栗生ベニハゼ調査隊♪

【ポイント】 栗生/栗生
【水温】 21.7℃
【透明度】 15m~

ゲストと来島前からの約束だった「栗生でのベニハゼ探し」を慣行!
僕的にもこの日を心待ちにしていたわけだが(栗生は遠いのでプライベートではなかなか行けないため)、ベニハゼ以外で面白いことがいろいろ。。。

今日はベタ凪ぎだと思って行った栗生だったが、かなりの風波でビックリ!
風も強く、岩に打ちつける波が白く弾け飛ぶ様子を見ると、ちょっとエントリーを躊躇してしまう。。。
天気図からは時化る要素がまったくないとは言え、ちょっとビビりながらエントリー。
風は強い海風が1日中、止むことなく吹き続いていたが、予想通り、最後までウネリに成長する事なく終わった。
晴天&暖かいのに、風がちょっと冷たい。。。
僕らは潜っているからいいけど、暖かい海岸を予想して一緒に「栗生」に来た和江は大変だ。。。(笑)

完全な風波でウネリには至っていないので水中はかなり静かで、透明度もまずまず良かった。
北部の海と違って青い水中景観が広がる。
水温もやや北部よりは高いようだ。
のんびりと目的のベニハゼ・トンネルに向う。。。
今日は「ベニハゼ調査」などと言いつつ、実は僕の中では密かにもうひとつの目的があった。。。
3月にこのポイントに来た時に、屋久島初記録となる「スジ雄」を見つけたのだが(⇒屋久島海案内: わ~い♪「スジ雄」さんがいた!ヽ(^◇^*)/)、この婚姻色をぜひ見てみよう!と考えていた。
だから、今日もゲストに頼んで、いつもよりも早い7:30お迎えでいい~?とお願いし、9時過ぎには「栗生」に到着!
婚姻色&産卵を見るにはちょっと遅いぐらいの時間だったが、褪せかけのオスぐらいは見られるかも。。。と考えていた。
しかし、例のオスは見つからず、小さなメスを1匹見つけたのみ。
そう簡単には婚姻色は見せてくれないのね。。。(。>0<。)

残りの時間(90分ぐらい?)は、ずっと狭い洞窟の中で過ごした。(笑)
入るなり、メギス科の一種のとっても良い子がいて、2人してそいつにバシバシとフラッシュを浴びせまくった。(下写真のピンク&黄色い子)

このメギス科の一種はインドネシアの方で見られるらしいLubbockichthys multisquamatusに似ているので、ひとまずその英名である「ピンクドティーバック」と一応呼んでいるが、実際は何者なのか未だに調べていない。。。(-_-;)
屋久島ではこの種類としては、メギス、ホシニセスズメに次いで多く見られ、ホームグラウンドの「一湊タンク下」なんかでもよく見かける。
だけど、スグに隠れてしまってなかなか撮れない種類なのだけど、ここの子はメチャクチャ良い子だった♪
取り放題!

この「ピンクドティーバック」と同じような水深&環境で、もう1種謎のニセスズメの仲間が屋久島ではよく見られるのだが、今日もこの洞窟内で結構見かけた。
こいつもかなり撮りにくいのだが、ゲスト345さんはバッチリ押さえた!
お見事~!(下左写真の灰色&青紫の子)
アクアリストのT氏によると正式和名ではないが、台湾などに「コガネニセスズメ」という種類がいて、雄はピンクから黄色、雌は黒くて尾は青紫なのだそうだが、もしかしたら下の2匹はその「コガネニセスズメ」で、そのオス(右)&メス(左)なのかもしれない。。。

そう言われて思い当たる節もある。
今日、この「ピンクドティーバック」(下右写真の子)がいた場所は、去年はずっと下左写真の色彩の子が棲みついていた。
いつの間にかいなくなって、今はピンク色の子が。。。(-_-;)
メスからオスへ性転換する種類かどうかは分らないが、これがもし同一個体だったら面白い事になりそうだ。。。
いずれにしても、屋久島では普通種なので、きっちり押さえておきたい魚だ。


今日は屋久島に来て初めてコクテンニセヘビギンポの産卵を観察した。
この洞窟内には無数のコクテンニセヘビギンポがいるのだが、ゲスト345さんが何か撮っているので近づいてみると。。。
「お~!!!!!!!!!!!コクテンニセヘビが産卵してんじゃん!!!」
345さんを押しのけ、僕も撮影に加わった事は言うまでもない。。。(笑)

前に八丈島で見た時はオス&メスのペアでの産卵だったのだが、今日見たのはオス1匹にメスは何と4匹!!
他のヘビギンポたちとはちょっと産卵方法が違うのか、もくもくと卵を壁面に産み続けるメスたちのど真ん中にオスが陣取り、全ヒレを広げて小刻みに体を前後に揺らす。
他のヘビギンポたちのように周辺をピョンピョン飛び回って求愛したり、精子をかけたりするわけではなかった。
精子をかけているのか微妙だが、もくもくとメスが卵を産んでいる事からも止まった状態でオスは放精しているんじゃないかな~多分。。。?( ̄へ ̄|||) ウーム


つーか、本目的のベニハゼ調査はどうなった?と言われそうだが(笑)、どういうわけか前回と比べてあまり外に出ている子が少なくて参った。。。
出てる子もかなり警戒心が強く、撮るのに一苦労!

前回はオキナワベニハゼが一番多いと言ったが、思い切り勘違いだった。
今日は90分も洞窟内に留まり、よ~く観察した結果、圧倒的に多いのは例の黄色い水玉模様のベニハゼだった。(右写真)

こいつは宮本さんのコメントによると(⇒屋久島海案内: わ~い♪「スジ雄」さんがいた!ヽ(^◇^*)/)、和名のないTrimma annosumではないか?との事。

まぁ、種類はさておき、様々な個体を連続して見ていると、ある事に気づいた。
この黄色い水玉模様が次第にくっつき合って、水玉ではなくいびつな斑紋になっちゃってるようなヤツが1匹、2匹。。。
最後には線と言ってもいいぐらいの状態になっているヤツもいるし。。。(-_-;)
(下の2枚の写真参照)

このTrimma annosumの特徴のひとつが、オキナワベニハゼのように頬部に線が無いことが挙げられるようだが、下左写真から下右写真へと見ていくと、何かオキナワベニハゼへと繋がっていくような気がしてならないのですが。。。(-_-;)
前回はこの下右写真のような子をオキナワベニハゼと判断して、こいつが多いと考えていたが、僕の認識していたオキナワベニハゼとはちょっと違っているように感じるので、ひとまず分けてみた。
少なくともこの洞窟内では、どうも完全な水玉なのは若い個体だけのような気がする。
すべてが別の種類だとはとても思えないし。。。
う~ん。。。混乱。。。(-_-;)


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7 Comments

  1.  このニセスズメいいですよね。見たいと思いながら、なかなか見ることができていません。南に潜りに行かないと見れないよね。

  2. 屋久島はかなり数は多いようです。
    生息環境が生息環境なだけに(暗がり&亀裂の中)、いつでも見れるわけではないのですが、間違いなく普通種の部類に入るかと思います。

  3.  素晴らしいニセスズメの写真ですね。コガネニセスズメに間違いありません。黒い方が♀です。学名は Pseudochromis luteus。台湾からも記録があります。

  4. Pseudochromis luteus
    了解しました!
    ところでこの「コガネニセスズメ」というのは正式和名ではないですよね??
    英名ではなんと呼ばれているのですか?

  5. 正式和名ではない、と言いますと? 確か青柳という学者がつけたと記憶します。私は他に知りませんが、英名も見当たりません。まず図鑑には載らない種類です。

  6. ごめんなさい!
    「正式和名」じゃなくて「標準和名」の間違いでした。
    コガネニセスズメという和名は「日本産魚類検索・全種の同定」に載っていなかったので、標準和名は無い状態なのかと思っていました。

  7. 2年前から進んでいないベニハゼの仲間(-_-;)

    【ポイント】 一湊タンク下No.2 【水温】 20.7℃ 【透明度】 ~30m …


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