【ポイント】 志戸子
【水温】 22.0℃ぐらい?(浅すぎて時計作動せず。。。)
【透明度】 1m
今日こそは凪ぎるかと思いきや、午前中はまだまだかなりの時化っぷりだった。
大潮最終日の今日こそはクサギンポの婚姻色を見てやる~!!
とやる気満々で向かった早朝満潮の志戸子だったが、まだまだウネウネ&ニゴニゴの状態。。。
しかも頻繁に大きなウネリと白く砕ける波!
散々迷った挙句、見たい気持ちが先走って、大荒れの志戸子にエントリー。
想像以上に水中は大荒れだった。。。(-_-;)
透明度は0m!!!真っ白で何も見えな~い!!!
クサギンポは北部ではここ「志戸子」でのみ確認しているヘビギンポだ。
浅い-1m以内の水深に沢山生息している。
このヘビギンポも婚姻色はあまり知られていないし、僕自身もまだ見た事はなかった。
一応、以下のLOGを見る前に、クサギンポの普段の姿を確認しておいてね♪
⇒ヘビベース! – クサギンポ
今日は大荒れの海況だったので外に出ている個体数自体は少なかったが、狙い通り婚姻色オスが何匹か見られた!
ちょっと婚姻色が褪せた状態の黒っぽく汚いオスを以前見たことがあったので、見る前からだいたいその婚姻色は汚らしい!(笑)と想像できたけど。。。
やっぱり予想通りだった!!(-_-;)
しかし、水深が超浅い事もあって、写真はほぼ撮れない状態。。。
常に大揺れなのだが、何とかピントを合わせてシャッターを押そうと思った瞬間、体ごとぶっ飛ばされる!(笑)
しかも、常に砂と波泡が舞い散る。。。
もがきながら、何とかシャッターを押すのだが、すべて当てずっぽう。。。もう適当に撮るしかない。。。(。>0<。)
一応、証拠写真という事で。。。
何はともあれ、生態写真本邦初公開!!(多分。。。)クサギンポの婚姻色~!なのだ!
またベタ凪ぎの時にでも、リベンジしてきま~す♪
このウネリの中でも産卵中のペアも見かけた。
大揺れにも負けず、ビッタリと岩にへばり付いて卵を産むメス。
その度に精子をかけるオスは岩肌から離れるため、ウネリで飛ばされないか、ちょっとヒヤヒヤ。
それにして、興味深いのが奴らの産卵場所だ。
以前、このLOGでもゲストのどーらさんもコメントしたように(⇒屋久島海案内: クサギンポは超浅っ!)、「潮が引いたら露出してしまう場所に産卵するでしょうか?」という事。
ご存知でない方のために説明すると、ここ「志戸子」のクサギンポが沢山見られる場所は超浅く、その水深は満潮時でも50cm~1mぐらい。
しかも屋久島は潮の干満の差が普段から激しく、ここ「志戸子」の浅場も干潮時にはまったく海水が無くなってしまう。
タイドプールとは言い難いほど小さな水溜りが点在するが、それも5cm有るか無いかぐらいの薄っぺらな水溜りなのだ。
更に、そんな水溜りも太陽光で日中は熱いお風呂状態に。。。
こんな場所にクサギンポは産卵するのか?
したとしても無事に卵は孵るのか?
という事。。。
ひとまず産卵を確認して、こんな場所でも産むことは分ったが、この卵は無事に孵るのかな?という疑問は依然として残る。
例え孵ったとしても、それが干潮時だったりしたら、その小さな水溜りに孵るわけで、成魚を含めそんな熱くなるような水温の場所でよく生きていけるよなぁ~
不思議だ。。。
ちなみにこのヘビギンポになぜ「クサギンポ」という和名が付いたのか、今日わかった!
こいつらの婚姻色が褪めた時の体色は写真のように綺麗な草色をしていた。
初めは周りで生い茂る緑色の海藻に合わせて体色を変えているのかと思ったが、黒い岩肌のオスもこんな感じだった。
クサギンポという和名になんか納得!
あまりにもウネリがひどいので、隣の志戸子港の浅場に移ってみたが、スグ隣だというのに、こちらにはまったくクサギンポらしきヘビはいなかった。。。
志戸子港の浅場も環境は似ていると思っていたのだが(隆起珊瑚でできた地形)、何か違うんだろうなぁ~
全然、いなかった。。。(-_-;)
代わりにここにもクモギンポが沢山いた♪(昨日、春田浜のタイドプールに沢山いたやつ)
穴から顔出すクモギンポ。。。可愛いでしょ?
こちらは反対に静かな港内だった。
「ゆうすけの豪海倶楽部」4月号を更新しました♪
今月は僕がヘビギンポに惹かれる最大の理由を綴っています。
今月のヘビギンポは伊豆諸島ならでは!のあのヘビギンポです♪
→ 豪海倶楽部 – 海辺のエッセイ – 鹿児島県・屋久島から
ほぉ~っ。魚っておもしろいですねぇ。
でも、下の写真君の方がカワイイねぇ・・・。
こんにちは♪
いきなり質問なのですが、ヘビギンポが産卵行動にでるのは
水温が20度前後に上がった時なのでしょうか?
以前、写真を見ていただいた『赤ヘビ』の個体を観察しているのですが
まだ婚姻色になっていないのです・・・?
最近は水温16度~18度の間を行ったりきたりしていますが・・・。
>> あちゃさん
> でも、下の写真君の方がカワイイねぇ・・・。
かも。。。(-_-;)
でも、クサギンポもちゃんと見るとかなり可愛いんだよ。
今度、ちゃんと撮りに行ってきま~す!
しばし、お待ちを。。。
>> ねむりぶかさん
ヘビギンポの繁殖水温なのですが、種類によって、また地域によって違うと思います。
基本的には温帯系ヘビ(Theヘビ、赤ヘビ、ヒメギンポ、お洒落ヘビ、黒ヘビなど。。。)の場合は、高水温よりは低水温時の方が活発な気がします。
例えば、屋久島ではTheヘビは水温が20℃以下の時、特に盛んです。(お洒落ヘビも)
「赤ヘビ」に関しては屋久島での記録が無いので何とも言えませんが、伊豆では7月頃のようですね。。。(この頃の伊豆は何度くらいだろ??)
九州は水温の上昇が伊豆よりも早いわけだから、4-6月ぐらいではないでしょうか?(あくまでも予想ですが。。。)
また、ヘビギンポは早朝時に求愛&産卵する種類が多いです。
婚姻色も午前中の方が吉かもしれません。
なるほど・・・
こちらで20℃を超えだすのは5月頭くらいからなので、
それまでに見られるか、その後にならなければ見られないのか・・・
が、キモですね。。
早朝っていうのがちょっと頑張らねば・・・(;゚∀゚)ゝ”
クサギンポの婚姻色、すばらしー。まさに草色。
> クサギンポの婚姻色、すばらしー。
そんな賞賛を送ってくれるのは宮本さんぐらいです。。。(笑)
でもこの草色は婚姻色が褪せた状態で、最も興奮している時はもっともっと真っ黒でした。
バリバリの婚姻色はゴマフヘビギンポ近似種 とよく似ていました。。。
> ねむりぶかさん
そうですね。。。GW頃までが可能性がありそうですね。
「いつもの子」を何匹か確保して、そいつを午前中に覗いてみてください。
婚姻色さえ見れれば、「赤ヘビ」かどうか分ります。
目指せ!南限記録!!
(屋久島では自信なし。。。涙)
お久しぶりですー!!!
屋久島クサ婚、解明、おみごとー!
三宅クサ婚、白黒ブチと少し変わってるねー、婚姻色のなかで、地理的に違えば、さらに変化するパターンなのかも知れません?
生態的地理学とでも呼べる新分野でしょうねー!
「潮間帯」での産卵床を選択しているって?
そうそう、不思議ですよねー?
否、不自然かもねー?
実は、現在は地盤が沈下したので最深部になってるのですが、噴火前は、「長太郎池」の潮間帯で、ミヤケヘビギンポ、クサギンポ、クロマスクが”産卵していた”ようにみえたんですねー!
卵は透明のようで、目視できないでしょう?
精子もなぜか目視できませんでした、
ミルクのような感じがみえません!
やっぱ、「産卵床の一部」を採集して、間違いなく「卵」があるかどうか、光学顕微鏡などで調べてみる必要があるのではー?
こちらでは、沿岸は未だ「飢餓の世界」みたいなので人為的な検証は控えてます、いずれ確認したいですー!
三宅島さん、お元気ですか~ヾ(〃^∇^)ノ
> 三宅クサ婚、白黒ブチと少し変わってるねー、
> 婚姻色のなかで、地理的に違えば、さらに変化するパターンなのかも知れません?
三宅のクサギンポ婚姻色って、三宅島さんのサイトに乗っている”これ”ですよね???⇒Ennmi04.jpg (JPEG 画像, 398×304 px)
それならまさにこれでしたよ!
クサギンポはかなり体色をコロコロ変えるヤツで、たった3分くらいの間に様々な色になります。
この三宅島さんの写真のように白黒ブチが基本婚姻色なのですが、実はこれは完全バリバリの状態ではないようで、もっとも興奮したオスは真っ黒になるようです。
ヘビギンポ類は基本的に体色パターンがいろいろあるようですが、ここまで同一個体がコロコロ体色を変える例はあまり無いと思います。
クサギンポ、恐るべし。。。(-_-;)
卵は他のヘビ同様、このクサギンポも目視では厳しいですね!
メスが卵管を出して搾り出すようにして産んでいるので、間違いなく卵はあるのでしょうけど。。。
これは今後の課題ですね。
早く三宅島での観察が正常に行われる日を待ち望んでおります!
ぜひ情報交換をしたいですね~(*^^*)