一度、常識を捨てて観察してみる。。。

【ポイント】 一湊タンク下No.1
【水温】 22.5℃
【透明度】 20m
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 10:57-13:17
【潮まわり】 04:28 51cm 干潮 / 11:12 188cm 満潮 / 17:13 112cm 干潮 / 小潮(月齢:20.6)
【日の出・日の入】 日出06:51 日没17:17

ホンソメワケベラというと一般的にはだいたい次のようなイメージを持たれている。

決まった場所に長期に渡ってクリーニングステーションを常設し、そこに訪れる魚の体に着いた寄生虫などを食べて掃除してくれる掃除屋さん

行動範囲の狭い一般的な雌雄のペア
行動範囲の狭い一般的な雌雄のペア
大筋で間違ってはいないのだが、こうした「決まった場所」にクリーニングステーションを持ち営業しているのは基本的には既婚の(配偶者であるメスを抱える)大きな成魚オスがいる場合だけのような気がする。

例えば幼~若魚も一定の期間は単独でクリーニングステーションを決まった場所に開設はするけど、長続きしない。。。
食べられてしまうのか、それとも移動してしまうのか、はたまた大きなステーションに吸収されてしまうのかよく分からないけど、半年もすればその場からはいなくなってしまう事が多い。

また一湊タンク下で最も魚が集まるウスサザナミサンゴの大群集で見られるホンソメワケベラは3匹いて(成魚2匹(メス?)、若魚1匹)、こいつらの行動範囲はメチャクチャ広い。
そのサンゴ群集は水深-9mから-12mにかけての斜面にだいたい8m四方の大きさで広がっている。
ここでクリーニング活動をするこのホンソメワケベラ3匹は、この8m四方の範囲を縦横無尽に動き回っているのだ。

つまり、普通のベラたちとあまり変わらない行動範囲で(小型のベラたちのテリトリーは割りと小さい)、客が来るのを待つのではなく、ホンソメの方から魚に寄っていきクリーニングを始めるのだ。。。(^^;;

行動範囲の広いペア。(雌雄かどうかは不明)
行動範囲の広いペア。(雌雄かどうかは不明)
こうなってくると、上に挙げたホンソメワケベラのイメージとは全然違っていて、むしろ他の種類のベラたちと何ら変わらない日常生活になる。
ホンソメほどではないにしろ、もともとベラ類の多くは他の魚に着いた寄生虫等を食べるのはよくあることで、そういう意味ではここのホンソメワケベラたちは他のベラ類と比べて特に変わった生態を持っているようには思えないのだ。。。(^^;;
きっと、初めて見たホンソメワケベラがこのサンゴ群集の子たちだったら、クリーニングステーションを構えて掃除魚として生きているという感じがしないかもしれない。(笑)

ここの成魚2匹はメスだと思うのだが、ホンソメは外見からは雌雄の区別が難しいため、確信はない。
今日も産卵が行われないか、かなりの時間ここで粘ったけど(産卵が見られたら雌雄のペアという事になる)、結局、産卵は見ていない。
他所から産卵の時だけオスがやってくるのかも?という可能性もあるので、それもチェックしたけど、特にそんな様子はなかった。

もうしばらく、このサンゴ群体のホンソメは注意して見ていかねば。。。

_DSC1462クリーニングをしているホンソメワケベラを見ていると、よく魚の頭の上に乗っかってじっとしているシーンを見かける。
何かチョンマゲみたいで面白いのだが(笑)、その時ばかりは吻部で突くクリーニング行動は見せずに、じっとしている。
たいていは腹鰭を広げている事が多いのだけど、これはいったい何をやっているんだろう?(^^;;

大きめの魚の場合はクリーニングの合間にこうした感じになるので、取り立てて不思議な行動には見えないのだが、客が小型のスズメダイ類だったりすると、クリーニング行動は一切せずに、ずっと体の真上に乗っかったままになったりする。。。(・・;)

_DSC0966

_DSC0586

客はどう考えてもクリーニングをして欲しそうなのだが、まったくやらない。。。
ただ無視するわけでもなく、じっと乗っかったまま。。。(笑)

お~い!何やってんねん!!

接近して何をやっているのかマクロレンズを通して調べてみたけど、よく分からなかった。。。(・。・;


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