タグ: イソハゼ属の一種

バンビ探しの2日目。

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 19.6℃
【透明度】 20m
【海況】 ベタ凪ぎ
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 14:58-16:40
【潮まわり】 07:30 204cm 満潮 / 13:33 40cm 干潮 / 19:22 210cm 満潮 / 大潮(月齢:29.8)
【日の出・日の入】 日出06:52 日没18:10

また空が雲で覆われ、今にも雨が降り出しそうな天気だ。
これによって多少は寒くなった気がする。。。

今日は午後から1人で海へ。
昨日(バンビ(小鹿)を探しに海へ。。。 | Field Note  - 屋久島の海と川の記録)の続きでコジカイソハゼ調査。
今日は昨日は見れなかった-15m以深を見て回り、片っ端からこの手のイソハゼを撮りまくった。

なぜにここまでこのイソハゼに気合を入れているかというと。。。
研究者の鈴木さんによると先日和名が提唱されたコジカイソハゼ(=「日本のハゼ」でいうイソハゼ属の一種4)にはよく似たハゼが日本にはもう2種類いる可能性があって、1種類はアオイソハゼ、もう1種類は不明種(Eviota spilota???)との事なのだ。

整理すると、この手のイソハゼは日本には近似種が次の3種類いるみたいだと言うのだ。

・ アオイソハゼ
・ コジカイソハゼ
・ 不明種(Eviota spilota???)

さらに、屋久島で撮ったこの手のハゼの写真を無作為に5枚、鈴木さんに見せたところ、2枚はコジカイシハゼに似ているけど3枚はコジカイソハゼではない別の種類かも?と言われてしまったのだ。
実は僕の中では昔からホームグラウンドの一湊タンク下では、この手のハゼは1種類しか認識していなくて、すべて同じ種類だと思っていたのだから、これが本当ならさー大変!!(笑)

調べてみると、これを最初に言い出したのは、奄美大島のハゼ好きの同業者の方のようだ。
彼はコジカイソハゼと不明種(Eviota spilota???)としている種類との大きな違いとして、次の点が違うと言っているのだが、

・ 胸ビレ基底部に斑紋がない(⇒コジカ)、ある(⇒不明種)
・ 眼の下に垂れ線がない(⇒コジカ)、ある(⇒不明種)

しかし、僕の目には少なくとも屋久島で見られるこの手のハゼは一種類しかいないという感覚だ。(あくまでも”屋久島では”という話です)
例えば、今日も20個体くらい、この手のイソハゼを撮りまくったのだが、胸ビレの基底部の斑点はすべての個体にあるのだ。
一見、無いように見える子でも、PCでよく見れば色素の小黒点が散在しているのだ。
多分、僕の予想ではこの小黒点の散在部分が興奮したりすると、クッキリ色づき、大きな斑紋に見えるに違いない。

下の写真は左側が全体、右側が頭部の拡大写真だ。
ねっ?一見、黒斑が無いように見える子でも、よく見ればみ~んな例外なく黒斑はあるのだ。

一見、黒斑が無いように見えるけど。。。
一見、黒斑が無いように見えるけど。。。
よく見りゃ黒斑はある。。。
よく見りゃ黒斑はある。。。

さらに眼下の垂れ線も興奮している個体に浮き出てくるものなのではないだろうか。。。?
ちなみに以下が黒斑と眼下の垂れ線が両方ハッキリ出ている個体。
下の写真も左側が全体、右側が頭部の拡大写真だ。

斑紋も垂れ線もクッキリ!
斑紋も垂れ線もクッキリ!
斑紋も垂れ線もクッキリ!
斑紋も垂れ線もクッキリ!

あとは体側の赤い斑点の並び方なんかが違うようにみえるかもしれないが、これも興奮したりするとクッキリ出てくる種類のものではないだろうか?

イソハゼの仲間
イソハゼの仲間
例えば右写真のように眼下の垂れ線はないように見えるけど、体側の赤い斑点は全体に散在しているし、特に上の個体と斑点の並び方に違いは感じられないのだけど。。。
この屋久島のイソハゼが何者なのかは知らないけど、言えることは”屋久島では”2種類が混在しているようにはどうしても見えない。。。(¨;)

ただ、分かっていることとして、標本を基に記載しているコジカイソハゼには胸ビレ基底部には黒斑はないようなので、これらの屋久島の子たちは全部「コジカイソハゼではない別の種」という認識で良いのだろうか。。。

今後の課題としては、やっぱり繁殖行動を見たい。
婚姻色がもしかしたら違うかもしれないし。。。
また、繁殖の隔離が行われているようなら、当然2種類いる事になるもんね。。。(^_^)


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バンビ(小鹿)を探しに海へ。。。

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 19.3℃
【透明度】 20m
【海況】 ベタ凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 14:35-16:18
【潮まわり】 07:02 200cm 満潮 / 13:00 52cm 干潮 / 18:44 206cm 満潮 / 大潮(月齢:28.8)
【日の出・日の入】 日出06:53 日没18:10

今日は朝からよく晴れて、暖か~い!!!(#^.^#)
海も今日の北部は完璧に凪ぎて、一湊湾内はベタベタ状態だ。

午後から1人で海へ行った。

先日、ブログでも紹介したが、最近、矢野さんの「日本のハゼ」P144の「イソハゼ属の一種4」が同定され、新標準和名がついた。
その名も「コジカイソハゼ」だ。(⇒シロオビイソハゼ(新種)とコジカイソハゼ(新称) | RELAX…?

屋久島でもこの手のイソハゼは沢山見られていて、これらはずっとすべて「イソハゼ属の一種4」だと思っていたので、和名がついて一安心。。。と思ったら!!
著者の鈴木さんに屋久島の子の写真を見せると、これは多分、別種ではないかと思っている。。。と言われてしまった。(・_・;)
ちなみに一昨年、屋久島では大きな魚類調査が行われ、そこでも僕が「イソハゼ属の一種4」だと思っていた子が採取されているのだが、鈴木さんは多分この標本も精査した上で言っているのだと思う。

今日撮った中で唯一、胸鰭基底部の斑紋が濃い子
今日撮った中で唯一、胸鰭基底部の斑紋が濃い子
この屋久島で沢山見られるイソハゼはEviota spilotaという種類ではないか?との事で、体背側の赤点の入り方や体側鱗にそった赤い網目、胸鰭基底上部の暗色斑などから、コジカには見えないと言っているのだが、疑問も残った。
それは鈴木さんに見せた屋久島で撮った5枚の写真の中で2枚(⇒シロオビイソハゼ(新種)とコジカイソハゼ(新称) | RELAX…?)だけ多分、コジカイソハゼだと思う。。。と言われてしまった事だ。
僕が一種類だと思っていたこの手のイソハゼの中にコジカイソハゼとEviota spilotaという種類が混じってる???
そんなはずはない!!と思って、今日はこの手のイソハゼを浅場から何匹も撮っていった。

思い当たる節があるとしたら、浅場(~-12mくらい)にいる子よりも深場(-15m~)にいる子の方がかなり赤く綺麗に見える事だ。
もしかしたら、これは別種だったかも。。。!と思ったのだが、帰ってからPCで見てみるとやっぱりどれも同じ種類に見える上に、「イソハゼ属の一種4=コジカイソハゼ」との違いもまったく分からなかった。
う~ん。。。僕の目にはすべて「イソハゼ属の一種4=コジカイソハゼ」に見えるんですけど。。。
分かりやすい識別点として、屋久島で採取された子や僕の鈴木さんに見せた5枚中3枚の写真には「胸鰭基底上部に暗色斑」があり、これがコジカイソハゼにはないらしいのだが、現場では暗色斑がないように見える子も帰ってからPCで見るとちゃんと暗色斑の色素の点々が胸鰭基底上部にすべてあった。
それ以外は「イソハゼ属の一種4=コジカイソハゼ」の特徴(矢野さんの「日本のハゼ」参照)とまったく一緒なだけに、正直、別種とは思えないのだけど。。。

今日はメチャクチャのんびり進んだので、今日は-15mくらいまでしか見れなかったので、明日も引き続き-15m以深を見てみたい。

浅場に多い地味なタイプ
浅場に多い地味なタイプ
浅場に多い地味なタイプ
浅場に多い地味なタイプ

深場に多い赤味の強い子?
深場に多い赤味の強い子?
深場に多い赤味の強い子?
深場に多い赤味の強い子?

魚類検索の絵
魚類検索の絵
ケラマハナダイの若魚
ケラマハナダイの若魚
Facebookで伊豆のお兄様たちがケラマハナダイとアカオビハナダイのメスの見分け方で盛り上がってる。。。(笑)
検索などを見ると体側の鱗の数が違っているというのだが、その差は1-2枚という僅差のレベル。。。とても当てになるとは思えず、単純に尾びれの赤い縁取りの有無で識別できるんじゃねーの?と思っていたのだが、どうも伊豆のvinさんによるとアカオビハナダイのメスにも個体差があって、赤い縁取りがあるアカオビのメスもいるというのだ。

では仕方がない。。。やっぱり鱗を数えてみるか。。。と一応、自分なりに数えてみた。(笑)
いや~メチャ怪しい数え方なのだが、とりあえず18枚はあるみたい。。。な気がする。。。(つまりこの写真の子は少なくともケラマ。。。つーか、数えなくても絶対にケラマなんだけど。。。(笑))

それではどこで見分ければいいのか考えてみたのだが、検索に載っている鱗の数はキッチリしたものではないかもしれないが、少なくともアカオビハナダイよりもケラマハナダイの方が鱗の数が1-2枚多いって事は、つまりはケラマのほうが体高が高いって事だよね?

あと、伊豆のアカオビハナダイのメスだと言っている子を見ていると、ちょっと赤味や青味が強い気もするけど、ケラマも若魚はその傾向はあるからあまり当てにならない
やっぱり体高で見分けるしかないのかな。。。


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ミッキーマウス・ウツボ

【ポイント】 一湊タンク下No.3/お宮前
【水温】 22.1℃/21.7℃
【透明度】 10m/10m
【海況】 凪ぎ
【天候】 雨
【潜水時間帯】 10:14-11:05/12:24-13:15
【潮まわり】 05:32 98cm 干潮 / 11:09 187cm 満潮 / 17:45 60cm 干潮 / 小潮(月齢:6.3)
【日の出・日の入】 日出05:15 日没19:18

今日は鹿児島大学・本村研の学生さんたちと潜った。
ガイドではないので、僕もカメラを持って潜ったのだが、結局、学生さんたちが探している魚を一緒に探したりしていて、ロクにシャッターも切れなかった。。。(・_・;
しかも、収穫らしい収穫もなかったし。。。(笑)
これだったら最初から、学生さんたちが望む魚を気合を入れて探せばよかったかも。。。(ーー;)

久々のモヨウキカイウツボ
久々のモヨウキカイウツボ
久々にモヨウキカイウツボに出会った。
通称・ミッキーマウス・ウツボ!(笑)
頭にミッキーマウスのような耳が付いているのが特徴的だ。
地味で大きなウツボだけど、耳のおかげで可愛く見える。。。(笑)
そういえば、まだ写真は持っていなかったなぁ。。。と思い、何枚かシャッターを切ったが、揺れる海藻とともにスグに穴の奥の方に入ってしまった。。。(-o-;

イソハゼ属の一種4?
イソハゼ属の一種4?
先日、「日本のハゼ」に載っているイソハゼ属の一種4にとても良く似た種類がもう1種いて、これが多分、Eviota spilotaという国内未記録種ではないか?という事で写真を載せたけど(⇒ジョーフィッシュの口内保育、今季初観察! | Field Note  - 屋久島の海と川の記録 –)、こちらがもう1種の方、「イソハゼ属の一種4」だと思う。
目の下に垂線がないタイプで、この写真を撮った時メスに求愛していて興奮気味だったのだが、あきらかに「Eviota spilotaという国内未記録種ではないか?」といっているハゼとは興奮色は違う。

オキナワハゼ属の一種2??
オキナワハゼ属の一種2??
お宮前の浅場の暗がりにオキナワハゼの仲間がいた。
これが「日本のハゼ」の載っているオキナワハゼ属の一種2ではないだろうか。。。?(確信なし)
背鰭の斑紋などはシュンカンハゼに良く似ているけど。。。(・_・;


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ホシカゲアゴアマダイの口内保育、今季初観察!

【ポイント】 一湊タンク下No.1/一湊タンク下No.1
【水温】 22.4℃/22.4℃
【透明度】 10m/10m
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 10:05-12:43/16:23-17:21
【潮まわり】 05:21 206cm 満潮 / 12:12 22cm 干潮 / 18:44 204cm 満潮 / 大潮(月齢:27.9)
【日の出・日の入】 日出05:16 日没19:14

午後からゲストが来島するので午前中に1本。
午後からは常連ゲストHさんとビーチから1本。
台風の影響もまったくなくなったはずなのに、何だか透明度が悪くて暗い海だった。。。

いや~4月から入ったうちの女性スタッフのエアー持ちの良さが凄まじい。。。
来たばかりの頃(2か月前)はダイビングを始めたばかりという事もあって、僕が10L、彼女が14Lでトントンくらいのエアー持ちだった。
しかし、適正ウェイトにして、浮力コントロールができるようになり、上達し始めたら当然のようにエアーの持ちがガンガン良くなっていったのだが、その持ち具合は半端ない。(・_・;
今日は2時間半ぐらい潜っていたのだが、同容量のタンクで僕が残0なのに彼女は残100。。。
ここまで差が出るか。。。恐ろしい。。。(ーー;)

今日は1週間ぶりにジョーフィッシュの様子を点検して回った。
あれから1週間も経っているのでそろそろ卵を咥えていてもいい頃なのだが。。。

ジョーの口内保育、今季初観察!
ジョーの口内保育、今季初観察!
今年はかなりジョーの繁殖期が遅れていて、未だに小さな個体が目立つ。
また、これぐらいの時期になると茶色い個体(多分オス)もよく見られるのだが、何か茶色い個体の数が少ない気がする。
み~んな黄色いのだ。。。
例えば、2m四方の範囲に黄色いジョー(多分メスだと思っている)が4匹もいるのに、茶色いジョーは小さな子が1匹しか見つからなかったりする。
今後、黄色いジョーのうち1匹が茶色くなるのではないか(つまり性転換する)と睨んでいるのだが、ちょっと楽しみ。。。

数少ない茶色い個体をいつもの方法で卵を持っているかチェックしたところ、1匹だけ卵を咥えていた!
ようやく見つけた。。。(ーー;)
今季、初確認だ。

まだ卵の色はオレンジ色で咥え始めて間もない感じ。。。
警戒心が強くてなかなか出てきてくれないので、確認が超難しい個体なのだけど。。。(笑)
このオスは鼻先に怪我をしているのだが、その痛々しい口でしっかり卵を咥えていた。

スダレヤライイシモチの口内保育
スダレヤライイシモチの口内保育
スダレヤライイシモチやヤライイシモチなども口内保育を始めた。
真正面から特有の牙を入れて撮りたかったのだが、なかなか正面を向いてくれない。。。
というか、正面に回ってもすぐプイッと反対側を向いてしまう。。。(・・;)

それにしても、この牙は凄い。
肉食であることがスグに分かる。。。
きっと噛まれたら痛いんだろうな。。。

Eviota spilota?
Eviota spilota?

屋久島で最もよく見られるイソハゼの仲間が現在、繁殖期に入っているようで、オス同士の喧嘩や婚姻色(興奮色)オスをたまに見かける。
こいつは「日本のハゼ」P144に載っているイソハゼ属の1種-4だと思っていたのだが、最近の研究でこれとよく似たEviota spilotaという種類(日本未記録=和名なし)も国内で見られるらしく、この両種がメチャクチャ似ているらしい。。。
一説によるとEviota spilotaは目の下に垂れ線があるらしいのだが、普段よく見るこの手のハゼには垂れ線はないので、もうひとつの種類(イソハゼ属の1種-4)だと思っていた。
ところが、婚姻色(興奮色)バリバリのオスにはしっかり垂れ線があるような。。。(・・;)

この辺はもう少し観察してみないと分からない。。。
こんなに沢山いる魚なのに種類が特定できないというのもすごい話だが(笑)、屋久島ではよくある事だったりする。。。(笑)

とりあえず、こんな感じで今日は2匹のオス(?)が何回も何回もぶつかり合い大ゲンカしていた。
婚姻色(興奮色)バリバリの時の体色はどぎつ過ぎるからか、色が潰れてしまうからか、デジタル一眼で撮るとなんか絵画みたい。。。(ーー;)
もっと自然な感じで撮れねーかな。。。(涙)

Eviota spilota(?)の喧嘩
Eviota spilota(?)の喧嘩
Eviota spilota(?)の喧嘩
Eviota spilota(?)の喧嘩


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