サメの死体

【ポイント】 吉田
【水温】 21.4℃
【透明度】 15m
「ゲストが帰ると海は凪ぎる」
これはもう常識になりつつあるのが怖い。。。(笑)
今日の屋久島は海は全島でベタ凪ぎ。
しかも天気も良くて、気温も暖かい。
日中はTシャッツ1枚で過ごせるくらいだ。
車の中でも窓を開けないと暑~い!


正午前、ynacのエコツアーガイド・鷲尾さんより連絡が入る。
昨日、永田の前浜にサメの死体が打ちあがったのだけど、これを解体してアゴの部分を取り出し同定に出すそうな。。。
その前に完全体を自分で同定してみたいなぁ~と思い、午後一で永田に向かった。
かなり小型のメジロザメの仲間だった。
ちょうど1年前に「魚見」で同じようなサメに出会った。(→屋久島海案内: 出たぁ~!!怖っ。。。
その時は山渓の「日本の海水魚」だけを参考にしながら、オグロメジロザメなどと、てきとーに言っていたが(笑)、日本産の全種が載る「日本産魚類検索」にはそのような種類のサメはなぜか見当たらない。。。
理由は分らないけど。。。
いずれにしても同時期にこの近海に現れるサメだし、同種である可能性は強い。
てな事で早速、同定にとりかかる。
大きさは1m60cm。
サメの仲間は鱗や棘の数なんかで同定するわけではないので、結構すんなり検索が進む。
ただ、この死体はヒレの一部が破れていたりと損傷が激しいため、「第2背ビレが黒いか?」ってとこで引っかかってしまう。。。
結局、黒ければスミツキザメ、黒くなければホコサキにたどり着いた。
実際のところはどうなんだろう??
頭部の標本による同定結果を待つしかない。。。
—————————–
帰りに「吉田」で潜った。
タンク下ではすでに始まっているコブシメの産卵が気になり、吉田の様子も見に行ったが、コブシメの影はまったく無し。。。
それよりもどんどん痛んでくるウスサザナミサンゴが気になる。
1ヶ月前に比べ、更にボロボロになり一回り小さくなった感あり。
この調子でいくと、タンク下のサンゴのように消失するのも時間の問題か??
オグロベラ(下左写真)やノドグロベラ(下右写真)のオスが盛んにディスプレイしている。
周辺のメスのお腹は特に大きくはないので、産卵のための求愛というよりはテリトリー維持のための誇示行動なのかもしれない。
屋久島では-10m~-30mぐらいの水深に沢山のオグロベラが見られる。
もっとも多い水深は-15m前後で、いくつもハーレムが見られる。
オスは色彩鮮やかな魚なので、1つのポイントにいくつのハーレムがあって、オスが何匹いるのかというのは容易に掴める。
したがってオスに関しては個体識別ができる。
各ハーレム間は非常に近接しているのだが、なぜかそれらが交わる事はないようだ。(オスに関して)
オグロベラの行動範囲は他のベラ類と比べてもかなり狭いと思われる。


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