うっ。。。きもい。。。

【ポイント】 魚見
【水温】 18.9℃
【透明度】 15m~
全島で時化気味。
島を一周した漁師さんによると凪ぎていたのは、北部の元浦近辺だけだったそうな。。。
僕は割りと静かな「魚見」にエントリーした。
特に寒くはなく、温かかった印象だったのだが、上って水温計を見てみると何と18℃台だった。
きっと、ある程度深い水深に長く留まっていたからだと思われるが、相変わらず安定しない水温だ。


昨日、ネットでハワイトラギスの生息分布なんかを調べていたら、ある沖縄のショップさんのLOG(ガイドさんの日記?)に次のような記事を見つけた。
私は視力が良くないのだけど、それでも普通に小さな生き物を探せていたので、今まではそんな視力でも問題なかったのですが。。。
と言った内容の記事なのだけど、冗談交じりにこんな事を言ってた。
「少し離れた所のヤシャハゼとハワイトラギスを時折見間違える(笑)」
今だかつて人気種のヤシャハゼを見たことがなく、屋久島でも見てみたい。。。と常々思っていた僕は単純にこう思った。
・ そっか!ヤシャハゼは水中で遠くから見るとハワイトラギスに似てるんだ。。。
・ 見間違えるという事は、少なくとも両種は同じような環境に棲んでいるのかな。。。?
だいたいヤシャハゼとハワイトラギスは横ジマと縦ジマといった違いや、背ビレの伸び具合も、まったく違う魚なので(笑)、その沖縄のガイドさんは冗談で言っているのは分るが、冗談の題材になる程だから、水中での生息状況&生息環境は少なからず似ているのかもしれない。。。
そう思った僕は、迷わず「魚見」へ!
前回、このハワイトラギスを撮りに行った時は(→屋久島海案内: 何か気持ちよかった~♪)、すべての個体が綺麗な赤(オレンジ?)白のストライプで、遠くから見ても非常に美しかった。
ヤシャハゼを見た事がないので、何とも言えないが水底から離れてホバーリングしているその姿は、遠くから見ると確かに「おっ!」という驚きはあるかも。
その時はオスは猛烈にメスに求愛していて、メスは皆お腹が大きかった。
多分、繁殖時や怒っている時など興奮時の方が発色が良いのだろうか。。。?
今日はオスもメスもみ~んな地味だった。。。
とてもヤシャハゼと間違えるとは思えない程に。。。(笑)
結局、ヤシャハゼはどこにも見られなかった。。。
このハワイトラギスの中に眼部に寄生虫らしきものを付けた子がいた。
カメラで撮影して拡大してみるまで、その明確な形はよく分からなかったが、こうしてみると何かすげ~!!
電話のコードみたいなやつが2本伸びてる。。。
前衛アートのような造形物だぜっ!(笑)
—————–
「魚見」のエントリー口付近には、コケギンポの仲間が顔を出しているのがよく見られる。


黒い子や金色の子がいるのだけど、これが何者なのかよく分からなかったが、今日は凪ぎだった事もあり、じっくり観察してみた。
これらのコケギンポのように眼部の皮弁が短く、本数が多いタイプには、今のところ和名があるのは次の3種。
ハダカコケギンポ、トウシマコケギンポ、イワアナコケギンポ
3種の見分け方はこちら→屋久島海案内: TKGプロジェクト?
屋久島は緯度的にも他の魚の生息状況から考えても、沖縄などで多く見られるらしいハダカコケギンポが怪しいと前々から考えていたが、やっぱりそのようだ。。。
ハダカコケギンポと他の2種とを見分ける大きなカギは「頭頂の皮弁」なのだが、ハダカコケギンポにはこれがない。
餌を取るために出てきた子の頭頂部を見てみると、皮弁はなくツルッとしている。
これは黒い子も同様だった。
やっぱり、TKG(トウシマコケギンポ)は温帯域の魚なのだろう。。。
屋久島ではほとんどがHKG(ハダカコケギンポ)になってしまうような気がする。
更に各ポイントで生息状況を調べてみる価値はありそうだ。
特に北部とは水中環境ががらりと変わり、温帯色が強くなってやや外海的な環境の南部のコケギンポと比べると面白そうだ♪
南部はTKGばかりだったりして!(笑)


Filed under: 魚見

11 Comments

  1.  こんにちわ、お久しぶりです、なかやんです。ちょくちょく(というかかなりまめに)拝見させて頂いてます。 私が沖縄で修行していたときもヤシャハゼ探していると、視界にホバリングしているハワイトラギスが目に入ってきましたよ!目も悪かったけど、当時200本くらいで修行不足の私には、一瞬「おっ!」って思わせられた記憶が多々あります。水納島のポートサイドというポイントで白い砂地(-12m~-15m)で小さな根が点在するポイントでしたね~。

  2. なかやんさん、お久し振りです♪
    いつも見てくれているようで、とても嬉しいです!
    そっちはどうですか?忙しい?
    > 私が沖縄で修行していたときもヤシャハゼ探していると、
    > 視界にホバリングしているハワイトラギスが目に入ってきましたよ! 
    お~やっぱりそうですか!
    って事は探し方も、砂地を低い位置から水底を見渡すように見ていくのかな?
    じゃないとハワイトラギスって目に入らないよね。。。?
    高い位置から見下ろしても、砂と同化して見えにくいし。。。
    > 白い砂地(-12m~-15m)で小さな根が点在するポイントでしたね~。
    お~それはまさに「魚見」の環境!!
    って言うかヤシャハゼってこんな浅いところにいるの???

  3.  レスどもさんです。今週は暇ちゃんです。GWが恐ろしい。。
    >って事は探し方も、砂地を低い位置から水底を見渡すように見ていくのかな?
    そ~ですね、よにかくヤシャを探したくて砂地に頬をこすりつけるがごとく水平に見てました。で、「おっ!」って思わされました。その時初めてハワイトラギスを知ったんですね~(汗っ)
    >って言うかヤシャハゼってこんな浅いところにいるの???
    います。他のポイントで、も少し深い水深でも見たけど、「水納島ポートサイド」は-12~15mでヤシャ・ヒレネジが見られるので、人気ポイントでした。あ、実は今年の2月に古巣に遊びに行ったんですが、瀬底島のポイントだと-10mでもいっぱいいました!でも、オイラの記憶にハワイトラギスは残っていにゃい。。。
    あ~八丈でこの系統のハゼ見たいもんですな~!以前のヤノも何処へやら・・・。ではでは失礼しやす。

  4.  こんにちは。
    Vinさんから「パラサイト・オタク」との称号を頂
    いたので、一応フォローさせて下さい。
    ハワイトラギスにくっついているのは、カイアシ
    類のペンネラ科に属する「メダマイカリムシ」だ
    と思います。
    こいつらの頭部には、頭とは思えないほど木
    の根のように複雑に分岐した突起があり、魚
    の眼球にそれを深く埋め込んで寄生している
    のだそうです。
    彼らの内、魚に寄生するのはメスだけなのだ
    そうで、コイルのようにポヨヨンと2本伸びてい
    るのは卵嚢です。
    オスは水中で受精させたらそれでさようなら
    という訳ですね。あとはただ広い海の中を漂う
    だけなのかぁ・・。哀れ。

  5. 「パラサイト・オタク」のねよしさん(笑)、ありがとうございます♪
    「メダマイカリムシ」とちゃんと名前があるんですね!
    コイル状のものは卵だったんですね。。。
    我がサイトながら、勉強になるなぁ~
    きっと読者もそう思っているはず!!(笑)
    ちなみにこいつは眼球専門の寄生虫ですか?
    > 彼らの内、魚に寄生するのはメスだけなのだそうで、
    魚以外にも寄生するのですか?
    このハワイトラギスは両目に着けていますが、それぞれがメスという事でしょうか?
    > オスは水中で受精させたらそれでさようならという訳ですね。
    どこかで受精→寄生→魚の眼球上で産卵→そのまま孵化。。。という事ですか?
    このままこのメスは一生この眼球の上で暮らすのですか?
    また、再度その場でエッチするのでしょうか?
    で、結局、このハワイトラギスはこのまま弱って死んでしまう運命なのでしょうか。。。?
    面白いですね!パラサイト!!

  6. 僕は「パラサイト・オタク」ではありません。やっぱり、きれいで可愛い魚が好きです。とキッパリお断りした上で。
    少し舌足らずな所があったので一部訂正と補足です。
    >> こいつは眼球専門の寄生虫ですか?
    メダマイカリムシは眼球専業寄生虫だと思います。
    >> 両目に着けていますが、それぞれがメスという事でしょうか?
    その通りです。
    それで、オス・メスの生態について僕も一部勘違いしていたので訂正です。魚への寄生性のカイアシ類は、両性が寄生するパターン、メスが寄生するパターンなど色々あるのだそうですが、メダマイカリムシがどうなのかをハッキリ書いてある本は見つけられませんでした。ただ、目玉についている時は大抵ポヨヨヨンが延びている様に思うので、頭部を突っ込んでいるのは少なくともメスだけではないのかなと思います。
    それで、以下は主に淡水魚に寄生するイカリムシのお話です(メダマイカリではありません)。幼生の段階で魚に取り付いたイカリムシ(オスもメスも)は、成虫になった後、交尾します。オスはここで死んでしまいます。さようなら。ところが、メスはここから変身・伸張して体の前部を魚の体にぶち込むのだそうです。卵嚢を伸ばしてぶら下がっているのを我々が見るのはこの状態なのでしょうね。このとき、メスの頭部は錨型に変形します。だからイカリムシなのでしょう。
    こうして食らいついてからメスは15回近くも産卵を繰り返し、2ヶ月も生き延びるのだそうです。(精子はどこかに溜めているんでしょうかね)
    ああ、やっぱり、イカリムシの世界も女性の方がはるかに長生きなのです。オスは使い捨て。
    こうして見ると気色悪い寄生虫の世界も面白そうですね。ウミウシの次はイカリムシの時代ですよ。
    いつか屋久島に伺った時には「タンク下でメダマイカリムシ」をリクエストしたいと思いますので調査潜水よろしくね。

  7. きれいで可愛い魚がお好きでありながら「パラサイトオタク」のねよしさん、ありがとうございます♪(笑)
    いや~これはかなり面白いっすね~!!
    メスは幼生の頃に取り付くのなら、オスはどんな幼生期を送るのだろうか。。。?
    オスの一生に興味ありです!
    > こうして見ると気色悪い寄生虫の世界も面白そうですね。
    > ウミウシの次はイカリムシの時代ですよ。
    いや。。。間違ってもそれはないかと。。。(笑)
    ちなみにこいつらはどなたですか。。。?
    もっとよく見るやつらなのですが。。。

    屋久島海案内: 風邪でダウン。。。
    屋久島海案内: って言うか、ヒメタマでした。。。

  8. いや~やっぱりちゃんと調べていたんですね。。。驚きました!
    疑問に思ったり、少しでも興味を持ったことは、スグに探求する姿勢は見習わなきゃ!と思いました。
    で、上URLのニジギンポに着いているやつは何でしょうか?(そう言いつつ、他力本願だったりする。。。(笑))

  9. いや~知りませんでした!
    いろいろな方がいるもんですね~
    でも寄生虫の標本って、 どうやって取るのでしょう?
    気持ち悪すぎて触りたくないのですが。。。(笑)
    テレコンで寄生虫だけに絞って撮ってみようかな。
    何かそれって、一見犬のウ●チを撮影しているように見えて、実はそのウ●チに着く美しい粘菌を高倍率のレンズで必死に撮っているマニアな方と似てる。。。(爆)


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