テンジクダイ合宿

【ポイント】 一湊クレーン下/一湊クレーン下/一湊タンク下No.2
【水温】 29.6℃
【透明度】 40m~
屋久島の海は真夏が一番コンディションが良いはずが、今頃になって透明度も水温も夏よりも良い状態!
今日のクレーン下は今季最高と言っていいくらいのクリアーな海だった。


今日も体験ダイビングの1日。
午前中は曇っていてちょっと暗めの海だったが、午後からは太陽も出てきて、水中は最高に明るいっ!
時化後、誰も入っていないクレーン下の砂地は綺麗に砂紋ができていて、何か人工的に造った日本庭園のようだった。(笑)
午後の体験ダイビングは1組だけだったので、夕方からカメラを持ってタンク下へ。。。
ひょんな事から鹿大の研究者の方と「屋久島のテンジクダイ」という論文を書くことになり(と言っても僕は写真提供と生息状況の報告だけなんだけど。。。(^^;;)、急遽、これまで撮りだめたテンジクダイ類の写真を送らなきゃならなくなったのだが、相変わらずハードディスクは未整理でブラックボックス状態。。。
結局また撮りに行った方が早いっ!という結論に。。。(笑)
hi-fin.jpgついでなので、ここで一気に屋久島のテンジクダイ類を整理することにした。
まずは一気に深場へ!(何かの生息状況を調べるとき、まずすぐに深場の状況を見ようとするのは悪い癖だ。。。(笑))
日本初記録のハイフィンカージナルフィッシュはまだ例の岩の暗がりにいた。
相変わらず警戒心が強く、なかなか良い写真を撮らせてくれない。。。(ーー;)
コスジイシモチ、ミスジテンジクダイ、ミナミフトスジイシモチなどの成魚を撮りつつ、浅場へ。
yaraii.jpgoosuji.jpgテンジクダイの仲間は通常、暗がりにいたり、僕らダイバーが見ることができないような場所に隠れていたりするので、一概に優占種を知るのはかなり困難だ。
しかし、いつも外に出ているテンジクダイの中で、タンク下の浅場で最も多く見られるのは間違いなくヤライイシモチとキンセンイシモチだ。
そして伊豆や伊豆諸島では超普通種だと思われるオオスジイシモチはタンク下では意外に少ない。。。とは言っても普通種であることには変わりないが、優占種とは言えない。。。
kasurin22.jpgそしてちょっと暗がりを覗くとよく見られるのがカスリイシモチだ。
テンジクダイも撮り方によっては綺麗だな。。。と思わなくも無いが、このカスリイシモチはどこからどう見ても地味だ。
しかも、でかくて、まったく可愛さがない。。。(笑)


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5 Comments

  1. ご無沙汰してます。
    研究者の方はキンセンイシモチのドット型=Apogon holotaeniaって言ってました?
    僕はA. holotaeniaはまた別のキンセンイシモチの近似種だと思ってるんですが・・・。

  2. ご無沙汰しております!
    > 僕はA. holotaeniaはまた別のキンセンイシモチの近似種だと思ってるんですが・・・。
    A. holotaeniaをご存知なのですか?
    僕はA. holotaeniaの実物を見たことがなく、図鑑やFishBaseで絵(写真)しか見たことがないので、どんな魚なのかよく知りません。
    キンセンイシモチのドット型=Apogon holotaeniaと確定したわけではないようです。
    現在、キンセンイシモチのドット型は以下の3つのパターンを仮定して精査しているようです。
    ~A. holotaeniaの可能性
    ~A. nitidusの可能性
    ~未記載種の可能性
    研究者の中には未だにA. holotaeniaとA. nitidusは同種と考えている方もいるようですが、屋久島の個体を見る限りではそれはありえないと僕は思っていますが。。。(笑)
    それと屋久島で僕がドット型と言っている子たちは、ドット、ラインなどと分ける必要がないくらい、遠目で見ても一般的なキンセンイシモチとは別種にしか見えないため(というか屋久島の子はまったくキンセンイシモチには似ていません。)、屋久島の個体に関しては4つ目の可能性として一般的に言っているドット型ともライン型とも違う別種なのでは?とも個人的に考えたのですが。。。
    一度、温帯域で(一般的に)ドット型と呼ばれている子をこの目で見てみたいです。

  3. 僕もA. holotaeniaの正体はわからないんですが、図鑑やFishBaseの情報から、茶色っぽいキンセンイシモチの近似種じゃないかと思っていて、伊豆で観察したことがある個体がA. holotaeniaの可能性があると思ってます。
    馬渕先生の”Genetic differentiation between two color morphs of Apogon taeniophorus from southern Japan”
    http://www.springerlink.com/content/9611ba96up4pkquc/fulltext.pdf
    の中で、ミスジテンジクダイのライン型とされている種がA. holotaeniaじゃないかと思っているんです。
    分子系統解析もやってるので、本当はミスジテンジクダイとは全然違う系統だっていうことは初めからわかっていたはずなんですけどね。
    自分でもインターネットで塩基配列をダウンロードして分子系統解析をしてみたんですが、こちらで見れます。
    http://homepage3.nifty.com/nodeco-diver/apogon_phylogenetic-tree.jpg
    ミスジテンジクダイとキンセンイシモチについて、発表用にPowerPointにまとめた資料があるんですが、5MBくらいですが、メールで送っても大丈夫でしたら送りましょうか?
    そもそも、キンセンイシモチの仲間はかなり混乱していて、僕はキンセンイシモチ(ライン型)もA. properuptusではなくて未記載種だと思っています。
    ぜひ整理してほしいですね。

  4. すみません、うまく投稿できないと思っていたら、三重投稿になってしまいました。
    削除をお願いします。

  5. お返事が遅くなって申し訳ないです。。。(・_・;
    込み入った話題なので後日コメントしようと思っていたら、つい忘れていました。。。(^^;;
    繰り返しますが、屋久島で見られるキンセンのドット型と(僕が勝手に)言っていた子は、まったくキンセンのライン型と言われる子とは似ておらず、むしろミスジテンジクダイと混同しているくらいです。
    なので、どーらさんが分子系統解析した系統図を見て、ちょっと納得してしまいました。(^^)
    また、この件については、ちょっと面白い発見をしました。
    このシーズンオフにじっくり追ってみて、屋久島で見られる種類に限られますが、ぜひ整理してみたいと思います。
    僕には分子系統解析の事はよく分からないので(というかイマイチ興味が。。。(^^;;)、あくまでもフィールド(現場)観察に拘って調べてみようと思います。。。(笑)
    > ミスジテンジクダイとキンセンイシモチについて、発表用に
    > PowerPointにまとめた資料があるんですが、5MBくらいです
    > が、メールで送っても大丈夫でしたら送りましょうか?
    ぜひ送ってください!!
    見てみたいです!!!


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