【ポイント】 一湊タンク下No.1/一湊タンク下No.1
【水温】 24.5℃/24.1℃
【透明度】 5m/10m
【海況】 凪ぎ
【天候】 豪雨
【潜水時間帯】 10:15-12:44/17:10-19:09
【潮まわり】 06:41 216cm 満潮 / 13:32 15cm 干潮 / 大潮(月齢:0.5)
【日の出・日の入】 日出05:15 日没19:19
今日は朝からもの凄い豪雨で、家の裏は滝になってるし、道路は川となり完全に冠水していた。。。(・・;)
潜りに行く頃には雨は小雨になったけど、一湊湾内は川からの土砂や泥で真っ茶色!!
実際、1本目なんて水中は一時、透明度1m以下になり、真っ暗。。。!!(・。・;
今日から3日間はそんな悪条件の中でも楽しめる常連ゲストのIさんご夫婦のみ。
当然のように「一湊タンク下」ビーチエントリー三昧が始まる。。。(笑)
Iさんご夫婦のリクエストは一般的なダイバーとはかなり違っている。
何せ「日本一マニアックなダイバー」なので。。。(笑)
リクエストは
1. できる限りまったく同じポイントを繰り返し入ること。(6日間合計12-18本すべて「一湊タンク下」希望、しかも手前の浅場のみ)
2. 時間を気にしないでいいビーチエントリー。(つまり結果的に「一湊タンク下」のみという事になる。。。)
つまり、他にゲストさんがいた場合、まず応える事ができないリクエストなのだ。(笑)
という事で、ゲストがIさんご夫婦だけとなる後半の今日からこのリクエストに応える事ができるようになる。。。(^^;;
そして生物的なリクエストがまた一般的なダイバーとは相当、違う。。。!(笑)
3. 「まだ見た事も聞いた事もないビックリするもの」
ちなみに、この”まだ見た事も聞いた事もない”の主語はIさんだけではない。。。
何とガイドである僕もなのだ!!!(爆)
つまり、Iさんはもちろん、僕も”まだ見た事も聞いた事もないビックリするもの”がリクエストであり、「見た事もなく聞いた事もないもの」はリクエストしようがないので、種名や具体的な動物行動は挙げることができないと言うのだ。(笑)
リクエストされた生物を水族館のごとくテンポよく見せ、撮影アシストしていくガイドが良しとされる今のガイドダイビング・シーンにおいて、このリクエストは。。。
まさか、僕も一緒になって遊んでいいって事???(^▽^;)
うん!そういう事だな!やったー!(^^)
今日の1本目は透明度1mの中、怪しいヘコアユの行動を2時間近く観察。。。(^^;;
先日も怪しいヘコアユの行動を1人で観察したのだが、同じようにこの時期よく見られる求愛だと思われる行動がずっと見られ続けたため、それを最悪の透明度の中3人でずっと追ってた。。。
5匹のヘコアユのうち1匹はメスだと思われるのだが、このメスを4匹のオスが代わる代わるに求愛しながら浅場をずっと徘徊していたのだ。
求愛は頭の先をメスに寄せて、プルプル震えるもので、これは良~く見ないと分からないくらい。(笑)
通常は水底スレスレの辺りを群れで動き回るのだが、この時ばかりはしばしば水底から150cmくらい上がる。
なので、僕はこいつらの産卵は前から放卵放精だと考えているのだが、ゲストI氏夫妻は海藻などへの産みつけ型を主張。
結局、求愛以上のことは観察できなかったけど、何とか解明したいなぁ。。。
前半にはカモハラギンポの面白い行動を観察した。
カモハラギンポのオス(多分)が、お腹の大きなヒゲニジギンポ(屋久島では数は多くない)に求愛しながら、自分の巣穴に招き入れた!!(・・;)
そのままヒゲニジギンポは巣穴の中に入ったまま出てこない。
そこへ時折、カモハラギンポが入り込み、またスグに出てくるという行動を繰り返していた。
巣穴を覗くと真っ赤な卵が産みつけられていたけど、これがヒゲニジギンポの卵であるかどうかは謎。
少なくともカモハラギンポの卵は赤くないので、カモハラギンポの卵ではないと思う。
一見、ヒゲニジギンポが産んだ卵にカモハラギンポが放精しているように見えるけど、巣穴の中は見えないので定かではない。。。
ただ、両種は属も一緒の近似種なので、交雑があってもおかしくはない。
現在、カモハラギンポの幼魚が増える時期なのだが、確かにヒゲニジギンポのような、カモハラギンポのような中間的な幼魚は実はよく見かけるのだ。(これは結構、頻繁に見かける)
2本目はサンセット狙いで遅いエントリー。
一番の目的はタイワンカマスの産卵とヘコアユの産卵だったのだが、相変わらず透明度が悪いこともあって、両方とも全然見つからなかった。。。
何も面白い行動には出会えないまま、エクジットしようとしたら、エントリー口近くにキリンミノカサゴのお腹がパンパンに膨れたメスとオスがいた。
よく見てみるとメスの産卵口からは卵のようなものがすでに見えてる。。。
さすがにエアがすでに50を切っている段階で、しかも昔見たハナミノカサゴの産卵では沖の方に泳ぎだし、沖の中層で産卵するのを経験していたので、これをずっと観察していても産卵を見るのは無理だろう。。。と思っていた。
しかし、こいつらしばらくするとその場で一緒に水底から50cmくらい上昇し、あっという間に産卵してしまった!(19:00→日没20分前)
あっけない幕切れ。。。(笑)
じっくり産卵に至る過程を観察することもできなかった。。。(・・;)
メスは2つの卵塊を産み出し、それは浮遊して流れていった。。。
卵塊は無数の美しい粒が織りなす神秘的なもの。
う~ん。。。何かダラダラと何も面白い行動には出会えないまま終わりそうな1本だったのに。。。(^^;;
「終わりよければ全て良し」とはこの事だな。。。(笑)
Iさんご夫婦も喜んでいた。(^^)
現在、台風3号が近づいており、Iさんご夫婦は早めに帰ろうかどうしようか頭を悩ましている。。。うーん。。。
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