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アオスジテンジクダイの口内保育を今季初確認

【ポイント】 一湊タンク下No.2
【水温】 20.7℃
【透明度】 15m
【海況】 時化始め
【天候】 くもり
【潜水時間帯】 14:28-16:05
【潮まわり】 04:05 159cm 満潮 / 09:41 106cm 干潮 / 15:08 164cm 満潮 / 若潮(月齢:10.3)
【日の出・日の入】 日出06:28 日没18:25

イソギンチャクモエビ
イソギンチャクモエビ
また冬型の気圧配置になろうとしている。
午前中は穏やかな風が吹く程度だったのだが、海へ行った午後からは北西が強く吹き始めた。

今日は昨日のセグロヘビギンポの繁殖期突入確認を受けて、沖の深場に生息する近似種の繁殖期突入も確認しに行った。
このヘビギンポは「セグロ近似種」と勝手に呼んでいる子で、最初の頃はこの種類もセグロヘビギンポだと思っていたのだが、よくよく写真で細部を見てみると別の種類である事が分かった子たちだ。
その後、鹿児島大学に雌雄の標本を送って未記載種(=新種)である事が分かった種類だ。

屋久島では-25m以深でごく普通に見られる普通種なのだが、実は未だに婚姻色や産卵を観察したことがない。
繁殖期もよく掴めていない。

「セグロ近似種」(未記載種)
「セグロ近似種」(未記載種)
今日も行ってみたけど、やっぱり婚姻色には程遠い体色の子しか見当たらなかった。。。
ヘビギンポの仲間のオスは繁殖期はずっと、常に婚姻色が褪めたような体色を維持する。
これは卵やテリトリーを常に守っているからだ。
なので産卵が見られなくても、繁殖期に入ったかどうか?は容易に分かる種類が多い。
この「セグロ近似種」の繁殖期はいったいいつなんだろうか。。。?(・・;)

口内保育中のアオスジテンジクダイのオス
口内保育中のアオスジテンジクダイのオス
アオスジテンジクダイが繁殖期に入ったようだ。
-25m付近にあるアオスジテンジクダイの群れの中で口内保育中のオスを今季初確認した。
「今季初確認」と言ってもすでに咥えている卵には稚魚の目玉らしきものもよく見え、かなり前から咥えていた事が分かる。

実は震災の起こった3/11にここのアオスジテンジクダイの顎のふくらみを確認していたのだが(⇒東北地方太平洋沖地震 | Field Note  - 屋久島の海と川の記録 –)、この時にはすでに咥えていたのに気付かなかっただけのようだ。
この3/11のオスの写真からも分かるように繁殖期に入ったばかりのオスが咥える卵の量は、ピーク時よりも圧倒的に少なく、卵の確認はかなり困難だ。
今日も卵の座りが悪かったのか、たまたま吐き出しかけたオスがいたので気付いたのだ。。。

卵の色(透明感)からもうすぐハッチアウトしそうな感じ。。。


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