【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 26.4℃
【透明度】 25m
【海況】 凪ぎ、海は青い!
【天候】 くもり
【潮まわり】 07:00 67cm 干潮 / 14:06 188cm 満潮 / 小潮(月齢:23.3)
【日の出・日の入】 日出06:31 日没17:31
今週末は台風の影響を心配してゲストの来島を止めてしまったのだが、これは完全に読み間違いだった。。。
台風通過後の返しの北西は全然強くなく、台風通過翌日の今日の一湊湾内は完全な凪ぎっ!
おまけにまたまた黒潮が接岸しているのか、水温は高めで海は青いっ!
今週末、来島予定だったゲストの皆さん、すみません。。。(ーー;)
というわけで今日も1人でガラスハゼの観察へ。
なんとかエダムチヤギに着くガラスハゼの産卵をもう一度撮りたくて、今日は午前中にエントリー。
ここのガラスハゼの産卵を撮りたいのは何故かというと、まずバックのヤギが赤く、ポリプは白く美しいのだ。
またここに着く小型のガラスハゼは他のガラスハゼと比べて、メスのお腹が透明で卵が透けてよく見えるのがいい。。。
写真栄えする種類なのだ。
しかし、今日も見れず。。。
お腹に未成熟の卵を抱えたメスはいたのだが、産卵する気配はまったくなかった。(ーー;)
今日も何本も枝分かれしている各枝の最上部はどれもポリプが閉じていて、そこにそれぞれ1匹づつガラスハゼが写真のように逆さまに着いていた。
各枝の下部は綺麗な白いポリプが咲いていて美しい。
やっぱり、卵が着いているのは今日も1本だけ。
他の枝のガラスハゼをよく見ると、お腹に卵を持っている子もいるので、産卵のときだけオスの枝に移るのかもしれない。
ちなみに卵が着いている枝はこの中で最も高く長い1本なのが面白い。。。(オスが最も潮通しが良く条件のいい1本を選択している可能性。。。??)
産卵床がある1本のみオスであとはすべてメスという線も。。。(だとしたらハーレムを形成していることになる)
エダムチヤギのガラスハゼは結局ダメだったが、帰りに-25m付近のムチカラマツに着くペアが産卵していた。
このムチカラマツに着くのもやっぱり厳つい顔をした種類で、やっぱりペアで着いていた。
この種類の産卵は10月中旬で終わったと思っていたのだが(-15m前後の連中はすでに一斉に産卵を終えいなくなってしまったので。。。)、まだやっていたのだ。
近づいて1枚シャッターを切るとスグに産卵を止めてしまったので長く観察はできなかったのだが、やっぱり卵の1粒1粒は大きく感じ、密に産んでいる気がする。
産卵床はムチカラマツの場合は最上部ではなく、いつも中間ぐらいである場合が多い。
(ただ最上部ではなくても、しなって曲がった枝の最も高い部分(場所的には真ん中)に産んでいる可能性もある)
これも前記のエダムチヤギに着く種類(最上部に産卵床)との大きな違いだ。
被写体的にはバックのムチカラマツは地味だし、メスのお腹は透明ではないのでお腹の卵が見えないのが撮影意欲を失わせる。。。(笑)
ところで。。。
最初はガラスハゼは種類によって卵の産み方や卵のサイズによって見分けられるのでは?というところから始めたのだが、よくよく考えると宿主によって(環境によって)それらが変わる可能性も考えないとならないと思い始めていた。
それには宿主のヤギ類もしっかり識別しておく必要があると考えた。
これは種類の正確な同定は間違っていたとしても、自分の中で「これとこれは同じ種類のヤギ、これとこれは違う種類のヤギ」という事が分かればいい。
屋久島の一湊タンク下というポイントで見られるガラスハゼが棲む主な宿主(環境)は、下の表の8つが考えられる。
卵の産み方や場所などは現時点での感想。
もう少し調査が必要。。。
種類 |
卵の大きさ |
卵の産み方 |
卵の産み分け |
卵の場所 |
ガラスハゼの数 |
ガラスハゼの大きさ |
ムチヤギ |
小 |
疎ら |
– |
– |
ペア? |
小 |
エダムチヤギ |
極小 |
疎ら |
なし |
最上部 |
複数 |
小 |
リュウキュウミゾヤギ |
極小 |
疎ら |
なし |
中~上 |
複数 |
大 |
ミゾヤギ |
小 |
密 |
あり |
中~上 |
ペア |
中 |
ムチカラマツ1(太・緑) |
大 |
密 |
なし? |
真ん中 |
ペア |
大 |
ムチカラマツ2(細・茶) |
大 |
密 |
あり |
上 |
ペア |
大 |
鉄の棒 |
– |
– |
– |
– |
複数 |
大 |
ロープ |
– |
– |
– |
– |
複数 |
巨大 |
今日はポリプを開いている種類が多かったので、まとめてそれを撮ってきた。
そして整理。。。
この辺の種名は合っているかどうかは分からないけど、多分、識別はできていると思うんだけど。。。(^^;;
ムチカラマツは何か2パターン(ポリプも地の色も茶色くて細い種類&ポリプは白くて地の色は緑っぽいやや太い種類)見られるので、僕の中では別けてみた。
「ムチカラマツ1」は先月産卵が終わったガラスハゼの産卵床周辺なのだが、ガラスハゼが殺したポリプは眼に見えて修復されつつある。
前回の写真(10/28)と比べると一目瞭然だ。
たった3日でここまで修復されてしまうのだった。。。(・_・;
本当に凄いなぁ。。。
生物の自己修復力は人間が思っている以上かもしれない。。。