コガネスズメダイとヒマワリスズメダイの混在っぷりも凄かった。

2本目はタンク下の沖へ。
この時期になってもヤクシマキツネウオのオスは婚姻色バリバリだ。
というか、ほぼ1年中、ヤクシマキツネウオのオスは求愛しているのが面白い。
幼魚が見られるのは初夏だけなのに。。。ほんと不思議だ。


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スミレナガハナダイの産卵???

【ポイント】 一湊タンク下No.3/お宮前/一湊タンク下No.1
【水温】 22.8℃/22.7℃/22.8℃
【透明度】 30m/30m/25m
【海況】 凪ぎ
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 9:38-10:24/11:32-12:35/14:15-15:17
【潮まわり】 09:59 212cm 満潮 / 15:49 98cm 干潮 / 中潮(月齢:3.9)
【日の出・日の入】 日出06:55 日没17:17

Kさん夫妻の2日目。。。
今日からはホームグラウンドの一湊湾内をご案内。

2本目のお宮前ではスミレナガハナダイの産卵行動(らしきもの)が激しかった。
オスはバリバリの婚姻色で繰り返しメスとお腹を合わせて産卵する。

この光景はナゼかよく午前中(10:00-12:00くらい)に見られるのだが、精子の白い濁りなどはまったく見られないので、本当に産卵しているかどうかはちょっと分からない。
でも、確実にメスも積極的にお腹を合わせてきており、行動だけを見ていると間違いなく産卵。。。(・_・;
しかし、通常ハナダイの仲間は夕方に産卵する種類が多く、メスのお腹もそれほど膨れてはいないので、多分、擬似なのだと思うけど。。。

仮に擬似だとしたら何の理由があるんだろ?
メスにも嫌がっている雰囲気はなく、他のオス(合計3匹いる)との抗争激しい。
試しに夕方に見てみたいのだが、なかなか機会がない。。。(^_^;)

それにしても25℃以下の低水温時のスミレナガハナダイのオスの婚姻色は歌舞伎役者のような隈取り模様が凄くて撮影意欲をそそる。
久々に徒歩でお宮前エントリーしようかな。。。


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ダイビングだけを目的に来島するゲスト

【ポイント】 オツセ/オツセ
【水温】 23.5℃/23.4℃
【透明度】 20m/20m
【海況】 凪ぎ
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 13:45-14:47/15:58-17:00
【潮まわり】 09:14 221cm 満潮 / 15:01 95cm 干潮 / 中潮(月齢:2.9)
【日の出・日の入】 日出06:54 日没17:17

今日のゲストはダイビングだけを目的に3日間の日程で来島されたKさん夫妻。
一応、解説しておくと、屋久島という島はダイビングだけが目的で来島される方は非常に少なく、たいていは観光メインなのです。。。(^_^;)
ダイバー目線で見ると、ちょっと変わった島なのかもしれない。
そんなゲストも常連さん以外では超久しぶりだ。(笑)

この時期は水温も透明度もピーク時と比べるとかなり落ち込んでいるが、ダイバーがまったくいない海でのんびり潜れるのはいいかもしれない。
3日間あれば主だったポイントは一通り回れる。

明日からは北東が強く吹く予報だったので、凪ぎているうちに今日は永田・オツセへ。。。
ちょっとは時化気味を覚悟していたけど、ベタ凪ぎで快適な2本だった。
水中はちょっと暗かったけど。(^_^;)


Filed under: オツセ

浅場にずっといて首が痛い。。。

【ポイント】 川(No.3)
【水温】 22.5℃
【透明度】 5m
【海況】 凪ぎ
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 13:46-17:03
【潮まわり】 08:30 228cm 満潮 / 14:17 91cm 干潮 / 19:46 228cm 満潮 / 中潮(月齢:1.9)
【日の出・日の入】 日出06:53 日没17:17

今日は先日、常連ゲストGさんと潜って面白かった川(No.3)の汽水域へ。
前回のGさんの写真で、ここの泥ハゼが面白いと感じたので、まずはどんなハゼが、どれくらいの頻度で見られるのかを一通り把握してみる事にしたのだ。

今日は曇りで水中はちょっと暗かった。
エントリー直後はいっぱいいっぱいに潮が引いていたのでサーモクラインが凄かったのだが、入っているうちに満ちてきてサーモクラインもそれほど気にならない状況に。
最大水深が4.2mしかない上に12Lを背負っていたので3時間半近く粘れたが、Gさんが撮ったようなハゼがなかなか撮れなかった。
どいつもこいつも一瞬で引っ込む!!
姿を確認する前に引っ込むから粘る気にもならない。。。(-o-;
また、もう少し明るい時に来てみようかな。

まず把握したいのが、どんなハゼが、それぞれどれくらいの頻度で生息しているのかという事なので、片っ端から写真を撮っていったのだが、途中で気づいたことが。。。
警戒心が薄いハゼは容易に撮れるので当然、沢山数を沢山カウントする事ができる。
逆にスグに隠れてしまうような警戒心の強いハゼは撮るどころか、姿さえ見ることなく(正確にはパッと引っ込むところだけを確認(笑))終わるので、種類が分からず、もちろんカウントできない。。。

前者のハゼはインコハゼ、クロコハゼ、カワアナゴなどだ。
先日Gさんが撮ったカマヒレマツゲハゼやクチサケハゼなんて3時間以上もいて、それぞれ1-2匹しか撮れなかった。
だからといって、当然、前者が優占していて、後者は少ないとは言い切れない。

多分、近づくとパッと隠れてしまうのは後者のハゼたちなのだろう。。。
カマヒレマツゲハゼなんてGさんは超接写して、正面どアップや眼上の棘をクッキリ写していたのだが、あれはどうやって撮ったのだろうか?(・_・;
とてもそこまで寄れる気がしない。。。(笑)

いずれにしてもインコハゼ、クロコハゼ、カワアナゴなどは超優占種である事は確かだけど。。。
いったい、何枚撮っただろ。。。(笑)

幼~若魚のステージのハゼもいた。
インコハゼの幼魚なんて、最初は「おっ!新たなハゼ!!」とか喜んだけど、よく見りゃインコハゼの幼魚だった。
クチサケハゼの若魚には成魚時のトレードマークでもある目の下の黒く濃い垂れ線がないので、最初は分からなかったけどこれもよく見れば思い切り口裂け。。。(^_^;)

クチサケハゼの若魚
クチサケハゼの若魚
インコハゼの幼魚
インコハゼの幼魚

最優占していると言ってもいいクロコハゼは変幻自在だ。
体色はコロコロ変わるようで、撮る個体の状態によって体色が全然違う。
ここまで違うか???と驚くほど。

クロコハゼは何種かを混同している可能性があるという情報もあるけど、とりあえずこのエリアにいる連中はみんな同種っぽい。

クロコハゼ1
クロコハゼ1
クロコハゼ2
クロコハゼ2

クロコハゼ3
クロコハゼ3
クロコハゼ4
クロコハゼ4

クロコハゼ5
クロコハゼ5


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アユの産卵はまだ始まってないみたい。。。

【ポイント】 川(No.2)⇒一湊港内
【水温】 23.8℃
【透明度】 5m(港内)
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 15:05-16:59
【潮まわり】 07:46 231cm 満潮 / 13:33 88cm 干潮 / 19:04 233cm 満潮 / 大潮(月齢:0.9)
【日の出・日の入】 日出06:52 日没17:17

今年もそろそろアユの産卵の季節。。。
毎年12月くらいが産卵の時期だと思っていたのだが、昨年は近所の川では12月の時点ですでに終わったかのような状況だったので、今年は少し早めに見に行ってみようと考えていた。
まずはその前に産卵観察の実績のある川(No.2)に行ってみた。

しかし、いつもの瀬には1匹もアユはおらず、寂しい限りの状況だった。。。(・_・;
もしかしたら、もう少し上流でやっているかも?とも思ったけど、そのまま下流に降りて河口の調査に切り替えた。
12月に来島予定のKさんのリクエストでもあるホホワキュウセン(河口や港内でたまに見かけるベラ)を探すのが第一目的だったのだが、水面から水底まですべてがサーモクラインでユラユラ&モヤっとしており、何も見えな~い!!!!

アマミイシモチの若魚
アマミイシモチの若魚
スグにエクジットして、結局、いつもダイビングで使っている港に停泊中の久栄丸で真下(泥底)で遊んだ。(笑)
入ってスグに久栄丸で真下で見なれないテンジクダイが群れていた。
アマミイシモチに似ているけど、何か体高が低いなぁ。。。と思って、一応撮っておいたのだが、帰ったからよく見ればやっぱりアマミイシモチかも。(^^;)
幼~若魚のステージではこんなものなのかも。。。

今日の一湊港内はかなりニゴニゴ状態で、ほとんど前は見えない状態。。。
何やら泥ハゼは沢山いたようだけど、近づくと何かが引っ込むという感じ。。。(^^;)

何とか確認できたのは、カマヒレマツゲハゼ、ホシハゼ、ホホベニサラサハゼ、タカノハハゼ、サラサハゼ、クツワハゼ、ツムギハゼなどなど。。。
特にサラサハゼやホホベニサラサハゼんどは多かった。
泥底のハゼ類はほぼまったく確認は不可能。。。(笑)

ホホベニサラサハゼ(オス)
ホホベニサラサハゼ(オス)
ホホベニサラサハゼ(メス?)
ホホベニサラサハゼ(メス?)

ツムギハゼ
ツムギハゼ
タツノオトシゴの仲間
タツノオトシゴの仲間


Filed under: 川(No.2), 一湊港内Tagged with: , , , , , , , ,

今日もいない。。。

【ポイント】 元浦
【水温】 23.4℃
【透明度】 15m
【海況】 やや時化気味
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 10:21-12:04
【潮まわり】 07:01 229cm 満潮 / 12:50 86cm 干潮 / 18:23 231cm 満潮 / 大潮(月齢:29.3)
【日の出・日の入】 日出06:51 日没17:17

今日は午前中に元浦へ。
引き続き、前日ちらっと見かけたオヤビッチャのシリテン・タイプの成魚群れを探した。
結論から言うと、今日も見つからなかった。
途中でオヤビッチャの成魚(若い)を数匹、若魚群れを数匹見ただけだった。

おかしいなぁ。。。
そもそも元浦にはオヤビッチャ(だと思っていた)のもの凄い数の群れがあるはずなのだが、それさえも見当たらない。(・_・;
あんなにいたオヤビッチャたちはどこに行ってしまったんだろ?

エントリー口付近に数匹、シリテン・タイプだと思われるクリーム色に見える子たち(若魚)がいたので、片っ端から撮ってみたら、ほとんどはオヤビッチャ・タイプだった。
もう2タイプを肉眼で見分けられる自信がついていただけに、ちょっとショック!
若魚をしかも、明るい極浅な場所で見るとちょっと識別が難しくなる。
明るい場所ではオヤビッチャ・タイプも淡いクリーム色の体色なのだった。

さらに下の写真を見てもらえば分かるのだが、明るい極浅な場所では、もう完全に側線の上の鱗の数(列数)を数えないと若魚は識別が不可能なくらいに似ている。。。(-o-;

オヤビッチャ・タイプの若魚(側線上の鱗は3列)
オヤビッチャ・タイプの若魚(側線上の鱗は3列)
シリテン・タイプの若魚(側線上の鱗は2列)
シリテン・タイプの若魚(側線上の鱗は2列)

最後に浅場にたまるオヤビッチャのチビ群れで幼魚も調査しようと思っていたのだが、風が北東に変わったようでいきなり水面付近がバシャバシャし始めた。。。
とてもじゃないけど、浅場での幼魚撮影は無理っ!!
幼魚で見ればまた面白い事が分かるのかも。。。


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予想外に面白かった汽水域

【ポイント】 川(No.2)/川(No.2)
【水温】 22.4℃/21.4℃
【透明度】 10m
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 9:30-12:00/12:30-13:40
【潮まわり】 06:14 223cm 満潮 / 12:05 85cm 干潮 / 17:42 228cm 満潮 / 大潮(月齢:28.3)
【日の出・日の入】 日出06:50 日没17:18

今日は1本目は川(No.2)の汽水で、2本目は北部に帰って元浦で!とGさんと計画していたのだが、蓋を開けてみたら川(No.2)の汽水が予想外に面白く、結局1本目は3時間近く潜っていたため、すでに北部に戻って潜る時間はなくなってしまった!!(笑)
結局、タンクチェンジしてスグに、2本目も川(No.2)の汽水にエントリー。(^^;)

汽水域はいつもそうなのだけど、今日も水底と水面付近で水温が5℃も違った。(・・;)
しばらく水の冷たい水面付近で撮影していて、その後、温かい水底付近に下りるとそこは天国!温か~い!(^ー^)
と言っても、水底でも23℃しかないんだけどね。。。(^_^;)

ヤエヤマノコギリハゼ
ヤエヤマノコギリハゼ
もともとはGさんのリクエストであるヤエヤマノコギリハゼが目的だったのだが、ちょうど彼らのいる環境にサーモクライン(水温の大きく違う水が混在する時にできる水の層)があり、ちょっとでも動けばモヤっとしてしまい全然撮れない。。。
このエリアには他に定番のクロホシマンジュウダイやテングヨウジも沢山いた。
テングヨウジは抱卵中のオスも多かった。

水底にはオキフエダイやゴマフエダイ、クロホシフエダイ、ニセクロホシフエダイなどの幼魚が沢山いて、僕がこれにハマっている間に、Gさんはいろいろと見つけていたようだ。
屋久島では成魚は非常に稀なスジモヨウフグ(過去に2-3回観察記録があるくらい)の幼魚が、ここでは沢山見られたようだ。
こうした環境ではフグ科の幼魚はよく見られるのだが、スジモヨウフグの幼魚が沢山いたのには驚いた。

Gさんが撮った写真の中に僕も初見のイトヒキサギが含まれていた。
すげ~!!
河口環境では割と多いのかも知れないけど、普段はあまり入らないのでその価値はよく分からないが(笑)、一応、初記録だ。

スジモヨウフグのチビ
スジモヨウフグのチビ
イトヒキサギ
イトヒキサギ

北限かな?インコハゼ
北限かな?インコハゼ
Gさんは主に水底のハゼにハマっていた。(^^;)
この辺の水底は砂泥になっているため、当然ハゼ類は多い。
でも、いつ来ても水面直下の魚たちや多種多様なフエダイの仲間に心を奪われてしまい、泥ハゼたちにまで気がいかなかったのだが、水底の泥環境はマングローブのそれと似ていて様々な北限であろうハゼ類が沢山いた。(どれもかなり地味だけど。。。)

帰ってからGさんの写真を見ていたら、何かこれらのハゼ類を一度整理してみたくなった。(^^;)
実は屋久島には数年前までハゼを中心に研究する宮内庁の生物学研究所の方々が御採取に来られていて、ハゼは西表島並みにかなり整理されているはず。。。
しかし、宮内庁の生物学研究所の方々はなかなか結果(整理して論文にするなり、リスト化するなりして発表する事)を出してくれないため、未だに屋久島には普通に生息していても学術的には正式な記録がない事になっているハゼも多い。

多分、屋久島のハゼを整理すれば、きっと生物地理学的に見ても面白い結果が分かるに違いない。
この冬は何をテーマに潜ろうかなぁ~なんて考えていたけど、ハゼをやってみようかな。。。
ようやく重い腰を上げる時がきたか。。。(笑)

カマヒレマツゲハゼ
カマヒレマツゲハゼ
クチサケハゼ
クチサケハゼ


不明種1(誰か教えて下さい)
クロコハゼ?
不明種2(誰か教えて下さい)
ニセツムギハゼ?


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また風邪ひいた。。。

【ポイント】 一湊タンク下No.1/一湊タンク下No.1
【水温】 24.1℃/24.1℃
【透明度】 20m/20m
【海況】 凪ぎ
【天候】 雨
【潜水時間帯】 11:40-12:56/14:27-15:50
【潮まわり】 05:24 212cm 満潮 / 11:16 84cm 干潮 / 17:00 220cm 満潮 / 中潮(月齢:27.3)
【日の出・日の入】 日出06:50 日没17:18

冬季の貴重なお客様、常連Gさんとマンツーマンで一湊タンク下三昧。
「ホームグラウンドの海を持って繰り返しそこを潜るのが好き」
「鹿児島の海にこだわりを持っている」
 
Gさんとはそういうダイビングに関する感覚が似ている。

今日も自然な感じで一湊タンク下に2本だ。
そしてエアが無くなるまで潜る。
いつもの僕のプライベート・ダイビングとあまり変わらない。。。(^^;)
しかも、僕もカメラを持たせてもらっているし。(笑)

僕もGさんもいつも同じポイントを潜るわけだから、大きな刺激や変化がなくても楽しめるのだけど、そうは言っても、今日のタンク下は何か刺激が少なすぎた。(笑)
1本目は深場に、2本めは浅場で遊んだのだが、何となく魚影が薄く感じた。。。

変化といえばエントリー口付近にアジの仲間とトウゴウイワシの仲間がたまっていた事くらい。
何やらウジャウジャたまっていた。

何か水面休息中からゾクゾクと寒気がして関節がだるい。。。
帰ってから体温計を当ててみると、やっぱり熱が上がってた。
また風邪をひいたっぽい。。。マジかよ。。。(・_・;

-25m以上での優占種・ダンダラダテハゼ
-25m以上での優占種・ダンダラダテハゼ
まだよく見られるカメンタマガシラ(yg)
まだよく見られるカメンタマガシラ(yg)

ヤジリハゼ
ヤジリハゼ
エントリー口付近には何やら小魚がたまっていた
エントリー口付近には何やら小魚がたまっていた


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シリテンの群れが見つからない。。。

【ポイント】 元浦
【水温】 24.3℃
【透明度】 20m~
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 11:20-13:36
【潮まわり】 05:23 197cm 満潮 / 11:29 82cm 干潮 / 17:28 212cm 満潮 / 中潮(月齢:12.3)
【日の出・日の入】 日出06:23 日没17:42

午前中に1人で海へ。。。
今日は一昨日見つけたシリテンスズメダイ(仮称、以下シリテン・タイプ)だけの群れを観察するために元浦にエントリー。

これまでのシリテン・タイプに関する記事は以下の通り

参考:
11月6日 まさか全部、シリテンスズメダイ(仮称)なのか?(・_・;).
11月8日 オオヒレテンスモドキの産卵.
11月9日 シリテンスズメダイ(仮称)の生息状況と考察.
11月20日 シリテンスズメダイ(仮称)の群れ.

かなり沖の方まで泳いだけど、一昨日見かけた成魚だけの群れが見当たらない。
おまけにオヤビッチャの群れさえも。。。(・_・;
根周りによく若魚サイズのロクセンスズメダイの幼~若魚が溜まっているのだが、そこに数匹オヤビッチャやシリテン・タイプの幼~若魚サイズの子が混じっているのと、ごくたまに若魚サイズの4-5匹の群れに出会ったくらい。
あのシリテンタイプ成魚群れはどこに行ってしまったのだろうか。。。?

シリテン・タイプの若魚
シリテン・タイプの若魚
シリテン・タイプの若魚
シリテン・タイプの若魚

オヤビッチャ・タイプとシリテン・タイプ
オヤビッチャ・タイプとシリテン・タイプ
散々、追い回していたおかげで、もうオヤビッチャ・タイプとシリテン・タイプは遠目で見ても見分けられるようになってきた。(笑)
とにかくシリテン・タイプはクリーム色のスズメダイなのだ。
それとこの元浦というポイントにはシリテン・タイプが混じる割合がいつもの一湊タンク下よりも多い気がする。
もしかしたら、環境による棲み分けがあるかもしれない。
元浦はずっと浅場が続くような環境で、どんなに沖に泳いでも-10mを超える事はない浅いポイント。
オヤビッチャは浅場のスズメダイという印象が強いけど、シリテン・タイプはさらに浅い傾向があるかも。

シリテン・タイプの成魚
シリテン・タイプの成魚
成魚も1匹だけ若魚群れに混じっていた。
これを追い続ければ、一昨日出会った成魚群れにかち合うかも?と思って、後半はずっとこの成魚を追い続けたのだが、結局成魚群れには出会わなかった。。。(・_・;

尾柄部の2つの黒点は幼魚、若魚のステージには無くて、成魚にのみ表れる表徴なのだが、この子はかなり大きいのに黒点はほとんど目立たず、あとでPCで見たら1個だけ黒点らしきものが見られた程度だった。
それからシリテン・タイプは体の1本目の横帯は胸ビレの横を貫通するとされているけど、この子は貫通していなかった。
尾柄部の2つの黒点と1本目の横帯は胸ビレの横を貫通する特徴は、シリテン・タイプの”絶対的な”特徴ではないかも知れない。
つまり、ここで見分けたらシリテン・タイプを認識するのは難しいかも知れない。

とにかくシリテン・タイプは体全体がクリーム色のスズメダイであると言う事。
これだけで見分けられる。

これだけ集中してオヤビッチャを見ていたら、確かにオヤビッチャに2型がある事は確かなのだが、これが果たして別種かどうか?って事は分からない。
あまりにも似すぎている上に明確な棲み分けが見られない事から、遺伝的な多様性である可能性も捨て切れないと思う。
ただ、僕の見る限りでは体の側線の上の鱗の数(オヤビッチャ・タイプ3枚、シリテン・タイプ2枚)はほぼ”絶対的な”特徴として表れているので、形態で分類したらやっぱ別種になっちゃうのかな。。。(^^;)
あと素人の僕ができる事は産卵生態の観察と、明確な繁殖隔離があるかどうかを観察する事くらいしかないかも。

悪魔くん
悪魔くん
悪魔くんがいた。(^^;)
背ビレが2つに分かれている事から、これはスズメダイの仲間ではない。
これは新科、新属、新種に違いない!!!
。。。これが形態による分類の世界。(笑)←もちろん皮肉です。。。(^^;)

何か可愛いかった。(^^)


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