タグ: ウオノエの仲間

ようやくコペを見つけた。。。!(^^;;

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 22.3℃
【透明度】 15m
【海況】 凪ぎ
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 14:48-16:44
【潮まわり】 09:16 79cm 干潮 / 15:19 169cm 満潮 / 若潮(月齢:10.1)
【日の出・日の入】 日出05:20 日没19:08

今日も午後から海へ。。。
前半は昨日同様にジョーフィッシュの卵持ちのオス探し。
しかし、やっぱり卵持ちのオスは見つからず。。。

途中で飽きて、ダラダラと徘徊しながら沖へ。。。(^^;;
鼻先まで出たら何やら潮が速くてビックリ!
心なしか湾内よりも温かい潮が当たっているような。。。んっ???また黒潮が動いている???

現在、一部のダイバーの間で海のパラサイト(寄生虫)が盛り上がっている。
Facebookなどでは様々なカイアシ類(海の寄生虫の多くはこのカイアシ類)の写真がアップされている。
そんな中に誰もが持っているであろう「寄生虫」のイメージ(きっとキモイとかゾッとするようなイメージ?)を根本から覆す可愛くて、綺麗なカイアシ類が沢山いて、これらは「コペ(コペポーダ=カイアシ類)」などと可愛い感じで呼ばれたりしている。。。(笑)

そんな可愛い「コペ」を僕も撮りたいのだけど、これがなかなか見つからない。。。(^^;;
元々小物を探すのが不得意な僕にとって、5mm以下の生物(可愛いコペの多くはそんなサイズ)を探すのは至難の業なのだ。

でも、ようやく見つけた!!!(^^)

ようやく「コペ」を見つけた!!(^^)
ようやく「コペ」を見つけた!!(^^)
コペを拡大!
コペを拡大!

ジュズベリヒトデに着く可愛いコペ!!(体長2-3mm)
体に赤い線が入って何かポップなデザイン。(^^)
同じカイアシ類であるメダマイカリムシ(→君。。。いたのね。。。(・・;)と同じように後ろに2つ卵嚢を持っているメスのようだ。
この卵嚢がウサギの耳のようで可愛い。。。(笑)

この手のカイアシ類は種類も沢山いるようだけど、こいつは前にジュズベリヒトデに付いた写真を見たことがあるので、きっと主にこのヒトデに乗る(寄生する)種類なんだろう。。。

もう1匹いたのに気づかなかった。。。(・・;
もう1匹いたのに気づかなかった。。。(・・;
夢中でシャッターを切っている時は気づかなかったけど、帰ってからPCで見るとこのヒトデの上にはもう1匹乗っていたようだ。(^^;;
卵嚢を持っていないようだけど、メス?それともオス?
よく分からないけど、一回り小さな子がもう1匹乗っていた。
いや~気づかなかった。。。

ストロボが焚かれるたびに、ピコピコ動くのだが、それがまた可愛い。。。
可愛すぎて寄生虫に見えないのだが、このジュズベリヒトデとどういう関係にあるのだろう。。。
ここが一番知りたいところ。

ようやく「コペ」を見つけることができたわけだが、カイアシ類(=コペ)自体は大きなものだったら、さすがの僕でも気づく。(笑)
代表的なのがニセタカサゴに付くウオノエの仲間だ。

ニセタカサゴの腹鰭の辺りに付くウオノエの仲間
ニセタカサゴの腹鰭の辺りに付くウオノエの仲間
屋久島で見られるニセタカサゴ(時にクマザサハナムロも)は全体の約80%が胸鰭の辺りにウオノエという寄生虫の仲間をつけている。
これは最近の話ではなくて、僕が屋久島に来てからの10年、ずっとそんな感じなのだ。
もはやニセタカサゴとこのウオノエの仲間はセットのような感じで捉えていて、むしろウオノエが付いていないニセタカサゴを見かけると「おっ!」と驚くくらいだ。(笑)

寄生虫と言うと他の生物に貼りついて何か悪さをするようなイメージがあるかもしれないけど(実際、ウオノエ類の寄生は、魚類に、貧血・栄養障害・発育阻害などを引き起こす)、ここまで多くのニセタカサゴに付いていたりするとさすがに、悪さをしているどころか、何やら共生しているようにも感じる。
ほとんどのニセタカサゴがこの寄生虫を付けているだけに、仮に悪さをしていたとしたら、ここまで多くのニセタカサゴが毎年のように見られ、栄華を誇る事もないのではないだろうか。。。?

これは多分、寄生というよりは助け合いの共生の関係にあるのではないかと疑っているのだが、どういう関係にあるのかは未だに分からない。

何やらウオノエにヒドロ虫がついている。。。
何やらウオノエにヒドロ虫がついている。。。

「ニセタカサゴに寄生するウオノエの仲間に寄生するヒドロ虫の仲間」(笑)
「ニセタカサゴに寄生するウオノエの仲間に寄生するヒドロ虫の仲間」(笑)

写真のニセタカサゴに付くウオノエの仲間にはさらにヒドロ虫が棲みついている。。。

「ニセタカサゴに寄生するウオノエの仲間」

。。。じゃなくて、

「ニセタカサゴに寄生するウオノエの仲間に寄生するヒドロ虫の仲間」(笑)

昨日、今日とあるホンソメワケベラのクリーニングステーションにはこいつがずっと居座っている。
他のニセタカサゴは寄ることもできないのに、こいつは近づいてもまったく逃げない。
それよりもホンソメのクリーニングを受けたくて、受けたくて仕方がないのだろう。

ヒドロ虫が着いてしまうという事はこのウオノエの仲間はかなり弱ってきているのではないかと想像できる。(ヒドロ虫の基部には藻のようなものも生えている)
実際、このウオノエの仲間は何やら病的でフラフラしながらたまに落ちそうなったりしていた。

これはあくまでも推測でしかないのだが、寄生しているウオノエの仲間が元気であればニセタカサゴも元気でいられるのに対し、ウオノエの仲間が弱ってくるとニセタカサゴも体に変調をきたすのではないだろうか?(例えば他の微小な寄生虫が着きやすくなるとか。。。)
つまり、ニセタカサゴとウオノエの仲間の関係は寄生でも片利共生でもなく、相利共生に近い関係だったりするのではないかと思ったりしている。。。

いずれにしても両者は運命共同体的な関係にある気がする。。。
具体的にどんな関係にあるのだろう。。。?
メチャ知りたい!!!!!

2つの寄生性カイアシ類を挙げたけど、それぞれ宿主とどういう関係があるのか具体的な事は正直よく分からない。
宿主と寄生虫の関係は面白く、興味深いものが多い。
多分、この具体的な関係を知ったらもっともっと寄生虫は面白くなると思うんだけど、調べる方法がよく分からない。。。(・・;)
フィールド観察では無理かな?(・。・;

僕は生物間の、また自然界の「つながり」とか「共生」が大好きで(笑)、写真撮影のテーマの1つでもあるのだが、カイアシ類はこの「つながり」や「共生」を分かりやすい形で示してくれるのがいい。
すべての生き物はつながりあって、支え合って生きている。
カイアシ類の存在はそれを僕らに教えてくれる。


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あらら。。。空振り!( ̄□ ̄;)!!

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 25.2℃
【透明度】 20m
【海況】 凪ぎ
【天候】 雨
【潜水時間帯】 4:24-6:42
【潮まわり】 03:03 100cm 干潮 / 08:35 219cm 満潮 / 15:17 26cm 干潮 / 中潮(月齢:3.5)
【日の出・日の入】 日出05:16 日没19:23

朝に弱い僕が超早朝の3日目。。。(笑)
今日も3時半に起きて、4:20くらいのエントリー。

今日は今までで一番遠いので(といってもスグそこ-11m)、寄り道せずに真っ直ぐ現場へ。
念には念を入れて、一応、巣穴に光が当たらないような場所で、まずはテスト撮影。
45°ファインダーの覗き具合をチェックし、露出を確認。
腕の固定場所やカメラを向ける位置をチェックして、ターゲットライトを点ける。。。

しばらくファインダーを覗いたままじっと待つこと5-6分。。。4:36には卵をくわえず巣穴から顔を出してきた。
どのジョーもそうである事が多いのだけど、朝行った時点では巣穴の蓋は開いている事が多い。
多分、もう起きているのだと思う。

卵をくわえて出てきたところ。。。
卵をくわえて出てきたところ。。。
そしてしばらくいつものようにパクパクし、一旦引っ込んだ後、スグに卵をくわえて出てきた。
お~!!!!!やっぱスゲー!!!!
大量に卵をくわえて出てきたのだ。
昨日は巣穴の奥深くで卵があるのを確認しただけなので、ここまで大量の卵だとは思わなかった。(¨;)
いや~これは期待できる!!と思い、ワクワク、ハッチアウトの瞬間をファインダーを覗きながら待っていると、4:42には最初の稚魚が飛び出した!
その後も頭を振りながら孵化を促し、その度に少しづつ稚魚が旅立っていったのだが、1-2分もすると引っ込んでしまった!!!

えっ???

十数匹孵化させて今日は終わり。。。えっ?マジ???(¨;)
十数匹孵化させて今日は終わり。。。えっ?マジ???(¨;)
まだ十数匹くらいしか孵化してないのに。。。(¨;)
次に顔を出した時には卵をくわえずに出てきた。
そのまま、またくわえ直してくるかもしれないと、ひたすら待つこと20分。。。もう辺りは完全に明るくなり、ここからハッチアウトするとは思えないくらいの状態に。。。( ̄□ ̄;)!!
なんと空振り!!!

結局、今日はほとんど孵化しなかったのだ。
くそー明日も早朝か。。。はぁ。。。(¨;)

その後、その場で40-50分くらい、全然引っ込まず、餌を摂ることに一生懸命なこのオスを被写体にして、露出やストロボ光の強さ、構図なんかをチェック。
明日に備えた。。。(笑)

屋久島ではニセタカサゴ10匹中9匹には必ず付く寄生虫
屋久島ではニセタカサゴ10匹中9匹には必ず付く寄生虫
一湊タンク下で最も多く見られるグルクンの類はニセタカサゴだ。
このニセタカサゴの約9割は必ず喉元に寄生虫を付けてる。

ウオノエの仲間だと思うけど、口の中ではなく、必ず喉元。
毎年のようにほとんどの子が付けているだけに、あまり害もないのだろう。。。
その証拠に、相変わらず、ニセタカサゴは毎年のように多く見られる。

もしかしたら相利共生???
だとしたら、どんな契約を結んでいるのだろうか。。。?
ちょっと調べたら面白そうだ。(^^)


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