第1回NEWパッチリーフ調査~♪

【ポイント】 一湊タンク下
【水温】 23.5℃
【透明度】 15m
最近、ついつい寝ちゃって翌朝の更新が普通になってきてる。。。(=_=;)
今日はゲストが皆、観光に出てしまったので、僕は早速例のnewパッチリーフの調査に出かけた。
どうせ雨空だし、まずはマクロレンズを着けて魚種を調査だ~!!と張り切っていたら、何やら太陽が出てきた。。。
マジっすか。。。
これから天気の悪い日はまだまだ続くというのに、実は今日ってワイドでこのパッチを撮るチャンスだったのでは???と心配になる。(笑)


う~ん。。。何度行っても凄い!
何やら「パッチリーフ」と言うと、”白い砂地にポツ~ンとある「サンゴ」(ヘタすると「サンゴ礁」)”の事だと思っている方があまりにも多いようだが、実際は「真っ白な砂地に根(reef=礁)がいくつも点在するような状態(or地形)」の事を言う。
その根(reef=礁)は造礁サンゴ(reef-building coral)である事もあれば、岩礁(rocky reef)である場合もある。
しかし、ただの岩やサンゴであれば「離れ根」とか「離礁」とでも呼べばいいわけで、「パッチリーフ」とは、その上で成り立つ生態系の事を指す。
そこには必ずといっていいほど大型の肉食の魚(ハタ類)がいて、それを頂点にさまざまな魚が群れている。
そしてクリーナーの役割を担う甲殻類がいたりするのも特徴のひとつ。。。
小さな小さな空間の中で、あらゆる魚がひしめき合い、ひとつの生態系が成立している、さしずめ砂地のオアシス♪
それが「パッチリーフ」なのだ!
今回の場合は人工物(飛行機のエンジン部&プロペラ?)がその基礎になっているのが面白い。
噂によると戦時中に墜落した練習機だとも言われている。。。
———————
こうしたパッチリーフはずっと眺めていても、飽きることがないほど楽しい。
いろいろな魚が様々な役割を担い、生きているのが分る。
外部から敵(?)が進入してくると一斉に、パッチリーフの構成要員が威嚇行動をするのも面白い。(モビング行動)
今回、発見されたパッチリーフは何が凄いかというと、その構成魚種にある。
今まで屋久島ではあまり見られなかった魚種がわんさか集まっているのだ。
今現在「タンク下」や「お宮前」で見られるパッチリーフや同様の生態系は、通常ユカタハタかツチホゼリが親分なのに対し、このパッチは巨大なアザハタ3匹がブイブイいわせている。
このアザハタはメスのお腹が大きく、夕方には産卵行動も見られそうだ。
テンジクダイの仲間にしても、アオスジテンジクダイやキンセンイシモチなどが群れているパッチはいくつか存在したが、ここはクロホシイシモチやスカシテンジクダイの仲間、アオハナテンジクダイだったりする。。。(汗)
ハナダイの仲間もケラマハナダイのチビやスミレナガハナダイ、キンギョハナダイが乱舞するパッチはあっても、ケラマハナダイの成魚やフタイロハナゴイの成魚が乱舞する生態系はなかった。。。
更に今は時期的にこれらのハナダイの幼魚も多く、楽しめる。

クリーナーに関してはホンソメワケベラやソリハシコモンエビ系の甲殻類が屋久島では普通だが、ここではアカシマシラヒゲエビやホワイトソックスが中心ってのも凄い!
更にリボンスズメダイの成魚も少ないながらも、5-6匹混じっているのも驚きだった。
これなら繁殖観察も容易だろう。。。
果たして、どんなところにやつらは卵を産むのだろうか?
ちょっと調べてみよっと!

屋久島の一湊界隈の各ポイントはたいてい-30mまで降りると、必ず砂地になってしまうので、こうしたもっと南の島々で見られるようなパッチリーフは各所に点在しているのかもしれない。
でも、砂地は方向を失いやすい。。。
なかなか冒険ができないんだよね~(笑)
今日はひとまず片っ端から写真を撮っていこうと思ったのだが、自然と目は中層へ。。。
そう。。。!!普段あまり見ることがない、クロホシイシモチが実は現在、産卵期の真っ只中なのだ!!
どいつもこいつもペアになって、仲良く中層をホバーリングしている。
すでに口内保育中のオスもいれば、膨らんだお腹を刺激しているオスも多かった。
これは産卵が見られるかも。。。!
伊豆のお仲間たちから、クロホシイシモチは日中から産卵が見られることは聞いていた。
そう思ったら、気になって、気になってしょうがない。。。
結局、産卵は見られなかったが、あとちょっと!!というところまでは観察した。
でも、ここに長居は出来ない。。。(とは言っても40-50分はいたけど(笑))
こんな、まだ地形もよく分かっていない砂地のど真ん中でエアーが無くなったら大変だ!(笑)
しばらく、これにハマりそう。。。
狙ってこの産卵をお見せできるようにしておきますね~♪
しかし、クロホシイシモチって他のテンジクダイの仲間と比べて夫婦仲がメチャクチャ良いんだね。。。関心♪関心♪
このパッチリーフは人工物とは言え、プロペラがいい感じで突っ立っていて、大きなアカウミガメや巨大なアザハタがいるおかげで、ワイドもなかなか楽しみだ。
いろんな構図を思い描いているが、まだまだ訳の分からないお魚がいろいろいるのでそっちの方が気になるぅ~!!(笑)


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2 Comments

  1.  クロホシイシモチ深いねー。伊豆では冬の間だけ移動している深さです。
    お願いだから、伊豆ダイバーには-20mでの産卵観察はカンベンしてね。
    だって、伊豆では-5mで見られるんだから。(爆)

  2. キンセンイシモチ(ドット型)にしても、マツバスズメダイにしても屋久島では温帯種は深い傾向がありそうです。。。
    > だって、伊豆では-5mで見られるんだから。(爆)
    ははは!
    減圧停止中に見られるらしいですね~
    -20mでも浅いから粘れる!と思ったのですが、やっぱ厳しいなぁ。。。(笑)
    じゃ~あまり話題にのぼらないミナミフトスジイシモチの産卵なんかどうでしょう?
    穴の中だからかなり見難いけど。。。(爆)
    そう考えると、クロホシイシモチってテンジクダイの中ではかなり産卵が見やすい&撮影しやすい種類ですねぇ~


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