【ポイント】 一湊タンク下No.2
【水温】 27.1℃
【透明度】 20m
【海況】 凪ぎ
【天候】 晴れ
【潜水時間帯】 14:42-16:46
【潮まわり】 04:12 186cm 満潮 / 10:41 79cm 干潮 / 17:05 206cm 満潮 / 中潮(月齢:25.6)
【日の出・日の入】 日出06:11 日没18:03
今日はゲストなし。
午後からカメラを持って海へ。。。
シジュウカラというハゲブダイ属のブダイがいる。
と言っても、最近までまったくその存在を知らなかった。
正確には数年前に写真家の吉野雄輔さんが来島したときに「しげる~シジュウカラのメスがいたよ~」と言っていたのは覚えていたのだが、その時は特に気に留める事もなくすっかり忘れていた。(^^;;
しかし最近、またその雄輔さんがFacebookで話題に出してきたので、どんな魚なのか調べてみるとハゲブダイ属のブダイだった。
Fishbaseなんかでオスの写真を見てみるとハゲブダイにソックリ!
そこで気づいたのだが、屋久島には前からハゲブダイの中に妙に派手な個体がたまに見られ、それを僕は個人的に「派手なハゲブダイ=派手ブダイ」などと呼んでいたのだが、そいつが頭をよぎった。
しかし、こいつは前に産卵も見ているのだが、どう見てもハゲブダイのメスだとしか思えないメスと産卵しているのを見ていたので、ハゲブダイの色彩バリエーションだとして納得していた。
そもそもハゲブダイのオスはコロコロ体色を変え、それこそ七変化なのでそれも十分にありうると思っていたのだ。
ホームグラウンドの一湊タンク下には僕が見たところ、このシジュウカラのオスかもしれない子が2個体いて、そのうちの1個体はもう何年も前から鼻先の潮当たりの良い場所で良く見られ、たまに湾内にも入り込んできたりしていた。
そいつを今日は2時間の潜水時間のほとんどを使ってストーキングしてやった。(笑)
というのも雄輔さんからシジュウカラのメスは尾鰭が真っ赤なのだと聞き、それ以来、注意して見ているのだが、確かに真っ赤な尾鰭のブダイ(メスや若魚)はいることはいるのだけど。。。
当然、イマイチ決め手に欠けるのだ。
そもそも赤い尾鰭のブダイは結構いて、例えばハゲブダイやオオモンハゲブダイ、オビブダイなど幼~若魚がよく似た種類の尾鰭は赤くなる個体も多いのだ。
そしてコロコロ、コロコロと体色を変える。
ブダイの仲間の幼~若魚は異なる種類が集まって群れをつくるのだが、ずっと追いかけているとグチャグチャに混ざって何が何だか分からなくなるくらい(さっきまで追っていた子がどの子か分からなくなるくらい)体色が皆同じような感じに変わってしまう。
いずれにしても僕は性格的に、尾鰭が赤いからといって即シジュウカラのメスだと納得する素直な心の持ち主ではないので(笑)、とにかくオスを含めた社会行動や産卵行動を見ないことには何とも言えないのだ。。。(^^;;
という事で今日はずっとオスを追って、メスなど他の同種の個体と絡むまでひたすら追いかけたのだが、約2時間の間、ずっとこのオスは石灰質の岩をガジガジかじり続けているだけだった。。。(・・;)
こいつらの産卵期は多分、冬季(11-12月以降)なのだが、それでも少しぐらいメスと絡むかなぁ。。。と期待していたのだが甘かった!
石灰質の岩をガジガジかじり続けている最中はずっとそのおこぼれを狙っているのか、常にヤマブキベラなど他の魚が着かず離れず付きまとっていたのが面白かった。。。(笑)
途中、この辺りでいつも見られるナガテングハギモドキたちがいつも以上に密集した群れで集まっていたので、産卵が見られるかも!!とちょっと興奮したけど、これも何事もなく終わった。。。(-_-;)
ナガテングハギモドキは「屋久島ならでは」と言ってもよい魚のようで、他の海域では稀な種類のようなのだが、屋久島では結構、そこらじゅうで群れで見られる種類で、ここ一湊タンク下でもニザダイ科の優占種のひとつだ。
こいつらもブダイのようにコロコロと体色を変える。
求愛時はもちろん、何もない時でも白っぽい体色が急にまっ黒になったかと思うと、シャッターを切っているうちにまた白っぽくなったりする。
やっぱり魚は一瞬の体色を切り取ったに過ぎない1枚の写真だけでは、分類&判断はできないと思う。。。特にブダイは!!!(笑)