ライフワーク

【ポイント】 吉田
【水温】 28.0℃
【透明度】 15m~
今日から久し振りのゲスト無しが続く。
夏の間に溜まった宿題を少しづつ片付けていかねば!
今日は北東の風が強く、「元浦」など島の北東面はかなりの大時化。
矢筈岬に遮られた一湊湾内は凪ぎ。
東寄りの風には比較的強い「吉田」は多少ウネリがあるが、まぁ、ゲストもいないし入っちゃえ!(笑)


海水、淡水を問わず、屋久島の水周りで生きるすべての生き物の、すべてのステージを解明して整理し、写真に残す。。。
これが屋久島に来た当初からの僕の目標であり、ライフワークとして設定したこと。
もちろん終わりのない目標だから、いつまでも飽きずに続けられるのが良い♪(笑)
夏場、ガイドをしながら、これも撮らなきゃ!あれも撮らなきゃ!なんて魚が毎日出てくる。
でも、シーズン中はなかなかカメラを持って入る機会はない。
中には撮れないまま、分らないまま、見られなくなってしまった(または成長してしまった)季節的な対象(ターゲット)、事柄、現象なんかもあって、なかなか思い通りにはいかない。。。
まぁ、すんなり撮れちゃったり、解っちゃったりしたら、面白くないんだけど。。。
9月も終わりに入ろうとしているが、まだ可能性のあるターゲットがいくつかある。
そんな中から、今日は「吉田」のウスバノドグロベラに対象を絞った。
ウスバノドグロベラの幼魚を探す!
ウスバノドグロベラはその魚自体が稀少なため、幼魚ともなると生態写真も存在しないようで、どんなヤツなのか想像もつかない。。。
でも、初夏に産卵を見ている事から幼魚自体は夏場に見られ始め、今でもやや成長しちゃった幼~若魚は見られてもおかしくはないと推測。
まずは先日、見られなかった成魚のハーレムを探さねば。。。
今まで見られていた-15m付近の藻場は繁殖期の生活場所で、今は非繁殖期なので別の場所に移動しているのでは?と想像していたのだが、今日はなぜかすんなりといつもの場所でオス1匹(下左写真)、メス4-5匹(下右写真)のハーレムを発見!
良かった~!!まだ、いたよ!!
先日はどこに隠れていたんだ???


そのまま幼魚を探しながら、-22mまで下りてみた。
ここは大きな砂だまりになっていて、所々に大きな岩が点在する。
砂上には切れたミル類が溜まり、フラフラ揺れている。
何とここにも1匹、オスだと思われる大きなウスバノドグロベラが!
周りをしばらく散策したが、メスや幼魚の姿は見当たらず。。。
そのまま浅場に上がりながら、ウダウダと幼魚を探す。
あらゆるブダイ類やベラ類の幼魚が所々で小さな混成群れを形成。
そんな群がりを見つけると、目を大きく開けながら1匹1匹確認していく。。。
う~ん。。。いな~い!!(焦)
いったい、どこにいるんだ???
もしかしたら、成魚たちとはまったく違う環境に棲んでいるのか?などと疑心暗鬼になりながら、探し続ける。
せめてどんなヤツなのか知ってればいいのだが、手がかりはまったくない。
右写真は屋久島では普通に見られるノドグロベラのオス。
ウスバノドグロベラとは同属の魚だ。
ウスバノドグロベラは成魚のメスを見ると、何かツキベラやニシキキュウセンなどキュウセン系に見えなくもないが、立派なオスを見るとやはりノドグロベラの仲間だなぁ~と思う。
とすると、やっぱり幼魚はセジロノドグロベラ、ノドグロベラなどの幼魚と似ているのだろうか??
あの独特の形体、動き。。。ノドグロベラ属の幼魚は超解り易い!
そんな中にウスバノドグロベラの幼魚っぽい子がいたら、そりゃ~スグわかる。。。と思うけど。。。(笑)
今のところ、そんなヤツは見た事もない。
ど、どうしよう。。。幼魚時はセジロノドグロベラかノドグロベラの幼魚と酷似していたりしたら。。。!!
ただ単に見逃しているだけだったりして。。。


Filed under: 吉田

4 Comments

  1.  ご無沙汰ですー!
    今、三宅島は西行き台風19号の余波と、ならい風がずっと吹き続いてるため、うねりと波浪が凄いのなんの!
    これで潜れるなんで、屋久島は広いんだ!
    三宅島では、潜るポイントは伊が谷、伊が谷、伊が谷が続く(笑)
    午後仲間のショップが富賀浜へ行ったけど、どうだったろう、やはり伊が谷・・・(笑)
    業務連絡!
    体長は測定してないですが、約30mmになると、背鰭と尻鰭に小黒色眼状斑がそれぞれ1個あることをのぞき、メス成魚と同じ色彩になってる!
    動きも成魚と一緒だねー、右に左に右に左にー、ぐいっと揺れながら泳ぐような、ジャーク・スイミング!ふつうに追跡すると、ゆっくりジャーク・スイム!
    急に寄ると、当ったり前だけど、あっという間に逃げ惑う、まるでパニックしたホンベラみたいに!
    ノドグロベラ属赤ちゃんのようなユニークな動きは見てないです!まぁ、ジャーク・スイミングがユニークといえば、そうなんですけど!
    小さな赤ちゃんの姿、早く解明したいですねー!故モイヤー先生へのレクイエムです!
    しげるさん!あなたはたぶん発見する(笑)その時は、すぐ詳細を教えてくださいね!
    今後とも、よ・ろ・し・く!

  2. > しげるさん!あなたはたぶん発見する(笑)
    うっ。。。プレッシャー。。。(笑)
    昨日も探索したのですが、それらしい子は見当たりませんでした。
    かなり自信がないです。。。
    手応えがまったくないのです!
    成魚ハーレムの規模から言って、その場所ではセジロノドグロベラよりも優占していると思うのですが(もちろん屋久島全体ではセジロノドグロベラの方が圧倒的に多いですが。。。)、 ウスバの幼魚はなかなか見つかりません。
    このままでは「吉田」のウスバが絶滅してしまう~!!(爆)

  3.  三宅島さん、写真みせてくださ~~い!!

  4. > 写真みせてくださ~~い!!
    ご無沙汰しております!
    故モイヤー先生の赤羽の葬儀でお会いしていらいですねー!
    小さな幼魚は初記録で、アナログ・ビデオ撮影だったですが、全島避難中、湿気が原因でしょうか、テープが全滅です!
    すみませんー@@@@
    故師匠と1995年秋に潜った時の記録です!
    「御蔵島の***」撮影時、故モイヤー先生は幼魚のことを話されていませんでした?
    水中で40mmくらいに見える体側色彩は、オセリをのぞき、メス成魚にそっくりでとても驚いた記憶があります!
    今、火山性ガスと島は共生してます!
    三宅島をよろしくお願いします!!!


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