【ポイント】 一湊タンク下No.2
【水温】 21.1℃
【透明度】 20m
だいぶ凪ぎた。
海の中も浅場はやや白く濁っているけど、15-20m先は見えている。
沖に出ると白濁りも多少良くなって、いい感じ♪
今日はイトヒキベラ属の一種(通称・イトヒキベラX)とTheイトヒキベラの交雑の決定的証拠を押えようと-20mぐらいのところにあるイトヒキの里へ。。。
イトヒキベラ属の一種(通称・イトヒキベラX)は今のところ、「う~ん。。。別種。。。かもね?」というレベルで扱われている子たちだ。
Theイトヒキベラと形状(形)はよく似ているのだが(というかほぼ一緒らしい)、普段の体色はまったく違う。
魚はコロコロ体色を変えるのが普通なので、フィッシュウォッチングをする時、体色や模様で識別してはいけないというのは常識だが、このイトヒキベラXの体色はそんなレベルではなく、はっきりとTheイトヒキベラとは違うのだ。
それは稀な突然変異という話でもない。
屋久島だったらどこにいっても見られる体色なのだ。
また同じ個体がどっちにでも体色を変えているわけではなく、完全に個体差なのだ。
そして水中でははっきりと2パターンある事しか認識できないが、家に帰ってよ~く画像で細部を見てみると。。。
この細部の体色の違いでその中間的な体色にも見える個体がいたりする。
それらの写真を並べて見るとまるで同じ個体の体色変化の様子を連続写真で見ているような感じになってしまう。
しかし、これは同じ個体の体色変化ではなく、個体差なのだ。
つまり”屋久島のTheイトヒキベラには様々なパターンの体色”が見られる、という事になるのでは?というのが最近の僕の見解。(遺伝的な差異があるという事)
またそのバリエーションの幅は大きく、下手すると別種だと言いたくなるような差なのだ。
これは、「この2種は同種」とかいう簡単な話ではなくて、イトヒキベラXは他の海域ではそれほど多く見られるものではないらしいので(屋久島ではこの体色パターン(イトヒキベラX)が頻繁に見られる)、いかに屋久島の海が「遺伝的多様性」に満ちているか?をあらわす良い例のように感じる。
ちなみに証拠写真は無いがこの2パターンは思い切り日常的に交雑している。
その証拠を押えたかったのだが。。。
さすがに繁殖期のピークは終わっているので、今日は産卵自体がまったく見られなかった。
この時期のイトヒキベラのオスはヒレを全開にしてオス同士で側面を見せ合う行動がよく見られる。
今日も頻繁に見られたのだが、やっぱりこの2パターン(イトヒキベラ属の一種(通称・イトヒキベラX)とTheイトヒキベラ)同士でもこの側面誇示行動は見られた。
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